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女子高生コンクリート詰め事件、概要をよく知らないという方でもこの事件名称を聞いたことがない日本人は少ないのではないでしょうか。
報道当時、日本中を怒りと恐怖の渦に巻き込んだ戦後最悪の少年犯罪と言われる残忍極まりない事件で、事件発生から30経過した現在も人々の記憶に強烈に焼き付いています。
少年4人グループによる卑劣な犯行の犠牲となった17歳の少女の監禁場所となったのが、グループの一人で当時16歳の元少年Cこと湊伸治が両親、家族と暮らす自室でした。
湊伸治は事件の裁判から服役を経て結婚をし、プロのムエタイ選手や介護職などで生活をしていたようですが、2018年に川口市で傷害事件を起こしたことが現在判明しています。
2018年の事件当時「犯人は更生していなかったのか」という声や「死刑にすべきだった」「女子高生に残虐の限りを尽くした犯人が結婚をしてのうのうと暮らしていたことに驚いた」等様々な意見がありました。
日本人にとっては忘れられようもない女子高生コンクリート詰め殺人事件、この犯行グループの一員である元少年Cこと湊伸治はどのような人物なのか、両親はどんな人物なのか、現在結婚をしているのか、さらに現在の住所、現在の職業等、最新のプロフィールを見ていきましょう。
女子高生コンクリート詰め殺人事件の概要
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女子高生コンクリート詰め殺人事件とは1989年に東京都足立区で起こった戦後最悪の少年犯罪と呼ばれる凄惨な事件です。
帰宅途中の17歳の女子高生を4人の少年が強姦目的で拉致監禁し輪姦、激しい暴力の末に死なせ、遺体をドラム缶にコンクリート詰めにして空き地に放置しました。
主犯格の少年A、準主犯格のB、そして元少年Cこと湊伸治、少年Dの4人は、帰宅途中の少女に目を付け「危険な奴から守ってやる」と言いくるめ車に連れ込み拉致しました。
その後、湊伸治の実家の自室に監禁し約40日の間繰り返し暴行、凌辱の限りを尽くし少女を死に至らしめました。驚くべきことにその犯行の一部始終は、湊伸治の両親と兄の住む実家で行われていたのです。
少女が受けた暴行
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・顔の形が変形し、ほとんどの歯が折れるほど殴打を繰り返す
・膣に火のついた花火を入れる
・肛門に飲料の瓶を入れる
・ライターのオイルを太ももにかけ着火し火傷を負わせる
・ピストル型のライターを膣に入れ着火を繰り返す
・足の爪をはがす
・踊りながら自慰を強要する
・無理やりシンナーを吸わせる
・犯行グループの不良仲間を家によび複数人に輪姦させる
・乳首をペンチのようなものでつぶす
・乳房に裁縫針を刺す
・ゴキブリを食べさせる
・尿を飲ませる
これらは捜査と検死で明らかになった暴行の一部です。遺体発見時殴打による鼓膜損傷で耳はほとんど聞こえず、ストレスで前髪は脱毛、脳は恐怖で委縮しアルツハイマー患者同様の状態であったそうです。
少女の存在に気づいた両親は、少女に家に帰るように何度か促したということですが少年らによって連れ戻されてしまいます。この時既に両親の言葉も効果がないほど家庭が荒れていたという事でしょう。
少女は息も絶え絶えに「もう殺してほしい」と懇願したそうですが、少年たちはそんな少女を見て笑っていたそうです。
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この事件がニュースで報道された当時、「逃げようと思えば逃げられたのではないか」「監禁場所となった湊伸治の両親はなぜ助けなかったのか」など、一般的な感覚からかけ離れた事のあらましに日本中が戸惑いました。
そして少女が受けた残忍な行為が詳らかになっていく過程で、社会に多くの恐怖と怒り、悲しみを呼びました。
また未成年というだけで凶悪な犯罪者が守られる少年法の在り方の是非、犯行グループの両親らが与えた歪んだ家庭環境等、社会に様々な議論を巻き起こし、現在の少年法にも少なからず影響を与えています。
