松戸女子大生殺害放火事件の概要!竪山辰美の生い立ち・経歴・現在まとめ! | ToraTora[トラトラ] – Part 2

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事件の発生は2009年10月22日。松戸市のマンションで火事があり、現場を捜索すると火元となった部屋から、その部屋で一人暮らしをしていた女子大生・荻野友花里さんの遺体が発見されました。

司法解剖の結果、荻野友花里さんの死因は刃物などによる刺し傷による失血死であり、犯人は荻野友花里さんを刺し殺した後、証拠隠滅のために放火したと見られました。

警察の捜査の結果、この火事があった前日、JR松戸駅前のATMで荻野友花里さんのキャッシュカードを利用して現金を引き出していた男を特定。すでに別の事件で逮捕・拘留されていた竪山辰美を逮捕しました。

そんな松戸女子大生殺害放火事件の詳細を見ていきましょう。

松戸女子大生殺害放火事件の概要

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逮捕された際、あっさりと事件を認めた竪山辰美。その口から語られた事件の詳細は、信じられないほど自分勝手な犯罪でした。

【1】空き巣・強盗を繰り返していた竪山辰美

「女性は常に強姦されたいという思いがありながら、殺されるのが嫌だから拒むのだと思っていた」

【松戸マンション大学生殺害放火事件(2009)】、竪山辰美 pic.twitter.com/VefqdaZ13J

— ◆マジキチ犯罪者の名言◆ (@mazikiti_hanzai) July 12, 2019

松戸女子大生殺害放火事件を起こした竪山辰美は、この事件の少し前から、千葉県内を中心に空き巣や強盗を繰り返していました。そんな竪山辰美が目を付けたのが松戸市内にある単身者向けのマンション。

荻野友花里さんが住むマンションを下見した竪山辰美は、日常生活の一部くらいの気軽さで犯行に及びます。

【2】荻野友花里さんの留守中に自宅に潜伏

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竪山辰美は2009年10月21日、荻野友花里さんの自宅に侵入します。

荻野友花里さんの部屋は2階でしたが、竪山辰美は人目に付かない外壁などを利用してべランダから侵入。荻野友花里さんが不在と分かると、荻野友花里さんの帰宅を待ちます。

ここが竪山辰美の恐ろしいところで、相手が女性と分かり、単なる空き巣だけではなく強盗・強姦を目的とした犯行に切り替えたわけです。空き巣の時点で部屋にある物を盗って逃げてくれれば、この後の悲惨な事件は起きなかったはずです。

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強盗・強姦犯が自宅にいるとは思わず帰宅した荻野友花里さん。その荻野友花里さんに対し暴力をふるい、現金及びキャッシュカードを強奪し、さらに荻野友花里さんの胸や腹などを刺した竪山辰美。

その時は荻野友花里さんの遺体に布団をかけ事件現場を立ち去り、JR松戸駅前で荻野友花里さんのキャッシュカードを使って現金を引き出しています。

【4】事件翌日現場に引き返した竪山辰美

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事件翌日となる2009年10月22日、竪山辰美は荻野友花里さん殺害現場に戻ってきます。そして遺体に火をつけ、事件現場を放火して立ち去ったということです。

火災現場で発見された荻野友花里さんは全裸で布団をかぶっており、後の司法解剖の結果、死因は火災より前に胸や腹などを刺されたことによる失血死だったことが明らかになります。

【5】キャッシュカードの履歴から犯人を特定

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警察は荻野友花里さんのキャッシュカードに利用履歴を調べ、2009年10月21日に、JR松戸駅周辺のATMで現金が降ろされていることを確認します。

そのATM利用時刻周辺の防犯カメラをチェックしたところ、捜査線上に浮かびあがってきたのが竪山辰美でした。

世間を騒がせた判決に至る経緯

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この松戸女子大生殺害放火事件を語る上で、決して無視することができないのが判決に至る経緯です。

この裁判は裁判員制度を利用された裁判となり、その判決に注目が集まりました。

【1】出所後わずか50日後の凶行

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まず世間を驚かせたのが、この竪山辰美が2009年9月1日まで服役していたという事実です。つまり釈放後わずか50日後に松戸女子大生殺害放火事件を起こしたということになります。

