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大口病院連続点滴中毒死事件といえば、記憶に新しいという方も多いのではないでしょうか。
患者を護る立場であるはずの看護師が、患者を次々と殺害していったという大口病院連続点滴中毒死事件。大口病院連続点滴中毒死事件の被害者は、20人以上にものぼるとされており、世間に大きな衝撃を与えました。
ですが、最近では大口病院連続点滴中毒死事件の事を耳にする機会もなくなったため忘れていたという方や、結局大口病院連続点滴中毒死事件は最終的にどうなったのか気になるという方もいるのではないかと思います。
ここからは、そんな大口病院連続点滴中毒死事件について詳しくお話していきます。
大口病院連続点滴中毒死事件の概要だけでなく、容疑者・久保木愛弓はなぜ犯行に及んだのか、その気になる犯行の動機もお伝えしていきます。
また当時、久保木愛弓容疑者について死刑にするべきだという意見も多く見られていました。
実際、久保木愛弓は死刑になったのか、その気になる裁判の判決内容や、久保木愛弓の現在までお話していきたいと思います。
大口病院連続点滴中毒死事件の概要
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大口病院連続点滴中毒死事件は、以前大きな話題となりました。
大口病院連続点滴中毒死事件は発覚してから逮捕に至るまでとても長い時間がかかった難事件でもあります。最近では、ニュースの話題にも上らないため、大口病院連続点滴中毒死事件を忘れていたという方も多いと思います。
ここからは大口病院連続点滴中毒死事件について事件の内容から、事件の現場、犯行に及んだ久保木愛弓の人物像までくわしく見ていきたいと思います。
【1】大口病院連続点滴中毒死事件とはどんな事件?
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大口病院連続中毒死事件とは、神奈川県横浜市にある大口病院で起きた事件です。
当時勤務していた看護師が、入院患者の点滴に消毒液(ヂアミトール)を混入させるという極悪非道な犯行に及び、入院していた患者が次々と中毒死するに至りました。
犯人は事件当時勤務していた、看護師の久保木愛弓容疑者です。
大口病院連続点滴中毒死事件は2016年9月に発覚し、2018年7月に、久保木愛弓容疑者の逮捕に至っています。
久保木愛弓容疑者は、事件発覚の2カ月前頃から犯行に及んでいたとの供述をしており、発覚前の7月~9月までの間に、48人が死に至っています。
当初は48人すべての患者の殺害が疑われていましたが、事件発覚前の遺体はすでに火葬されており立件することはできませんでした。
ですが事件発覚後は死亡者が一人も出なかったことなどから、久保木愛弓容疑者の犯行によるものなのではないかと考えられています。
【2】事件現場は大口病院4階にある療養病棟!実は様々なトラブルがあった…?
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大口病院連続点滴中毒死事件は当時、大口病院4階にあった「療養病棟」で起こりました。
この病棟は、日常生活の動作に介助が必要で、回復の見込みが少ない「終末期」にあたる患者が多く入院されていたそうです。そのため、他病棟と比べると死亡者が圧倒的に多かったとのこと。
犯人の久保木愛弓容疑者も、当時この病棟で勤務していました。
表向きは、「入院の料金も良心的で、他病院で見放されても受け入れてくれる」とのことで評判だったようですが、病棟内は全く良い雰囲気ではなく、特に看護師同士のいじめトラブルは後を絶たず辞める職員も多かったといいます。
ある看護師は筆箱が注射針で針山状態にされた事や、白衣が切り裂かれることがあったそうです。
また、ペットボトルの飲料に漂白剤のようなものが混入されていて、それを飲んだ看護師の唇がただれたという被害も報告されており、看護師間の人間関係が劣悪であったことがうかがえます。
また、当時患者の見舞いに訪れていた家族の証言によると「女性看護師が、別の看護師を怒鳴りつけたり、患者を怒鳴りつけていたこともあった」とのこと。
このようなことから、職員らが抱えるストレスは相当大きなものであったのではないかと考えられます。
大口病院連続点滴中毒死事件の犯人、久保木愛弓も逮捕前のインタビューで「看護部長は看護師達をランク付けして、気に入った子とそうでない子の区別がひどい。そういうのってよくない」と話しており、仕事に対して不満を抱いていたことが分かります。
このような看護師間のトラブルや人間関係の悪さが、久保木愛弓が大口病院連続点滴中毒死事件を起こした動機の一つであったといっても過言ではないと思われます。
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さて、ここまで大口病院連続点滴中毒死事件の詳しい内容についてみてきました。
今回、大口病院連続点滴中毒死事件で卑劣な犯行に及んだ、犯人の久保木愛弓。もともとはどのような人物だったのでしょうか?
