目次
- 1 イモるの意味とは?
- 2 イモるの語源は?
- 3 イモるの使い方は?
- 1 イモるを使ってみよう!
引用: Pixabay
FPSをはじめとするネットのオンラインゲームなどで、「イモる」という言葉を聞いたことや見たことはありませんか?
イモるという言葉を聞いてその意味がパッと思いつく人もいれば、どういう意味なの?と疑問に思う方もいるでしょう。
「イモる」は2012年前後から使われるようになった言葉で、2012年の女子中高生ケータイ流行語大賞にも選ばれています。「イモる」には、【緊張してオドオドする・怖気づく】という意味があります。関西で使われていることが多いこの「イモる」は、兵庫県などでも一般的に使われているようです。方言といえるかもしれません。
また、ある場所に居座ってこもっている状態という意味もあるようで、荒野行動などのネット上のゲームをやっている時によく聞く言葉です。「イモる」を知らなかった人も、使ったことがない人も、この記事で意味を理解して日常生活で使ってみましょう!
「イモる」に関する豆知識
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1 FPSなどのネット上のゲームで使われる「イモる」
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上記のように、「イモる」はFPSなどのネット上のゲームで使われることが多いです。荒野行動などのゲームをしているときに特に動かず、特定の場所にずっとこもっているプレイヤーを見たことはありませんか?そのプレイヤーの待っている状態が伏せたままのイモムシのように動かないことから「イモっている。」と言われるようです。
ですがシューティングゲームの中での「イモる」は待ち伏せをして敵が来たら攻撃する戦略的な要素もあるので、単純に怖気づくだけではないようです。対戦型のゲームでも1つの場所から動かない状況を「イモるプレイ」と呼ぶようで嫌われることもあります。
また、「イモる」は中傷的な意味も含まれているので荒野行動などでイモっているプレイヤーを見つけても「イモるんじゃない!」とトゲのある言い方は避けましょう。良くないときには誹謗中傷をされたと思われるかもしれません。
2 昔の「イモる」の使われ方。
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都会に出てきたばかりでどうしたらいいのか分からず、オドオドしている田舎者のことを「お上りさん。」と言ったりします。「イモる」という言葉は田舎者のようにビビっている・怖気づいているなどの意味でつかわれていますが、昭和初期(1970~1980年頃)にはその「ださい振る舞い」や「ビビっている」ことを表現するのに「イモい」という言葉が多く使われていました。
また他にも「イモ野郎(女)」や「イモくさい」、単に「イモ」といった言葉も田舎者をからかう意図があったと言われています。しかし、現在の日本では都会と田舎の生活水準の差がそこまで開いていないので、時代の流れとともになくなっていったのかもしれません。
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「イモる」はそれぞれの家庭にオンラインゲームが普及されてから生まれた言葉です。シューティングゲームの元になった銃撃戦でスナイパーがすることは、「1か所にとどまって攻撃が届かないくらい遠いところから敵を倒す。」ということです。
しかし、ビデオゲームなどのチーム戦でメンバーの誰か1人が安全な場所から動かない行動をとると、他のメンバーはかえって危険な目にあったりゲームそのものが停滞してしまう可能性があります。なので、1か所にずっとこもっているプレイヤーは嫌われる傾向にあり、そのようにプレイすることを「イモムシのように這いつくばっているスナイパー。」として「芋スナ」や「イモる」と表現するようになりました。
4 バイクの世界で使われる「バイク芋」?
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モーターバイク関連の世界でも、「イモる」という言葉は使われているようです。ここでの「イモる」は「ださい振る舞い」という意味で使われています。ギアチェンジの失敗は「N芋」と呼ばれ、スタンドを出したまま発進して転びそうになることは「スタンド芋」と呼ばれています。そのようなカッコ悪い振る舞いを合わせて「バイク芋」と言います。
この「バイク芋」はネットを通じて広まったようです。「バイク芋」が広がると同時に、ださい振る舞いをそれとなく教えてくれる「芋神様(いもがみさま)」の存在もひそかにささやかれています。
5 テニスのジャッジでも「イモる」を使う。
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公式戦などの大きな大会ではしませんが、試合によってはセルフでジャッジをする試合もあります。そんなテニスでも「イモる」が使われているようです。テニスの試合では不当なジャッジを「芋ジャッジ」と呼んでいます。そこから少しずつ派生していって、正当ではないジャッジのことを「イモる」と呼ぶようになりました。またそのようなプレイをするプレイヤーを「イモラ―」と呼ぶこともあります。
6 pubgで活躍する「イモる」戦い方!