刑務所は罪に対する反省を促し、更生を図るための施設です。しかし竪山辰美は反省も更生もしていなかったということ。これに世間は衝撃を受けたわけです。

【2】松戸女子大生殺害放火事件の前後にも

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さらに世間を驚かせたのが、裁判中に判明した竪山辰美の余罪の数々です。なんと、竪山辰美は出所後まもなくから、空き巣、強盗、強姦を繰り返していたことが発覚します。判明している出所後一番最初のの事件は2009年9月16日。

つまり出所後2週間ほどですでに犯罪に手を染めていたことになります。その後の捜査で発覚した出所後の犯罪件数は全部で8件(松戸女子大生殺害放火事件含む)。国民は怒りを通り越して呆れ果ててしまいます。

【3】裁判で繰り返される自分勝手な供述

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さらに竪山辰美は、裁判において自分勝手な解釈、ありえない供述を繰り返します。

そもそも竪山辰美は、逮捕された後犯行を認め、「申し訳ないことをした。刑に服する」という旨の供述をしていました。しかし、裁判ではとても反省しているとは思えない供述を続けます。

【4】殺意を否定

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竪山辰美は裁判において殺意を否定。「荻野友花里さんが包丁を持ち出し、もみ合っているうちに胸に包丁が刺さってしまった」という主張を行い、殺人ではなく障害致死であると主張したわけです。

しかしこれに関しては検死結果が明確に否定しています。荻野友花里さんの胸の傷は深く、男性とは言え相当力を入れて刺さなければ到達しない深さであるのは明白でした。

さらに腹部にも複数の刺し傷があり、その一つでは刺した衝撃で包丁の刃が折れていることが判明しています。「うっかり」、「過って」刺してできる傷とは断定できず、殺すつもりで刺したことは明白でした。

【5】さらに信じがたい供述も

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殺害された荻野友花里さんが全裸であったことを問われると、「向こうが自分で勝手に服を脱いだ」と供述。果たしてそんなことを誰が信じるのでしょう?

荻野友花里さんと竪山辰美はこの日まで面識なし。つまり荻野友花里さんが、突然家の中にいた見ず知らずの中年男性の前で、自ら進んで服を脱いだと供述したわけです。

どう考えてもあり得ない話ですが、竪山辰美は少しでも刑を軽減しようとこのようなたわごとを裁判でも繰り返しました。

【6】裁判員の下した判断は?

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裁判中に発覚した、竪山辰美が2009年9月1日の釈放から2009年11月13日までの約2か月半で犯した犯罪の数は、窃盗(空き巣)3件、強盗致傷4件、強盗強姦1件、強盗強姦未遂1件、監禁1件、強盗殺人1件、放火1件。

ちなみに荻野友花里さんを殺害した後にも2件の犯罪を犯しています

これまで何度も前科のある竪山辰美でしたが、殺人を犯したのはこの松戸女子大生殺害放火事件が初めて。あくまでも一般論ですが、初めての殺人で被害者が1人の場合、極刑(死刑)までは至らないことがほとんどです。

しかし、釈放されてすぐの犯罪、しかも身勝手な理由での犯罪、さらに多数の余罪ということもあり裁判員は竪山辰美に対して「死刑判決」を下します。裁判員裁判では8例目の死刑判決ということで世間の注目を集めました。

【7】一般人の感覚と司法判断のズレ

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死刑判決を受けると竪山辰美の弁護団は即控訴。審理は地方裁判所から高等裁判所に移されます。そしてそこで下された判決は、一審の判決を覆し「無期懲役」という判決でした。

その理由は「これまでの判例において、初めての殺人で被害者1名に死刑判決はないから」というもの。

つまり、裁判員が一般人の感覚として、「前例がなかろうが、これだけひどい人間は反省も更生もしない。だから死刑が妥当」と判断したものを、法の専門家が「判例」の一言でひっくり返したことになります。

この問題はテレビや雑誌などでも大きく扱われ、裁判員制度そのもののあり方にも疑問を投げかけました。

【8】最高裁の判断も

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二審の判決に対し、検察側は当然控訴。弁護側もまだ殺意の否定をし、傷害致死としての判決を得るべく控訴します。