久保木愛弓容疑者は、4人家族の長女として誕生。公立高校を卒業してからは看護学校へ進学しています。
2008年に看護師免許取得後7年間は他病院に勤務。2015年5月に大口病院連続点滴中毒死事件を起こすことになる、大口病院に転職しています。
久保木愛弓容疑者の学生時代を知る同級生の方によると、学生時代は特に目立つことはなく、おとなしいタイプの子だったとのこと。看護師として働き始めてからも印象は変わらず、勤務態度も真面目だったようです。
大口病院連続点滴中毒死事件が表に出た経緯は?
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大口病院連続点滴中毒死事件は、事件発覚まで3カ月もの時間がかかってしまいました。
大口病院連続中毒死事件の被害者は40人以上にも上るとされています。もっと早く気づくことが出来れば、被害者の数もへらすことができたかもしれないこの事件。
一体なぜ、事件発覚までこれ程までに時間がかかってしまったのでしょうか?また、事件発覚に至った経緯はどのようなものだったのでしょうか?
ここからは、大口病院連続中毒死事件が発覚した経緯から、久保木愛弓容疑者逮捕に至るまでの経緯をお話していきます。
【1】大口病院連続点滴中毒死事件が発覚した経緯
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大口病院連続点滴中毒死事件が発覚したのは、2016年9月でした。
入院患者の容体が急変し、対応した看護師が点滴ボトルを落とした際に、輸液が泡立ったことから、偶然に点滴への消毒液(ヂアミトール)混入が発覚しました。
そして、別の患者の遺体からも消毒液(ヂアミトール)の成分が検出されました。また、ナースステーションにあった未使用の点滴ボトル50個のうち、約10個程のボトルでゴム栓部分の保護フィルムに細い針で刺した穴が見つかったとのことです。
当時、同病院に勤務していた看護師からは、「最初は1日1人だったのに、それが3人になり5人になり、9月に入ってからは8人とか。おかしいなという話はでていた」との話もきかれています。
それでも、事件発覚まで何も動かなかったのは、やはり終末期の患者が多く、もともと死亡者が多い病棟であったという事が関係しているのではないかと考えられます。
【2】事件発覚から久保木愛弓容疑者逮捕に至るまで
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大口病院連続点滴中毒死事件発覚から、久保木愛弓容疑者逮捕に至るまでの捜査も困難を極めました。
大口病院連続点滴中毒死事件に使用された、消毒液(ヂアミトール)は業務上使用するものであり院内各所におかれていたからです。
では、どのようにして犯人特定に至ったのでしょうか。
警察は当時勤務していた看護師全員の看護服の鑑定を開始しました。その際、久保木愛弓容疑者の服からのみ、消毒液(ヂアミトール)の成分が検出されたといいます。
また、事件発覚直後に設置した防犯カメラに、久保木愛弓容疑者が投与予定のない物を持ち歩いている様子が映っていた事、久保木愛弓容疑者が患者の病室に一人で入っていき、その5分後に患者が死亡したということなどから、犯人を絞り込んでいったようです。
2018年6月末、警察は久保木愛弓に任意で事情聴取を開始しました。
その際、久保木愛弓は消毒液(ヂアミトール)を点滴に注入したことを認めた上、「患者20人くらいやった」との供述をしたといいます。
久保木愛弓被疑者が犯行を認めたことから、警察は7月7日に久保木愛弓容疑者を殺人の容疑で逮捕するに至りました。
久保木愛弓の犯行動機は?【大口病院連続点滴中毒死事件】
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さて、ここまで大口病院連続点滴中毒死事件の概要、大口病院中毒死事件発覚の経緯まで見てきましたが、そもそもなぜ久保木愛弓容疑者はこのような犯行に及んだのでしょうか?