さらにこの事件は監禁場所となった元少年Cこと湊伸治の家族である両親と兄が間接的に犯行に加担した事になるという点も、大きく世間を騒がせました。
本来両親は子供の誤りを正しく導く役割を担うはずですが、湊伸治の両親をはじめ他少年の一部両親たちも、少女をまるで悪者にするような言動行動を繰り返していたようです。
女子高生コンクリート詰め殺人事件が起こった時代はバブルもはじけたばかりのまだ豊かな時代の日本です。 少女自身の苦しみはもちろんのこと、少女の両親、親族の怒りと悲しみはいかほどであったことでしょうか。少女の母親は事件後精神に失調をきたし、失意の中で亡くなったとのことです。
その苦しみは第三者に推し量れるようなものではありませんが、30年という時間が経過した現在においても被害者の少女と、その両親、ご親族に魂の安らぎが訪れるよう祈るばかりです。
湊伸治の生い立ちについて【女子高生コンクリート詰め殺人事件】
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元少年Cこと湊伸治は主犯格ではないとはいえ、なぜ両親たちと暮らす実家で残虐な行為を続けることができたのでしょうか。
そこに湊伸治自身の残忍性のみならず、湊伸治の両親が与えた異様な家庭環境に要因があるようです。ここからは湊伸治のプロフィールに迫ります。
湊伸治(元少年C)のプロフィール(2019年現在)
名前 | 湊伸治(みなとしんじ)、元少年C |
報道当時の呼び名 | 少年C |
生年月日 | 1972年12月26日 46歳(2019年5月現在) |
出身校 | ・足立区立東加平小学校
・足立区立東綾瀬中学校 ・東京都立化学工業高等学校 ※現在は東京都立科学技術高等学校に名称変更 |
家族構成 | 両親 兄一人 |
判明している職歴 | ・ムエタイ選手
・運送業 ・介護職 ・現在は無職 |
出身住所 | 東京都足立区 |
住所遍歴 | ・ 東京都足立区
・出所後千葉県市川市 ・京都市伏見区 ・大阪府(結婚後) ・福島県会津若 ・東京都大田区 ・埼玉県川口市に住所を移し現在に至る |
趣味・特技 | 格闘技(ムエタイ) |
以上が2019年現在判明している湊伸治のプロフィールです。
家族構成
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湊伸治の家族構成は、両親、兄一人、湊伸治の4人家族です。東京都足立区に南欧風の2階建ての一軒家を購入しており、暮らしぶりはそこそこ豊かだったようです。
出所後に両親ともども住所を転々としている様子を見ると、一つの住所に定住できなかった状況が類推されます。犯行が行われた足立区の家も現在はなくなり、別の家が建っているようです。
両親のプロフィール
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父親は診療所の医療事務長で薬剤師、母親は同診療所の看護士長で結婚後も仕事を続け事件当時勤続23年でした。
その診療所は中央区にあり現在も営業をしています。事件発覚後両親はその診療所を自主的に退職したとのことですが、現在でも診療所名で検索すると「湊」とサジェストされるのは関係者にとっては不名誉な事でしょう。
両親ともに医療従事者であり、本来であれば傷病者をケアする職業である湊伸治の両親に、息子可愛さよりも少女への慈悲や社会的な責任感が勝っていれば違った結果になっていた事でしょう。
また元少年Cこと湊伸治の両親は共産党幹部で、敵対組織である警察への捜査妨害ともいえるような行為があったため捜査がスムーズに進まなかったともいわれています。
さらに事件後に党が発行している新聞では、湊伸治の母親の弁解の論と両親を擁護する記事を掲載したこともありました。政治的に複雑な背景もあり、「事件と無関係」としながらも党の保身を図った幹部からの印象操作もあったと言われています。
事件当時両親の年齢は父親が48歳、母親は47歳でした。父親は2016年に75歳で亡くなったようです。母親も存命していれば現在77歳、湊伸治の両親はどんな思いで現在に至るまでの経過を捉えていたのでしょうか。
