トロツキズムとは?意味をわかりやすく解説!日本共産党との関係は?

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トロツキズムとは?

レフ・トロツキーという革命家、思想家をご存じですか?
トロツキズムという思想、それに伴う理論を展開・主張していた人物です。

彼の理論は政治・社会はもちろんですが倫理学的部分が含まれてくるため、やや難しく感じてしまいます。なるべく簡単に、わかりやすくトロツキズムの思想(意味)を解説していきます!

当初は同じ思想を抱いていたが決裂してしまったスターリン(スターリニズム)について、さらには日本共産党とトロツキズムの関係やトロツキズムの思想を受け継いでいる中核派や、トロツキズムの戦術である加入戦術についてもわかりやすくその意味を解説していきます。

 

トロツキズムの由来をわかりやすく解説!

 

【1】 トロツキズムを生み出したレフ・トロツキー



レフ・トロツキーとは、トロツキズムの思想、それに伴う理論を展開・主張していたロシアの革命家であり思想家です。

17歳頃から革命活動に関わり始めた彼は、学生時代にマルクス主義に出会い共産主義運動に参加し、トロツキズムを確立していきます。トロツキズムとしての思想は、日本を含めた世界中で左派の多くに影響を与え続けています。

トロツキズムの由来のひとつは、見て分かるように彼自身の名前にあります。

 

【2】スターリニズムからの批判用語だった


引用: Pixabay

トロツキズム、トロツキストは、スターリニズムらからの批判用語だったことが大きな由来のひとつです。

トロツキズムを主張する人のことを“トロツキスト“と言いますが、元々トロツキーはレーニン主義を呼称としていました。ですが、対立していたスターリニズム(スターリン主義) らの批判用語だった“トロツキスト“を呼称に採用し、浸透したのだそうです!

わかりやすく言えば、スターリニズムがトロニズムに対し批判的に使っていたニックネームを、「いいね!使うわ!」とトロニズムが逆に利用したわけですね。意味深さを感じてしまいます。

 

【3】トロツキズム・トロツキーの活動

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引用: Pixabay

トロツキズムは、レフ・トロツキーの主張した思想、理論のことですが、そもそもトロツキーは何をしていた人なのかご存じでしょうか?

わかりやすく箇条書きでご紹介します。

・労働者が搾取されない社会を目指していた

・世界革命、永続革命論を主張

・第二次ロシア革命の指導者のひとり

第二次ロシア革命は、第一次世界大戦の敗北や社会不安などから、1917年3月に労働者や兵士らによって起こされた革命です。

革命の結果、帝政を打倒し賃金労働者が得た権力を維持するために、さらに同年11月にプロレタリア独裁(今でいう資本家らを賃金労働者が強制支配するものを意味しています)を目指して武装闘争し、史上初の社会主義独裁政権を樹立した一連の革命のことを第二次ロシア革命と言います。

 

トロツキズムの意味をわかりやすく解説!

 

【1】トロツキズム(トロツキー主義)

引用: Pixabay

トロツキーは主に世界革命、永続革命を主張し、スターリンの一国社会主義論と対立しています。

トロツキーが主張する理論はマルクス主義と共産主義革命理論というものをベースとしていますが、「なんとなく聞いたことはあるけど意味はなんだろう…?」と思う人も多いのではないでしょうか。

それぞれ、説明しだすとかなりややこしく、難しい内容なので、なるべく簡単にわかりやすくこれらの意味などを解説していきます!