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pubgの撃ち合いでは、自分にとって有利なポジションで戦うことが大切です。そして、そこで「イモる」ということもおすすめです。【有利なポジション+「イモる」=勝てる可能性が高まる。】と言っていいでしょう。イモってプレイするのはダサいかもしれませんが、イモっても勝てないなら、たとえ攻めたとしても勝てる可能性は低いです。
敵を見つけたら有利なポジションに移動して、そこでイモりながら敵が来るのを待ちましょう。そして、敵が攻めてきたら有利なポジションで撃ち、敵が逃げたら逃げている背中を撃つのが大切です。初心者が目指すのにおすすめなのは、「イモって勝てる。」状況です。
7 荒野行動での「イモる」は大切?
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荒野行動などのシューティングゲームで「イモる」ことは嫌われたりバカにされたりすることがあります。荒野行動では「イモること」=卑怯なこととして認識されているからです。しかし、「イモる」というのは、ゲームで勝つために必要な戦術です。「イモること」は初心者にとって最初にできる戦術の1つで、イモるポジション(強い・有利なポジション)覚えるだけでいいのです。あとはでるタイミングを見計らえば初心者でも勝つことができます。
イモるプレイをして「イモってる!」と言われることもあるかもしれませんが、初心者の場合イモったもの勝ちという面もあります。イモることがすべてではありませんが、イモることから始める方がキルできるし、キルができた分楽しさが増します。
イモることは建物内の有利なポジション敵を待つことですが上級者はそれを屋外でも実践しています。木の後ろや土地のくぼみに隠れて自分にとって有利な状況でしか戦いません。不利な状況を避けるのです。建物の場合、有利なポジションは決まっていますが、屋外になるとさまざまな要因が合わさって有利か不利かが決まります。初心者の方は、屋外は避けた方がいいでしょう。だからこそ、初心者のかたは最初のうちは建物で有利なポジションを狙うことが大切です。
8 「イモる」の類義語。
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「芋る」の類義語は【怖気づく・物怖じする】です。これを若者の言葉に言い換えると、「ビビる・ひよる」という言葉になります。方言としての「芋」の類義語は【垢ぬけない・田舎者】という言葉になります。
イモるの語源は?
ここからはイモるの語源についてみていきましょう。
1 「芋を引く」という言葉から来ている。
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「イモる」は薩摩藩(鹿児島県)で使われていた「芋を引く」という言葉から来ています。さつまいもなどの収穫をする時に土に埋まっているイモを引く時は少しずつ後ずさりしながら引きます。その様子が逃げ腰になっているように見えたことからビビっている・怖気づいていると思われるようになり、「イモっている。」と表現されて現在の「イモる」にまで変化しました。
2 上京してきた田舎者がオドオドしている。
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田舎から上京してきた人は、慣れない状況が続きオドオドしていることがあります。そんな様子の田舎者やオドオドしている人のことを指す「イモ(芋)」という言葉に接尾語の「る」をつけて動詞の形にしたことで現在使われているイモるという言葉になりました。
3「芋っぽい行動」から来ている。
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「いもる」には昔、「芋っぽい行動」という意味がありました。芋という言葉に「泥がついている・野暮ったい・田舎っぽい」というイメージがあるので、「センスがない・カッコ悪い」と思われるようになりました。ネガティブな表現もありますが、その反面「安心できる・親しみがある・純粋な・噓をつかない・素朴な」などのポジティブな意味もあります。「イモる」にはネガティブな意味だけでなくそのようなポジティブな意味もあるので、うまく使い分けましょう。
4 「イモムシ」から来ている。
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FPSにおいて一か所から動かないプレイヤーを、「イモムシのように動かない」ことから「イモる」「イモっている」と考えられているところもあるようです。
イモるの使い方は?
