布川事件の真相まとめ!無罪勝ち取った桜井昌司に国家賠償判 | ToraTora[トラトラ]

布川事件の冤罪被害者・桜井昌司さんが闘っている国賠訴訟で、本日一部勝訴の判決がでたそうです。東京地裁にかけつけた仲間から、神妙な面持ちで入廷される桜井さんの写真を送って頂きました。今は支援者に囲まれ、溢れんばかりの笑顔になっていることでしょう! pic.twitter.com/lWjjHXAjMP

— はなまま (@hanamama58) May 27, 2019

世間を大きく騒がせたのがこの布川事件。布川事件とは、1967年に茨城県で起きた強盗殺人事件です。当時は、目撃情報などから近隣に住んでいたとされる青年が犯人として浮上しました。

逮捕され一度は無期懲役が確定したのですが、実はこの犯人とされる桜井昌司さんは誤認逮捕だったことがわかります。それも、目撃情報と桜井昌司さんの自白だけで逮捕に至ったということが、後になって発覚するのです。

このことがきっかけで、免罪だったという結論に至り判決は無罪になり国家賠償ということで賠償金が支払われることとなったのでした。今回は、この布川事件について詳しくご紹介していきます。

布川事件の概要

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引用: Pixabay

判決で国家賠償として賠償金が支払われるほどの布川事件とは、一体どのような内容だったのでしょうか。

布川事件の概要を詳しくご説明していきます。

【1】事件発生

1967年に茨城県利根町布川で、玉村象天さんという62歳の老人が一人暮らしをしていた自宅で殺害されているのを、大工仕事を依頼しに来ていたかたに発見されたことで布川事件が発覚します。

この布川事件でわかったことは、玉村さんは首を絞められたことによる絞殺だったことが発覚。さらに玉村さんは、ワイシャツで手足を縛られておりパンツが口の中に押し込まれていたそうです。

首にもパンツが巻きついており、それによって窒息死していたのです。

【2】現場の状況

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引用: Pixabay

布川事件の現場の状況は、勝手口は開いていたのに玄関と窓は施錠されていました。また、トイレの窓の外には木製の桟が外されて落ちていたのです。

布川事件で殺害されていた現場では、ガラスの引き戸が倒されておりあちこちに破片が散乱していたり、床板が外されていたりと荒らされていました。さらに、衣類・机・タンス・寝具などの物色された形跡が残っていたそうです。

結局、布川事件で見つかったの点は、玉村さんが愛用していた「白い財布」がどこからも見つからなかったことから、その財布が目的で被害にあったのではないかということでした。

指紋に関しては43点以上のものが採取されていそうですが、犯人には結びつかなかったそうです。

桜井昌司と杉山卓男の逮捕で事件解決?【布川事件】

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引用: Pixabay

ここで警察は、布川事件の犯人として2人の青年である桜井昌司さんと杉山卓男さんを有力候補として逮捕に至ります。

では、犯人とされるその経緯とは何だったのでしょうか。

詳しく見ていきましょう。

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1967年に茨城県で起きた強盗殺人事件「#布川事件」で再審無罪が確定した桜井昌司さんが国と同県に計約1億9000万円の国家賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は、計約7600万円の支払いを命じました。
写真特集はこちら→https://t.co/hNEUUWoWsv pic.twitter.com/VADeaFvAou

— 毎日新聞写真部 (@mainichiphoto) May 27, 2019

布川事件の犯人の目撃情報としてあげられたのが、2人の青年が玉村さん家付近にいたことでした。

一人の犯人は「玉村さん家のあがりはなに立っていたこと」、もう一人は「背か高く壁側に立っていたこと」があげられていたのです。

警察は2人組で殺害したと睨み、ここから2人組が布川事件の犯人として捜査を進めています。その犯人とされた2人の青年が桜井昌司さんと杉山卓男たっだということです。

【2】捜査の結果

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布川事件の犯人の捜査では、「前科もち」「素行不良」「金銭トラブル」をメインに犯人を絞っていきます。アリバイが不十分な人含め180名以上の犯人候補が上がりますが、捜査は行き詰まっていきました。

最終的にはアリバイ捜査をした結果、残ってしまった桜井昌司さんはズボン1本の窃盗容疑で犯人として逮捕杉山卓男さんが暴行罪で逮捕という結果になりました。これが布川事件の免罪として、のちに桜井昌司さんに判決が降ることになるのです。

布川事件の疑惑の点

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布川事件では桜井昌司さんと杉山卓男さんが逮捕され、判決で無期懲役が言い渡されました。ですが、布川事件の犯人として桜井昌司さんと杉山卓男さんには謎な疑惑の点が多かったのです。