最高裁の判断は控訴棄却。つまり二審の判決を支持するということに。結局一般人の感覚ではなく判例が重視され、竪山辰美への判決は無期懲役ということで確定しました。

被害者・荻野友花里さんの経歴【松戸女子大生殺害放火事件】

荻野友花里さん殺害の竪山辰美の死刑を覆した東京高裁の村瀬裁判長。
「裁判員は被告の人間性を見極めて死刑と判断したのに、専門家が相場主義でひっくり返した」。 友花里さんの母、美奈子さん(61)は憤る。 pic.twitter.com/kLoReLsRdN

— シモンズのぼやき (@Simmons99999) June 4, 2014

では、ここで被害者である荻野友花里さんの経歴を簡単に振り返ってみましょう。

また同時に事件当時の報道にも触れていきたいと思います。

【1】兵庫県出身の女子大生

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荻野友花里さんの出身地は兵庫県。兵庫県内の高校では陸上部に所属し主将を務めていました。また、高校3年生の運動会では応援団長に指名されるなど、周囲からの信頼も高く人気者でした。

また、成績も優秀で、高校卒業後は国立の千葉大学に進学します。

【2】千葉大学園芸学部に進学

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荻野友花里さんは国立千葉大学の園芸学部に通う女子大生。

千葉県松戸市、JR松戸駅の近くにあるマンションで一人暮らしをしていました。将来は教員になることを夢見て、事件当時も試験の準備に余念がなかったそうです。

【3】荻野友花里さんのアルバイトが話題に

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そんな荻野友花里さんですが、マスコミが注目したのはこうした一面ではなく、当時のアルバイト先についてでした。

そのアルバイト先がキャバクラ。つまり荻野友花里さんはキャバクラ嬢だったことが大々的に報道されてしまったのです。

【4】偏見で飛び交う報道

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いくら真面目な女子大生でも、マスコミは面白い話に食いつくものです。キャバクラ嬢というバイト先はそんなマスコミにとって格好の的でした。当時実際に掲載された記事の見出しをいくつかご紹介しておきましょう。

  • 「夢は農家・夜はキャバ嬢・千葉大生2つの顔」(週刊文春)
  • 「彼と別れたばかりで殺された美人女子大生。キャバクラ勤めの稼ぎ方」(週刊新潮)

「職業に貴賎なし」という意識が低かったこともあり、真面目な女子大生ということではなく、キャバクラ勤めをしていた遊び人女子大生かのように報じました。

犯人・竪山辰美の生い立ち【松戸女子大生殺害放火事件】

竪山辰美被告が便所太郎に見えたwww pic.twitter.com/CJekam68uH

— マルセル (@VVVIP_111) May 21, 2015

続いては加害者である竪山辰美に注目しましょう。この男を凶行に走らせたのは何だったのか?

生い立ちから振り返ってみましょう。

【1】中学卒業後進学はせず

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竪山辰美(たてやま・たつみ)は2009年松戸女子大生殺害放火事件の逮捕時で48歳。

つまり1969年前後の生まれになります。生まれ育ったのは九州・鹿児島県。中学を出ると進学をせず就職の道を選びますが、いくつかの業種を転々としています。

【2】実の叔父が最低の人間だった

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中学を出た竪山辰美は、母親の弟、つまり自身の叔父にあたる男と仲良くし始めます。この叔父というのが最低な人間でした。

叔父は竪山辰美に女性をナンパしてくることを命じ、ナンパが成功すると車で登場。「家まで送っていく」と言いながら自宅アパートに女性を連れ込んで、数人でレイプしていたそうです。

しかもこれが1度や2度ではなかった。松戸女子大生殺害放火事件の裁判で、検察側からこの事実に触れられると、竪山辰美はこう答えています。

何人レイプしたかはわからない。(被害女性は)みんな初めは『嫌!』と言いながら、最後には『良い』と言った

殴って蹴って、本当に嫌がったのは1人だけだった。女はレイプしてやると嬉し泣きするものだと思っていた

これが本当だとすると、まずその叔父とその仲間が最低であることになります。しかし、とはいえ「嬉し泣きをするものだと思った」というのはあまりに自分勝手な解釈です。嬉しくて泣いているのか、悔しくて泣いているのかは、15歳を過ぎた人間であれば分かるもの。