 

【2】マルクス主義とトロツキズム

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引用: Pixabay

マルクス主義とはマルクスとエンゲルスが創始した社会主義思想体系のひとつで、科学的社会主義とも言われています。

マルクス主義の根底は、資本を社会の共有財産び変えることで、“労働者が資本を増殖するためだけに生きる賃労働の悲惨さをなくし、階級が存在しない協同社会を目指すもの”です。

つまり、「労働者が搾取されるだけの不平等な社会をなくそう」という意味です。

その後、歴史的な展開に伴ってマルクス主義は、マルクス・レーニン主義、ユーロコミュニズム、毛沢東主義、トロツキズムなど、マルクス主義をベースとしてその意味が分岐していきます。詳細は省略しますが、トロツキズムの思想はマルクス主義が分岐したひとつであるということです。

 

【3】共産主義革命とトロツキズム

引用: Pixabay

共産主義革命は、名の通り、共産主義を目指した革命のことです。

“共産主義”は、共産制、共有制ともいわれ、端的に言ってしまえば「財産の一部またはすべてを共有し、搾取のない“平等な社会“」を目指していることを意味しています。つまり、あらゆる搾取も不平等な対価もなにもなく、すべて共有して所有するというものです。

「万国の労働者よ、団結せよ!」
共産主義において、最も有名なスローガンのひとつです。
日本共産党の公式Twitterも、同様のスローガンを昨年(2018年12月8日)投稿していました。変わらない主義がわかりやすく、労働に関する革命を思想とする人々は共産党を支持しています。

共産主義は社会主義のうちのひとつですが、共有する範囲やその形態、共産主義を実現するための手段や方法論などがあらゆる存在し意味付けられているため、共産主義の意味や定義を一概にわかりやすくすることは難しいことをお断りしておきます。

 

【4】 世界革命と永続革命論(永久革命論)

引用: Pixabay

永続革命論(永久革命論)は、トロツキーらが唱えた後進国にける革命理論です。

後進国や後進地域での社会主義の維持は難しいため、他の「先進地域や先進的諸国を含む“世界革命”を同時に行い、世界が社会主義化するまで、“永久革命”を継続するべき」という意味を持つ考えです。

わかりやすく言えば、「全世界が社会主義になるまで、革命を行い続ける」「ひとつの革命が終わっても、連続・継続して次の革命を行う」という意味です。

さらにわかりやすく言うとすれば、「世界同時革命」ということです。

 

【5】スターリニズムとトロツキズムの相違

引用: Pixabay

スターリンもトロツキーと同様に第二次ロシア革命の指導者の1人で、ロシア革命までは“世界革命”を共通認識としています。

スターリンは自身をマルクス・レーニン主義と呼び(レーニンの崇拝者・第一の使徒と自称している)、マルクス主義の概念を元にすればトロツキズムもスターリニズムも同じ主張をしているように見えます。

ですが、第二次ロシア革命が成功した後から、トロツキズムとスターリニズムはそれぞれの理論の相違によって対立を始めます。

スターリニズム最大の特徴は、“一国社会主義論”です。一国社会主義論とは、「世界革命を行わなくても、革命を成功させたロシア一国のみで社会主義の建設は可能だ」という理論です。

つまり、スターリニズムとトロツキズムの相違点(対立する理論)をわかりやすく言うとするならば、「世界革命の有無」にあるといえるのではないでしょうか。

 

トロツキズムと日本共産党の関係は?

 

【1】日本共産党とは

日本共産党とは、ご存じの通り日本の政党のひとつで、わかりやすく言えば、自民党とは真逆にある社会民主主義の政党であると言えます。1922年に設立された日本最古の歴史を持つ政党としても有名ですね!

日本共産党はなによりも“平等”を重んじています。

経済でいえば、資産家やお金持ち、大きな企業などから税金を取り、貧困層やお金に困っている人達に還元する、いわゆる共同所有の政策を主に「国民の自由と平和」の思想を大事にしています。

そのことから、反安倍政権として憲法9条改正や集団的自衛権を徹底的に批判、反対しています。

日本共産党も例外ではなく、根底の思想に共産主義としての“搾取のない社会、格差の無い平等な社会”がベースに広がっていると考えることが出来ますし、共産主義にとっても重要な意味付けを感じます。

 

【2】日本共産党と共産主義

引用: Pixabay

日本共産党が共産主義であることは分かりますが、日本共産党とトロツキズムが必ずしもイコールにはなりません。

ですが、共産党自体は世界でもナチスと同じくらい危険視されているそうです。というのも、共産主義のトロツキズムやスターリニズムが関係していることは明白です。

なんといっても、世界革命を永続的に起こそうとするトロツキズム、世界革命な行わないがロシア一国社会主義を主張するスターリニズムが第二次ロシア革命で独立政権を樹立していたことが大きいでしょう。