判決が下されたのにも関わらず、謎な疑惑が浮上していた内容について解析していきます。

【1】指紋について

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引用: Pixabay

布川事件で逮捕され判決が降るも、なお謎だったのが桜井昌司さんと杉山卓男さんの指紋でした。

当時布川事件では、43点以上の指紋が採取されているのにも関わらず、桜井昌司さんと杉山卓男さんの指紋は現場から合致するものがなかったのです。

判決では、「指紋や足跡が犯人を特定できないからといって、犯行は否定できない」と言い渡されていますが、実際に桜井昌司さんと杉山卓男さんは自白で手袋をせずに部屋を物色していたと供述しています。

布川事件で、食い違う犯人の桜井昌司さんらとの現場証拠の謎が浮上してきます。

【2】目撃情報について

布川事件で不可解だったのが、桜井昌司さんと杉山卓男さんを現場近くで目撃したという証言です。布川事件での判決は、桜井昌司さんと杉山卓男さんの目撃上限が大きく関わりました。

ですが、実際布川事件の判決がでる前に証言がコロコロ変わっていたのです。というのも、桜井昌司さんと杉山卓男さんを見たというのを布川事件直後では証言しておらず、現場で通ったということしか話していなかったのです。

桜井昌司と杉山卓男が再審請求【布川事件】

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布川事件での判決は結局、無期懲役というものが下されました。

ですが、まさにこの判決がのちに、誤認逮捕だったという事実が明らかになってきます。

【1】第1次再審請求

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公判では、布川事件について犯人とされる桜井昌司さんと杉山卓男さんは事実無根として無実を訴えました。しかし明らかに謎の疑惑は浮上しているのにも関わらず、判決は「無期懲役」というものでした。

最高裁では、二人の布川事件の無実は証明されず厳しい判決で幕を閉じます。そのため、弁護側の第1次最新請求は認められなかったのでした。

【2】第2次再審請求

衆院法務委。布川事件の国賠訴訟・東京地裁判決(5/27)で、検察には被告人に有利(検察に不利)な証拠の開示義務があると判示。再審段階は含まないが司法府も一歩踏み出した。次は行政府と立法府の番。再審段階での証拠開示に向けた法改正へ!日弁連の改正提案などを参考に早期の実現を!! pic.twitter.com/fyJ1fuEiEN

— 藤野保史 (@FujinoFujinooo) May 31, 2019

それでも布川事件では、「殺害していない」という無実を訴えるため第2次再審請求を申し立てます。検察は、二人が布川事件の犯人という判決が下っていることもあり、当時はかなり争ったようです。

ですが水戸地裁土浦支部がようやく、布川事件での第2次再審請求の申し立てを最高裁判所で決定します。

警察に自白の強制をされていた?【布川事件】

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布川事件で次々に明らかになってきたのが、布川事件に関する犯人への強要されていた自白でした。

判決の大きな決めてとなっていたのが、この布川事件での2人の犯行の自白だったのです。

【1】過度な取り調べで精神的に追い詰めた

布川事件での警察の取り調べでは、「アリバイが言えないのは犯人だから」「現場で目撃した人がいる」「母親も本当のことを話せと言っている」などの脅しのような言葉を毎日長い期間に渡って言い続けていたのです。

無実だった人を不安にさせ続けた後で「嘘発見器」を使い、無実であることを話したのにも関わらず、検査の結果が「全部嘘」とでたと伝えられていました。どんなに無実を訴えても、最終的に犯人にされることで自暴自棄になり嘘の自白をすることとなったのです。

【2】嘘の証言で自白を誘導

布川事件の後のそれぞれの取り調べでは、 桜井さんと杉山さんはお互い犯人でないと分かっているのにも関わらず、警察は犯人だと証言しているということをお互いに伝えていたそうです。

また唯一、「兄の家に泊まりに行っていた」というアリバイがあったのにも関わらず警察は、兄はそんなこと言っていなかったっということを伝え調書に記載していたのです。布川事件の犯人ではなかったために、家族への不信感や怒りの気持ちと共に絶望し、布川事件の犯人であると嘘の自白をしていたのでした。

桜井昌司と杉山卓男が再審の結果は?【布川事件】

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布川事件での第1次再審請求は通らなかったですが、この警察の杜撰で行き過ぎだ自白調書から再審の結果に大きな動きがでることになります。

【1】判決の結果

布川事件では計6回にも渡り公判は開かれています。

しかし、仕切り直しの再審の判決は「無罪」となりました。布川事件から別件での逮捕による窃盗罪・暴行罪に関しましては、懲役2年実行猶予3年という結果になったのです。

すでに長期に渡り刑に服していたため、猶予期間は満了していました。

【2】判決の理由

無罪判決に至った理由としては、別件逮捕から警察の過度な自白の強要や脅しが大きかった点でした。というのも、自白調書に書かれていたものと現場証拠が明らかに一致していない点や状況証拠ばかりで物的証拠がなかったことでした。