ここからは、久保木愛弓が大口病院連続点滴中毒死事件を起こした、気になる犯行動機について迫っていきたいと思います。
久保木愛弓容疑者は犯行の動機について「自分の勤務時間に患者に死なれると、家族への説明が面倒だった」「以前、自分の勤務時間中に患者が亡くなった時に同僚から自分の落ち度を指摘されたことがあり、それ以来勤務時間外に死亡させることを考えるようになった。自分の勤務中に亡くなってしまうかもしれない容体の悪そうな患者を選んで、消毒液を混入させていた」という供述をしています。
看護師として働いていれば、避けては通れない急変時の対応。
久保木愛弓容疑者は、急変時の対応について同僚に落ち度を指摘されたことがトラウマとなり、責任から逃れたい一心で犯行に及んだと受け取れます。
それ以外に、看護師間のトラブルや職員への不満があったことも、今回の犯行動機に関係していたのではないかと考えられます。
久保木愛弓容疑者が勤務していた病棟では、看護師間のいじめトラブルが多発していました。また、看護師同士で言い争いになる場面も多く、職員は相当なストレスを抱えていたのではないかと考えられます。
そのため、患者を怒鳴りつける看護師もおり、怒りの矛先を患者に向ける職員も多かったのではないかと思われます。
久保木愛弓容疑者も、逮捕前に看護部長に対する不満を話していたことから、職場環境によるストレスを感じていたと考えられます。
久保木愛弓も怒りの矛先を患者に向け、復讐願望を果たそうとしていたのではないでしょうか。
久保木愛弓の判決は?【大口病院連続点滴中毒死事件】
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48人もの患者が死亡するに至った、大口病院連続点滴中毒死事件。
犯人の久保木愛弓が逮捕された当時は、「久保木愛弓は死刑になるべきだ」という声が多く聞かれていました。
ですが、その後裁判について取り上げられることはなく、徐々に大口病院連続点滴中毒死事件のことが頭から離れていってしまったという方もいるのではないでしょうか。
久保木愛弓の逮捕後、裁判は進んでいるのか、判決は下されているのか、死刑になるのか、気になる所ですよね。
ここからは誰もが気になる大口病院連続点滴中毒死事件の犯人、久保木愛弓の裁判の判決について、詳しくお話していきますよ。
久保木愛弓は大口病院連続点滴中毒死事件の犯人として2018年7月に逮捕されました。その後、2018年12月7日に患者3人の殺人罪と、点滴に消毒液を混入した殺人予備罪で起訴されています。
通常の刑事事件であれば、起訴されてから1カ月程度で第一回目の裁判が行われることが多いです。
ですが、約8カ月経った今でも、大口病院連続点滴中毒死事件の犯人である久保木愛弓の裁判は進んでおらず、判決も下されていません。
大口病院連続点滴中毒死事件の犯人である、久保木愛弓は「死刑になりたい。死んで償いたい」と話しているといいます。
今回、大口病院連続点滴殺人事件を起こした久保木愛弓が死刑になる確率はどの程度のものなのでしょうか。日本での死刑になる基準というものがあるので、少しだけ見ていきたいと思います。
死刑になる基準には9つの要素があるとされています。9つの要素とは、犯罪の性質・犯行の動機・犯行の方法・殺害人数・遺族の感情・社会的影響・犯人の年齢・前科の有無・犯行後の態度です。
9つの要素の中で一番大きなカギを握っているのが殺害した人数であるといっても過言ではありません。