元少年Cである湊伸治、犯行グループの凶行を結果として容認した湊伸治の両親、またほかの犯人の両親も大人としての責任を全うしていたとは言い難く、ある意味湊伸治と犯行グループと同罪と言われてもおかしくないのではないでしょうか。出所後の彼らが更生をせず現在も犯罪を繰り返す状況を見て、改めてそのような印象を受けます。
以上が湊伸治の両親のプロフィールです。
湊伸治の兄
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湊伸治の家族には両親のほかに兄が一人います。犯行当時は少女が湊伸治の自室に監禁されていることを知っており少女に食事を与えたり、見張りをする役目をしていたとのことです。
詳しいプロフィール及び、現在の消息は不明です。
湊伸治のプロフィールと実際の家庭環境
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プロフィールだけを見れば裕福で教育熱心な両親のもとに生まれ、湊伸治自身も勉学に励んでいたようにも見えますがその実、精神的な環境においては恵まれていたとは言えなさそうです。
湊伸治の父は事務長として働いていましたが、仕事一筋の性格で子育てには関心がなかったようです。さらに両親は子供を恐怖で支配するタイプだったようで、湊伸治の父親は毎晩深酒をして帰ってきては湊伸治とその兄に暴力をふるい、湊伸治と兄は怯えて暮らしていました。
湊伸治と兄は弁護士との接見の際に父親の暴力行為への恐怖を訴えています。ですが当の父親は「年に数回しか殴ったことがない」と供述しています。どちらが本当の事を言っているかは不明ですが、学校でも日常的に体育教師からの体罰を受けていたという湊伸治が心身の休まらない思春期を送ったことは間違いありません。
もちろん湊伸治と犯行グループが少女にした行為は理由がどうであれ許される事ではありませんが、湊伸治もまた両親による特殊な家庭環境の被害者であったとも言えるでしょう。
やがて行き場をなくした欲求や葛藤が暴走したのでしょうか。父親の体罰の頻度が減ったころ、湊伸治の家庭内暴力が始まります。湊伸治は気性が荒く両親に対しても暴力を振るうようになり、最終的には両親も湊伸治の自室に近づけないようになっていたようです。
このことが女子高生コンクリート詰め事件の犯行現場を提供する状況に繋がったという訳です。
裁判の結果、女子高生コンクリート詰め殺人事件において湊伸治に下された刑は懲役5年以上9年以下の不定期刑でした。
2000年に少年法は改正され、現在は未成年であっても16歳以上であれば要件により成人と同じ刑事裁判を受ける手続きが可能となりました。現在であれば事件への関与度からして、10年以上15年以下の不定期刑になる可能性があるのではないか、とのことです。
湊伸治は事件の取り調べで、
殴っている最中、なぜ殴っているのかわからなくなる
と供述しており、自らの中のコントロールできない凶暴性を自覚していました。さらに心理鑑定では「他者に対する想像力が欠如しており、配慮が乏しい」と指摘されています。
そして現在もそのような湊伸治の兆候は生きているようです。この事は後の「湊伸治の現在」の項目で詳しく述べます。
湊伸治の結婚相手は?【女子高生コンクリート詰め殺人事件】
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2000年代後半に湊伸治は外国籍の女性と結婚をし、実家の両親の元を離れ大阪府に結婚相手と住んでいました。結婚相手はルーマニア人ともリヒテンシュタイン人とも言われていますが、結婚相手のプロフィールは不明です。
さらにその結婚相手との間に娘が一人いたという噂もありますがプロフィールや現在何をしているのか等は明らかになっていません。
さらに住所を会津に移し、その後東京大田区へ引っ越し、現在は埼玉県川口市に住んでいるようです。
両親と離れて結婚相手と暮らすようになった後にも住所を転々としているところを見ると、やはり一つの住所に定住できない状況であったようです。結婚相手が湊伸治がどのような人物か果たして知っていたのでしょうか。