もともと有罪の根拠とされていた二人の自白も、コロコロ変わっていた目撃情報も関しましても、警察や検察の不当な調査ででっち上げられたことが明らかとされ、信用性を完全に否定されたものとして布川事件は幕を閉じます。

有罪から無罪へ【布川事件】

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布川事件では二人の無罪が明らかにされ、完全な「免罪事件」として世間を大きく騒がせることとなりました。

布川事件は、警察の違法捜査の連鎖だったことが明らかにされたのです。

【1】冤罪のデパート

この布川事件は、警察の誤認逮捕からはじまり、行き過ぎた取り調べのうえ自白の強要、脅し、誘導などが明らかとなっていきました。また、無罪の証拠があったにも関わらずそれを隠蔽していたことも明らかになったのです。

さらには、証拠の捏造から公判でも偽証を行ったとして無罪の人を有罪にするために、あらゆる手段を使って追い込んだとされています。このような違法捜査の連鎖から「冤罪のデパート」と名ずけられるほど布川事件は社会問題となったのです。

【2】無罪までにかかった期間

布川事件から誤認逮捕され服役していた年月は、44年にも及びました。この布川事件での冤罪事件は、戦後に起きた事件の中でも最も長くかかったものとなったのです。

布川事件で免罪により無実を訴えかけた桜井さんは、この布川事件での責任として国や茨城県に対して国家賠償請求訴訟を起こし賠償金の請求を起こすことになります。

杉山さんに関しましては、家族と過ごす時間を犠牲にしてまで長い国家賠償請求訴訟の裁判を起こす気持ちに至らなかったため、国家賠償請求の賠償金は求めなかったようです。

最高裁が国に対して賠償請求!【布川事件】

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この布川事件は、「冤罪事件」としてあまりにも長く苦難の歳月は計り知れないものとなりました。また、罪のない人を故意で有罪にした警察や検察はとても許しがくひどいものでした。

布川事件では、国家賠償請求が認められ賠償金を支払うことが求められたのです。

【1】裁判費用

国家賠償請求の賠償金を求める前に、免罪の被害者となった桜井さんと杉山さんは水戸地方裁判所土浦支部に補償を請求しました。これは刑事補償法に則って、「1億3千万円」もの金額になります。

また、裁判費用としても「1500万円」の支払いが求められたのです。あまりにも長い年月がかかり過ぎたことから、総額は莫大な金額にも及びました。

【2】国家賠償請求

桜井さんは、無罪判決がでると共に国家賠償請求を起こし、賠償金として1億9000千万円を要求しました。国家賠償請求訴訟の判決では、弁護士費用800万円を含んだ「7600万円」の賠償金を支払うように言い渡されたのです。

桜井さんが免罪事件で国家賠償として、賠償金の訴訟を起こしたのには理由がありました。無罪判決が言い渡されたにも関わらず検察側は冤罪を認めず、それどころか謝罪の一言もなかったのです。

違法捜査で罪のない人に、犯罪を押し付けて起きながらなんの責任も感じていないことに対し、桜井さんは国家賠償請求として「失われた時間」への賠償金を請求したのでした。

【3】国家賠償からその後

国家賠償請求から賠償金として7600万円が決定すると、桜井さんは冤罪防止のための活動を行なっています。自分のような第2の被害者がでないように国会議員に訴えたりもしていたそうです。

「可視化を検討する勉強会」を開いたことで、満足しかしていない議員の人たちへの不信感から愛想もつかしたと言われています。

冤罪大国日本【布川事件】

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いかがでしたでしょうか。

布川事件とは、警察の誤認逮捕から違法捜査で冤罪だった、という決してあってはならない重大な事件として今現在でも有名な事件の一つとなっています。

国家賠償として、莫大な賠償金が支払われること自体が異例ではないでしょうか。長い人生を棒にふり、屈辱的で失われた時間は戻ってきません。いくら国家賠償として、多額の賠償金が支払われたからといって時間が戻ってくるわけでもなく、深い傷を追った跡は一生忘れることはできないでしょう。

それほど罪のない人間が、罪を着せられ人生を失うわけですから国家賠償の賠償金での解決は実際はできないのです。賠償金で時間は買えません。布川事件だけでなく日本での冤罪事件はまだまだあります。

一人の人生を360度変えてしまうのが「冤罪」ですから、二度とこのような事件が起きないよう、取り調べ過程の全面可視化・検察官の手持ちの証拠開示など具体的な方策が必要ではないでしょうか。

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