暗号資産(仮想通貨)については何人もの億万長者を輩出しつつも、まだ通貨の代用となるほどの安定性が得られていないため、未来を作るテクノロジーになるかどうか賛否両論分かれています。本日は、そんな仮想通貨の未来を信じる投資家たちと、オンラインサービスにおいての利用拡大を期待するユーザーについて見ていきます。
世界における、進撃の仮想通貨
世界の著名投資家においては、仮想通貨を「投機的だ」と考える投資家もいれば、「未来を作る」「投資価値がある」と考える投資家もいます。例えば、伝説の投資家ウォーレン・バフェットやマイクロソフトのビル・ゲイツは仮想通貨に対して否定的です。一方で、ウォーレン・バフェットと同じく米国の伝統的金融界における著名投資家であるジョージ・ソロスが、仮想通貨取引を開始したことは業界に衝撃を与えました。また、「ヘッジファンド王」ことスティーブ・コーエンは、仮想通貨に特化した資産運用会社の設立を計画していると囁かれています。さらに、著名投資家で億万長者のビル・ミラーも「金融破局に対する保険」になると主張していると言います。
事実、Chainalysisの調査によると、全世界の投資家が手にした総実現利益は、2020年の325億ドルから、2021年には1,627億ドルへと大きく拡大。国別で見ると、上から順にアメリカ、イギリス、ドイツ、日本、中国、トルコ、ロシア、フランス、韓国、カナダが上位10ヵ国となっています。
実は暗号通貨先進国、日本
前述の調査でも第4位にランクインしている日本。仮想通貨は一般層にはあまり浸透していないようにも思えますが、実は世界的に見ると先進国だったりします。
例えば「世界における日本人の暗号資産保有率(Dalia Research)」を見てみると、日本人は11%で堂々の1位となっています。調査国の平均が7%であることを考えると大きな差です。金融先進国であるアメリカやイギリスは、9%でした。仮想通貨の「認知度」でも、日本は83%で87%の韓国に次いで2位、「理解度」では61%と、ここでも1位となっています。高齢化が進み、最新テクノロジーに疎いかと思いきや、実は新しいことを積極的に取り入れていることがわかる調査結果となりました。
日本の仮想通貨インフルエンサーと使い道
世界には仮想通貨に関心を示す著名投資家がいることが分かりましたが、日本ではどうでしょうか?投資家としても有名な方でいうと、DEG氏、トレスト氏、mineCC氏、ヨーロピアン氏などが挙げられます。それぞれ10年以上の投資経験を持っていたり、仮想通貨専業トレーダーだったりし、発信力も高いので注目されています。ビジネス系だと、bitFlyerのCo-Founder、bitFlyer BlockchainのCEOの加納裕三氏、「CRYPTO TIMES」の編集長の新井進悟氏、日本銀行を経て早稲田大学教授をしている岩村充氏などが有名どころです。
日本における仮想通貨の投資以外の活用方法としては、「送金手段」「決済手段」「公共料金の支払い」「寄附」「資金調達(ICO)」などが挙げられます。まだまだメジャーな手段とは言い難いですが、トライアルとして徐々に取り入れる企業も増えてきています。
仮想通貨とオンラインエンターテイメント
仮想通貨は、特にオンラインサービスとの親和性が高いものです。Eコマースで仮想通貨を使えるようにしたり、カジノスロットやテーブルゲームを提供するオンラインカジノなど、エンターテイメントでも積極的に活用されています。オンラインカジノで仮想通貨を利用できるようにするメリットとしては「入金・出勤スピードの早さ」「手数料の安さ」「不正の起きにくさ」などが挙げられます。「まだ価格が不安定」「取り扱いできる通貨の種類が少ない」などが課題として挙げられていますが、実際に「仮想通貨を導入しない」と宣言したことで人気が低下するオンラインカジノもあったことから、特にオンラインカジノユーザーと仮想通貨との親和性は高く、今後も多くの通貨に対応していくことが期待されていると言えます。
日本における仮想通貨の未来に期待
意外と保守的かと思いきや、仮想通貨領域においては先頭を走っていた日本。これからも新しいサービスに仮想通貨を掛け合わせて、進化を期待するユーザーにワクワクする体験と利便性を届けてほしいものです。