自分に都合よく記憶をすり替えて、重い刑を免れようとしているとしか思えません。

【3】18歳で中等少年院へ

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竪山辰美は18歳の時に傷害罪と詐欺罪で補導され、中等少年院に送致されています。

この時の期間については詳しく分かりませんでしたが、次に犯罪が発覚したのが20歳ということですから、2年以下の期間だったようです。

【4】犯罪を繰り返し23歳で実刑判決

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竪山辰美は中等少年院を出ると、20歳の時に窃盗罪で逮捕され、懲役1年執行猶予3年の有罪判決を受けます。これが竪山辰美の初犯ということになります。

さらに23歳の時には、車に乗り込もうとした女性を襲い、車で自宅アパートへ連れ込み強姦。さらに現金23,000円とキャッシュカードを盗む強盗強姦罪で懲役7年の実験判決を受けています。

【5】しばらくおとなしかったものの

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23歳で懲役7年の実刑判決ですから、出所したのは30歳前後ということに。

この後竪山辰美はしばらくおとなしく生活を送っています。詳しい記事が見つかりませんでしたが、竪山辰美には妻子があったそうで、タイミング的にこの出所後に結婚し子どももできたと考えるのが妥当でしょう。

この妻子がいる期間の竪山辰美に関しては、「夫婦で自治会の役員もやってくれたまじめな人」という証言もあり、結婚し子育てをすることである程度落ち着いた生活を送っていたようです。

しかし、この生活も約10年後には破綻を迎えます。

【6】二度目の実刑判決

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2002年、当時41歳だった竪山辰美は、神奈川県海老名市で21歳の女性が住むマンションの一室に侵入。女性を脅し現金57,000円とキャッシュカードを奪います。この事件で竪山辰美は住居侵入罪及び強盗罪で懲役7年の実刑判決を受けます。

また、この事件の後妻とは離婚が成立。10年近くの間犯罪行為の歯止めとなっていたであろう家庭を失いました。

【7】二度目の出所後即再犯

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二度目の刑務所努めが終わったのが2009年9月1日。帰る家もない竪山辰美は、7年間の刑務作業で手にした現金46万円を手に、千葉県を目指します。千葉県は結婚生活を送っていたとされる土地。帰る家はなくとも、やはり千葉県に戻りたかったのでしょう。

竪山辰美は出所後、インターネット喫茶などに宿泊しながら、無駄に現金を使い始めます。キャバクラで豪遊し、テレクラや援助交際などもしていたそうです。

【8】松戸女子大生殺害放火事件前後の犯行一覧

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上での少し触れましたが、竪山辰美は出所後すぐに再犯に手を染めています。

実際に起訴されただけで8件。さらに本人の供述によると空き巣は他にも複数回行っていたとか。ここでは起訴された事件を発生日順に並べていきましょう。

  • 2009年9月16日(出所から15日後)…住居侵入・窃盗(佐倉市・男性宅)
  • 2009年10月2日(出所から31日後)…住居侵入・強盗致傷(松戸市・女性宅
  • 2009年10月6日(出所から35日後)…住居侵入・窃盗(佐倉市・男性宅)
  • 2009年10月7日(出所から36日後)…住居侵入・強盗致傷(松戸市・両親と娘の3人家族宅 被害は母親
  • 2009年10月7日(出所から36日後)…住居侵入・強盗致傷強盗強姦・監禁・窃盗(松戸市・両親と娘の3人家族宅 被害は娘
  • 2009年10月21日(出所から50日後)…松戸女子大生殺害放火事件
  • 2009年10月31日(出所から60日後)…強盗致傷(印西市の病院駐車場・被害者は女性
  • 2009年11月2日(出所から62日後)…住居侵入・強盗強姦未遂(印旛郡・家族宅 被害者は母親
  • 2009年11月13日(出所から73日後)…住居侵入・窃盗(印旛郡・男性宅)

このリストを見ても分かる通り、被害者が女性の場合は強盗・強姦を行い、被害者が男性の場合は空き巣にとどまっています。つまり竪山辰美は相手が弱い女性の場合より酷い犯罪を犯し、男性の場合はバレないように逃げ回る最低な男であるのが分かります。