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さてここからはイモるの使い方について紹介します。
1 イモってる⇒現在ビビっている。
~ゲーム中~
A「このままじゃやられる!」
B「HPがなくなる前に攻撃して!」
A「でも怖いよ・・・。」
B「イモってないで頑張れ!」
A「やってみる・・・。」
オンラインゲームを誰かと一緒にやっている時に、自分がピンチの時にその様子を相手が見てうまく攻めなかったら「イモっている。」と判断して言われることもあります。自分を守ることもゲーム上では大事ですが、果敢に攻めることも大切です。
2 イモった⇒過去にビビった(ビビっていた。)
~面接翌日の会話~
A「昨日の面接どうだった?うまくできた?」
B「いや、めっちゃイモったから不安・・・。」
過去の経験上緊張したりビビった経験があるときに過去形の「イモった」を使うことがあります。この場合、少し後悔したり残念に思っている時に使われるのでポジティブな時にでる可能性は低いです。
3 イモった(その2)
~昔の思い出の会話~
A 「昔さ、近くにあった遊園地によく行ってたのね。」
B 「あそこはジェットコースターが有名だよね。」
A 「でもあんまり乗りたがらなかったよね?」
B 「あの時ジェットコースター怖くてめちゃくちゃイモってたからね。」
4 イモり⇒ビビっている人に使う。
~合コンに参加する前に~
A「Bさ、前の合コンでも緊張してたよね?」
B「緊張するし・・・。」
A「そんなイモりすぎないで。リラックスしていけば大丈夫だよ。」
この先のことを心配して、今現在の状態を指すときに使います。イモっていると似ていますが、イモっているはその人のイモっている状況を指していて、イモりはビビっているその人自身のことを指すときに使います。
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イモり(その2)
A 「あの人なんかいつも自信満々で話してるよね。人前に出てもあんな感じなのかな?」
B「いや、あの人は実際大事な場面でイモってしまう小心者だよ。」
5 いもる⇒自分のことを言う時に使う。
~面接試験の直前~
A「さっきあの教室に入ってった面接の先生、めちゃくちゃ雰囲気怖かったね・・・。」
B「うん。あの人の前でうまく話せるか不安・・・。」
A「私、本人目の前にしたら絶対いもると思う・・・。」
自分が今ビビっていたり緊張していたりすると、その状況を「イモる」であらわすこともあります。普段からこの言葉に慣れている人は、自分の状態がすぐに伝わって分かりやすくなります。
他にも、
・ノリで大盛りのチャレンジメニューを頼んだけど、実物を見てめちゃくちゃイモっている。
・あんな怖そうな人が近くにきたら、私絶対にいもる!
・戦線上上げないといけないのに、イモってたらダメだよ。
・誰かのサポートもせずにずっとイモっているよね。
・今日の授業の先生怖いからイモるわ。といった使い方もあります。2012年の流行語大賞に選べれるくらいたくさんの人に使われている言葉でもあるので、使おうと思った時は気軽に使ってみましょう!
イモるを使ってみよう!
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「イモる」はイモという言葉が入っているので、目にしたときや耳にしたときに人々は親しみを感じるのかもしれません。
関西の言葉という話もあり、すでに「イモる」が浸透している地域もあります。中には意味を知らなかった、今初めて「イモる」という言葉を知ったという人もいるでしょう。荒野行動などのオンラインゲーム上では「イモる」という言葉は使い方に注意が必要ですが、ビビっている状況や緊張していたことをつたえるのに「イモる」はとても便利な言葉です。
世の中には長い言葉を略した言葉がたくさんあります。いちいちビビっている・緊張しているというよりも「イモる」といで3文字の済むのは魅力かもしれません。日常の会話の中やゲーム中などに「イモる」場面にあった時は気軽に使ってみましょう!