2018年に再び湊伸治が傷害罪で逮捕された際には埼玉県川口市に住所を移し「一人暮らし」をしていると報道されていたので、どうやら結婚相手とは離婚して現在は独身のようです。
住所を転々とするさなかどのタイミングで結婚相手と離婚をしたか、そしてその結婚相手との他に別の結婚歴があるのか、現在の恋人の存在についても明らかになっていません。
湊伸治はムエタイ選手だった?【女子高生コンクリート詰め殺人事件】
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湊伸治にはムエタイの選手だった時期があり、現在も全国に支部を持つムエタイジムに所属していました。女子高生コンクリート詰め殺人事件を起こした当時から格闘技のための器具を複数部屋に所持していたので元からの素養ではあったのでしょう。
刑期を終えた湊伸治は’97年ごろから2年ほどタイ料理レストランのムエタイショーにプロのムエタイ選手として出演していました。時期的には結婚をする前で両親とともに足立区に住んでいた頃です。
ですが同じムエタイジムの生徒や、ムエタイファンの観客から「ムエタイショーに出ているあの男は女子高生コンクリート詰め殺人事件の元少年Cではないか?」という噂が次第に広がり、出演するたびにブーイングが起こるようになりました。やがて湊伸治はムエタイ選手としてたいした成績も残さないままフェードアウトしていったという事です。
そもそも成績はあまり芳しくなかったようで当時を知る関係者が「センスはなかった」と述べています。ムエタイ選手とは別に運送業をしていたとのことですので、プロとはいえ食べていけるほどではなかったのでしょう。
観客からは女子高生コンクリート詰め事件にちなんだ「コンクリ」とあだ名で呼ばれていたそうです。現在もそのレストランが存在するかどうか、また現在も湊伸治がムエタイを続けているかどうかは不明です。
その後結婚をした時期でしょうか、’07年には介護関係の仕事についていたという情報もありますが、2018に傷害罪で逮捕された時は「川口市在住の無職」と報道されていたので、現在は仕事も辞めていることが分かります。結婚はしていないが現在も恋人がいて食わせてもらっているのではないか? という憶測も呼んでいます。
湊伸治の現在
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現在、元少年Cこと湊伸治は傷害罪の裁判で係争中です。
2018年8月埼玉県川口市の路上で面識のない男性に因縁をつけ、被害者が所持していた警棒で殴り付けた上に首筋をナイフで切りつけたそうです。
テレビなどのメディアではなぜか「女子高生コンクリート詰め殺人事件の元少年Cである」ということは報道しませんでしたが、ネットではその名前に騒然となりました。
「更生などするわけがない、当時死刑にしなかった司法の責任だ」
「あんな事件を起こしながら結婚をして子供まで作っていたのか」
「現在も普通に暮らしていることが恐ろしい」
ニュースサイトのコメント欄は現在の湊伸治に恐怖と怒りを抱く人々のコメントで溢れていました。ちなみに湊伸治は暴行の一部を否認して「捏造」だと主張しています。
現在の両親(父親は死亡)、家族との関係、結婚の予定や職業等は不明です。
女子高生コンクリート詰め殺人事件の犯人、湊伸治。
引用: Pixabay
以上、女子高生コンクリート詰め殺人事件の犯人グループの一人、元少年Cこと湊伸治の両親の職業や、両親による異様な家庭環境、結婚相手、住所遍歴などの現在の最新プロフィールをまとめました。
事件から30年経過した現在においても事件の衝撃はいまだに風化しておらず、様々なメディアで事件の異常性と両親と家族の在り方など、社会的テーマを現在も提示し続けています。
その犯行グループの一人である湊伸治。ムエタイという格闘技のスキルを持つ人物でもある彼が更生できないまま再び社会の中で現在も日常に紛れ込み犯罪を犯す。現在の日本の司法の限界に失望を禁じえません。
2019年現在傷害罪で裁判中ですので刑期等が確定するのはまだ先ですが、願わくば二度と罪を重ねず、犯罪によるプロフィールの更新がされないように静かに暮らして欲しいものです。