これらの事件の中から、松戸女子大生殺害放火事件以外の特に酷い事件を2つ解説しておきましょう。

【9】2009年10月7日の事件

この事件は61歳の夫婦と31歳の娘宅に竪山辰美が侵入。まず母親に暴力をふるいケガをさせ現金を強奪。さらに帰宅した31歳の娘を殴り、キャッシュカードと共に娘を拉致します。

途中のコンビニエンスストアで娘に現金55万円を引き出させると、さらに車で連れまわし、人気のないところで強姦に及びました。

【9】2009年11月2日の事件

この事件で侵入したのは普通の家庭が暮らすマンションの一室。この一室から夫が出勤するのを確認すると室内に侵入。2人の子どもがいる目の前で30歳の母親を縛り上げます。

そして竪山辰美は子供の目の前で強姦を開始。しかし母親は当日生理の日でした。すると竪山辰美は、あろうことか母親の肛門に挿入、肛門内で射精をしています。

この事件の酷いポイントは、罪状が「強盗強姦未遂」であること。2009年当時の法律では、膣外での射精に関しては「強姦罪」の対象外であり、このような罪状となったのです。

犯人・竪山辰美の国籍は?【松戸女子大生殺害放火事件】

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こうした残忍な犯行を行う犯罪者が現れると、たびたび注目されるのが国籍です。特にこの竪山辰美の場合、出身がいまだに部落問題が存在する九州地方の出身。

しかもこのご時世では珍しい中卒という学歴。さらに鹿児島県を出て大阪府で就職をしたという事実もあり、一部で国籍についていろいろな噂がありました。

【1】調べた結果証拠はなし

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いろいろな方面で調べてみましたが、結果からいうとこの竪山辰美の国籍が日本国籍ではないという証拠は見つけられませんでした。そもそも竪山辰美が通名であり、本名が別に存在する場合は、基本的に裁判資料で明らかになります。

そんな事実も見当たりませんので、恐らく日本人でしょう。一応鹿児島県や「竪山」という苗字から国籍が割り出せないかも調べてみましたが、特に在日の方で目立つ名字ではないようです。

被害者・荻野友花里さんの遺族のコメントまとめ

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この事件で傷ついたのは被害者・荻野友花里さんだけではありません。

荻野友花里さんの親族の方も大いに傷ついています。それは竪山辰美による犯行に傷つき、そしてマスコミ報道のいい加減さに傷つき、司法の最終判断に傷ついています。

荻野友花里さんが最悪の事件の被害者となった時、ご両親は兵庫県稲美町の実家にいました。そこに松戸警察から電話が。

娘さんが焼け死んだので確認に来てください

そんなことを急に言われて動揺しない親はいません。何度も確認し、一度は電話を切り折り返すものの返答は変わらず。いたずら電話と思っていたご両親も、ついに事実であることを認識するしかなくなりました。

荻野友花里さんには障害を持つ兄がおり、その兄を一人にできないということで父親が本人確認のため松戸市へ。残された母親はどうしても信じられず、何度も荻野友花里さんの携帯電話に電話をしたそうです。

この事件では加害者以上に被害者である荻野友花里さんに注目が集まり、全裸、強姦、キャバクラ嬢など、世間が興味を持ちそうな単語だけをマスコミは垂れ流し続けました。この時のご遺族の心境を思うと、今でも心が痛くなります。

この当時の遺族のコメントはありません。それはそうでしょう。過熱したマスコミは荻野友花里さんの実家にまで押し寄せ、コメントをとろうと実家を取り囲みました。

凄惨な事件の被害者遺族であるにも関わらず、荻野友花里さんのご遺族は息をひそめて暮らすしかなかったのです。

その後裁判官裁判が開かれ、荻野友花里さんのご両親は被害者参加制度を利用し裁判を膨張し続けました。そして一か月に及ぶ審理の結果判決は死刑判決。その時の荻野友花里さんの母親のコメントです。

「(検察官が)裁判員裁判という制度がこうやって出来たんだから、お母さんお父さんの気持ち、それから友花里さんの気持ちを裁判員たちにわかってもらいましょうよ(と言ってくれた)。死刑という制度が日本にはあるから私たちは死刑しか望まないし。だから私は勝ち取れた(一審の)死刑だったと思うんですね」