設立当初は時代も時代ですし、トロツキズムの思想に基づいた共産主義の主張も大いにあったことは間違いないでしょう。

 

【3】日本共産党とトロツキズム

引用: Pixabay

実際、トロツキズムと日本共産党の関係はどうなのか、わかりやすく箇条書きで説明します。

・日本共産党は本来過激派でスターリニズム、トロツキズムであった

・過去には日本共産党主体での過激なテロもあった

・現在は、過激な独裁的な共産主義は行わず、「自由で全面的な発展を保障する社会を目指す」

・日本共産党から除名、離脱した元共産党員によるトロツキズム団体は存在する

つまり、設立された当初はスターリニズム思想を持つ党員も、とトロツキズム思想を持つ党員も非常に多かったのです。1917年に第二次ロシア革命が成功し、日本での共産党創設は1922年ですから、武装闘争をする過激な共産党員がいてもおかしくはないでしょう。

時代の変わった今、日本共産党は「すべての自由で全面的な発展を保障する社会を目指す」として、武装闘争は行わない、一党制(独裁政権)は行わないとしています。

あくまで“目指す”ですから、何を信じるかはそれぞれの判断に委ねられますね。

 

トロツキズムの思想を受け継いだ団体がある?

引用: Pixabay

「日本共産党から除名、離脱した元共産党員によるトロツキズム団体は存在する」と記しましたが、つまりトロツキズムの思想を受け継いだ日本の団体のことです。

設立当初は“日本トロツキスト聯盟”といわれていた団体が、トロツキズム思想を受け継いだ団体です。

「日本共産党の武装闘争の放棄」などを契機に、日本共産党から除名、離脱した元共産党員によって「新しい共産党をつくる」として結成されました。

 

【1】日本トロツキスト聯盟とは

引用: Pixabay

日本トロツキスト聯盟は、1957年1月から12月まで存在していたトロツキズムを掲げている日本の新左翼団体です。

1957年12月に分裂し、日本トロツキスト聯盟は“革命的共産主義者同盟”、通称“革共同”に改称・移行しました。

 

【2】新左翼団体の党派

引用: Pixabay

トロツキズムの度合いや方針、反スターリニズムなどによって分裂の起こっていた新左翼団体は、大まかに以下の党派に分かれています。

・革命的共産主義者同盟全国委員会        -中核派

・日本革命的共産主義者同盟革命的マルクス主義派 -革マル派

・革命的共産主義者同盟             -革共同

・日本革命的共産主義者同盟  -第四インターナショナル日本支部

中核派などは特に聞き馴染みがあるのではないでしょうか。

 

【3】呼ばれ名は?

引用: Pixabay

いわゆる左翼であることは間違いないですが、厳密には新左翼団体と呼ばれています。

警察白書などでは「極左集団」「極左暴力集団」と呼ばれています。他にも、武装闘争の方針を取り入れている一部の団体を、マスコミは「過激派」とも呼んでいます。

日本共産党では当初、これら新左翼団体を「トロツキスト暴力集団」などと呼んでいたが、1980年代以降は「ニセ“左翼”集団」「ニセ“左翼”暴力集団」と呼んでいます。

私たちに聞き馴染みがあるのは、左翼もだが、マスコミ用語の「過激派」ではないでしょうか。連合赤軍や日本赤軍など、聞いたことがある人も多いと思いますが、彼らも同様に共産主義を掲げた新左翼団体のひとつでした。

 

日本トロツキスト聯盟の活動をわかりやすく解説!