現在の日本では、基本的に2人以上殺害した場合、死刑になると言われています。ただ、4人殺害しても死刑にならず、無期懲役になった例もあるため、一概には言えません。
果たして、大口病院病院連続点滴中毒死事件の犯人である久保木愛弓は裁判でどうような判決を下されるのでしょうか。
大口病院連続点滴中毒死事件の犯人である久保木愛弓の今後の裁判の動向がきになるところです。
久保木愛弓の現在!【大口病院連続点滴中毒死事件】
大口病院,点滴連続中毒死事件で、神奈川県警は7日、中毒死した入院患者2人のうち1人の点滴に消毒液を混入して殺害したとして殺人の疑いで、看護師だった久保木愛弓容疑者(31)を逮捕。「20人以上やった」。死刑しかないでしょ! FBのPF写真詐欺😱 友達は中年男性のみ
容姿コンプは犯罪の温床… pic.twitter.com/1T1HtXh2Tq
— rinringogo (@wolfgogogo555) July 7, 2018
大口病院連続点滴中毒死事件の犯人である久保木愛弓は、2018年12月7日に起訴されたものの、現在に至るまで裁判が進んでおらず、判決も下されていません。
大口病院連続点滴中毒死事件を起こした久保木愛弓は現在、どこでどのように過ごしているのでしょうか。
逮捕後に起訴されて正式裁判を行う運びになった際、容疑者の身柄は留置場から拘置所へと移されます。そして裁判が終わり判決が下されるまで、拘置所で身体拘束を受け続けることになるのです。
大口病院連続点滴中毒死事件の容疑者、久保木愛弓は起訴されており裁判をまっている状態であるため、現在は拘置所に拘束されている状況であると考えられます。
いつ頃裁判が始まるのかは分かっていません。ですが、起訴されている限り裁判をすることは決定事項であるため、裁判が終わるまで、拘置所での拘束生活です。
大口病院連続点滴中毒死事件にて逮捕されてから1年経過した、久保木愛弓。久保木愛弓は今、拘置所で何を考えているのでしょうか。
また、今後始まるであろう裁判で、久保木愛弓はいったい何を語るのでしょうか。
終末医療の現実が明らかに!
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今回は2016年9月に発覚し、大きな話題となった「大口病院連続点滴中毒死事件」について、事件の概要から、犯人の久保木愛弓の犯行動機、久保木愛弓の裁判・判決について、久保木愛弓の現在についてまで詳しくお話させていただきました。
大口病院連続点滴中毒死事件は患者を護るべき立場にある看護師が、患者を次々と殺害してしまうという極悪非道な事件でした。
大口病院連続点滴中毒死事件が起こった現場は、終末期の患者が入院していた療養病棟。
「料金も良心的で他病院に見放されても受け入れてくれる」と表向きは評判の病院でしたが、病棟内の雰囲気は全くいいものではなく、看護師同士でのいじめトラブルなどが後を絶たない病棟でした。
今回、大口病院連続点滴中毒死事件を起こした久保木愛弓も、当病棟に勤務しており、看護部長に不満があるということを話していました。
終末期患者のケアでのストレス、病棟内のいじめトラブル・人間関係の劣悪さ、自分の勤務時間帯に患者が亡くなってほしくないという気持ちが今回の犯行の動機です。
大口病院連続点滴中毒死事件から、改めて職場の人間関係や体制などの職場環境を見直し、労働者が気持ちよく働けるような環境の職場がどんどん増えていくことを願っています。
そして、今回の大口病院連続点滴中毒死事件のような事が二度と起こらないような社会になってほしいと思います。