関西テレビ『報道ランナー』HPより

一審で希望通りの死刑判決を受けたものの、二審では一転無期懲役の判決が下ります。この時荻野友花里さんのご遺族の心痛はいかほどだったでしょうか。荻野友花里さんの父親がコメントを残しています。

  • 「死刑以上の判決をずっと訴えてきたので、死刑は当たり前だと思っていた
  • 「友花里の無念さを晴らすために頑張ってきたつもりです。選ばれた裁判員さんが、何日もかかって決めたことを無視するかのように、覆すというのは、どうしても納得がいかない」
  • 娘より犯人の命の方が重いのか

最後の言葉は非常に考えさせられる一言。判例がどうであろうと、遺族の気持ちはこのコメントに集約されているのではないでしょうか?

松戸女子大生殺害放火事件まとめ!

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強盗と強姦を罪とも思っていない殺人鬼・竪山辰美が、大した理由もなく、目についたからという理由だけで荻野友花里さんの自宅に侵入し、刺し殺した挙句に金品を盗み、さらに遺体に火をつけたという凄惨な事件。

しかもこの犯行は、殺人鬼・竪山辰美が刑務所を出所して2ヶ月経たない日に起こっています。さらに当然死刑と思われたこの殺人鬼・竪山辰美は、最高裁の判断で無期懲役に減刑されています。

この事件では事件そのもの以上に、様々な現代日本の持つ問題が提起された事件でもあります。そんな問題についてまとめておきましょう。

この事件最大の恐怖ポイントは、出所直後の前科者が犯した犯罪であるという点でしょう。刑務所は本来、更生施設でなければいけません。しかし再犯を犯す犯罪者は多く、中にはこの事件の竪山辰美のように、より重い罪を犯す者もいます。

刑務所における更生という問題を解決しない以上、同じような残酷な事件は起こりかねません。刑務所改革に繋がるような法整備について、真剣に検討してもらいたい前例となりました。

女性の膣内に男性器を、女性の承諾なしに挿入するのが「強姦罪」であり、これは親告罪、つまり被害者が訴え出ない限り罪に問われない犯罪でした。

しかしこの事件をはじめ、様々な性犯罪が発生するとともに法改正が行われ、2019年現在「強姦罪」という罪はなくなっています

代わりに誕生したのが「強制性交罪」という犯罪。これは女性の膣内に限らず、肛門、口腔などに、承諾なしに男性器を挿入する行為が対象となっています。被害者も女性に限らず、男性が被害者でも訴えることが可能。さらに親告罪という縛りもなくなり、客観的な証拠があれば罪に問える犯罪になりました。

そもそも裁判員制度導入の目的は、「国民の司法参加により市民が持つ日常感覚や常識といったものを裁判に反映するとともに、司法に対する国民の理解の増進とその信頼の向上を図ること」です。

ではこの松戸女子大生殺害放火事件において、裁判員制度は目的通りに機能していたのでしょうか? 少なくとも「市民が持つ日常感覚や常識といったものを裁判に反映する」といった部分においては、その目的に背いていたという他ありません。

裁判員が真剣に検討し下した判決が、「判例」の2文字でひっくり返されるのであれば、裁判員制度を続ける意味はあるのでしょうか? 法曹関係者には真剣に考えていただきたいと思います。

この事件でマスコミは、加害者にはほぼ触れることなく、被害者である荻野友花里さんばかりをクローズアップしました。「強姦」「全裸」「キャバクラ嬢」という刺激的な単語にばかりフォーカスが当たっていたのは事実です。

さらに彼氏がいただの、キャバクラの客がどうのだの、的外れな情報を垂れ流し、さも「キャバクラ嬢が交際関係のもつれで殺された」と決めつけた報道を繰り返しました

その間もテレビや雑誌では荻野友花里さんのキャバクラ嬢の時の写真を多用し、印象操作を行い続けました。

視聴率が大事なのは承知していますが、そのためなら事件被害者、その遺族をいくら傷つけても構わないという報道姿勢では、いずれ視聴者に不信感を抱かせ、最終的に見向きもされなくなるはずです。

マスコミ関係者には猛省を促したいところです。

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