 

【1】日本トロツキスト聯盟とは

引用: Pixabay

日本トロツキスト聯盟は、現在の新左翼団体のことですが、実際に彼らがどんな活動をしているのか、あまり知られていません。

というのも、彼らの活動は積極的にマスコミに報道されているケースは少ないですし、彼ら自身もあまり内部を積極的に世に晒したいとは考えていないことが多いからです。

自分たちで積極的に情報を取り入れなければ、彼らが「ただの過激派」で理解は終わってしまうのです。

それぞれの党派は、指針や度合いは異なれど、「世界革命」を目的とした活動をしていることは共通しています。

トロツキズムにおける世界革命は、程度の差はあれど武装闘争(実力行使)をも含むものです。そのため、公安庁警察から監視され、家宅捜索を年に数回受けている党派がほとんどでしょう。

 

【2】中核派とは

引用: Pixabay

日本のトロツキズム団体の主な活動は、デモ運動、デモ活動などの集会活動、社会活動、政治活動が多いでしょう。

わかりやすい党派として、40年ぶりに現役東大生が活動家になったことで話題になった中核派の活動を参考に解説していきます。

まず、中核派ですが、SNSなどを活用し、時代のニーズに合わせて活動している、割とオープンな新左翼団体というイメージを私は持っています。(以前、テレビで内部をチラッと紹介していました。)

ユーチューブやInstagram、Twitterなどを積極的に活用し、中核派として同じ思想を持つ人や、中核派の情報を求めている人間にとっては親切な気もしてくるくらい、中核派としてオープンな投稿が非常に多かったです。

東大生が中核派の主要活動家として参加したことも大きいですが、今年4月には中核派活動家が杉並区義に当選したことでも話題になっていますね。

中核派の主な活動を調べたところ、デモ行進やホールなどでの決起集会などが中核派の主な活動でした。反基地運動や反原発運動などが最近では有名で、「ああ!あれ!」と思い出す人も多いでしょう。最近では暴力を行使した運動や活動はなさそうですが、中核派は武装闘争過激派として有名だということは忘れてはいけないでしょう。

中核派の動画やSNSを拝見しましたが、なかなか面白い投稿が多く、脚色の偏りは多少ありますが、中核派としての思想や中核派の信念をまとめていて面白かったです。

 

【3】加入戦術とは

引用: Pixabay

トロツキズム団体、トロツキストが多用したとされている戦術を加入戦術と言います。

トロツキズム勢力が他団体にトロツキストを入会させ、入会した団体をトロツキズム思想に変えることで、“効率よく勢力を拡大会や住民団体などの組織内民主主義を利用した戦術です。

トロツキズムはもとより、日本では新左翼団体が積極的に取り入れているのが、この加入戦術です。そのためか、加入戦術はトロツキズムならではの戦術というイメージが定着しつつあります。(警察白書にもトロツキズムの加入戦術について解説する項目が設けられています。)

トロツキズム団体が学生に多い傾向にある理由は、加入戦術にあるのではないでしょうか。

少数派団体、宗教団体などが加入戦術をよく使いますが、似た思想の団体を狙う加入戦術は、話術が巧みだったり、人たらしタイプの構成員が加入戦術を行うとすれば、かなり強力な効果があるように思えます。

加入戦術を繰り返してきた結果、現在のように大きな人数を抱える団体になったことを考えると、加入戦術を悪用されたら怖い気もしますね。犯罪や危ないことに加入戦術を応用することないように…!

 

トロツキズムまとめ!

トロツキズムは、「平等社会を目指した暴力革命」と言っても良いでしょう。

日本でのトロツキズム思想団体のほとんどが、革命のためなら暴力も仕方がない手段としています。トロツキズムの思想や共産主義の思想を危険だと一刀両断するつもりは全くありません。

加入戦術などを利用し、大きな組織にしてきたのですから暴力一辺倒という組織ではないことは理解できます。加入戦術は対人関係を円滑にこなす頭の良さが必要でしょうし、実力行使しかできない様子は感じられません。

ですが、“暴力による革命、実力行使“が、現在の時代に受け入れられるかどうかで考えれば、今の時代に沿ってはいないでしょう。

政治、宗教などの主張は日本ではほ自由です。そんな中、彼らの思想が危険だと、過激派として距離が置かれている理由は「暴力による実力行使」を良しとしている点ではないでしょうか。

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