クロマニョン人とは?現生人類との違いをわかりやすく解説【正体・文明】 | ToraTora[トラトラ] – Part 2

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クロマニョン人とは約4万年から1万年前に生息していたといわれる新人段階の化石人類です。つまり、現代の人類の一つ前の祖先にあたる人類というわけです。

といっても、それはヨーロッパの一部に限ってといわれています。ですから、ヨーロッパの祖先の一部はクロマニョン人だったというわけです。

クロマニョン人の特徴には芸術があげられます。クロマニョン人以前のヒト科は芸術をもちませんでした。クロマニョン人が扱った芸術については、装飾品・像・洞窟壁画などがあげられます。

現在ではクロマニョン人は、現生人類と合わせて解剖学的現代人とよぶこともあります。また、ネアンデルタール人などの人類を旧人と呼ぶのに対し、クロマニョン人以降の人類を新人と呼ぶこともあります。その新人は現代型サピエンスです。

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クロマニョン人の誕生

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クロマニョン人が生まれたのは先史時代です。

文献がない時代というわけです。このクロマニョン人の誕生という見出しの内容を書く流れとしては、猿人→原人→旧人→新人類→クロマニョン人の発見とさかのぼってゆくことにします。

【1】猿人

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人間の祖先。猿人。人間は猿と一番似ています。猿も霊長類であり、人間も霊長類です。

進化論の理屈でゆくと、生物は時代ごとの環境に適応し、進化してゆくものです。ですから、猿は人間の祖先と考えられています。その猿という枠組み、人間になってゆく個体を大雑把にくくると、猿人と呼びます。

猿人ではアウストラロピテクスパラントロプスが有名です。

アウストラロピテクスはアフリカで生まれた初期の人類で、普通の霊長類と大きく違うのは二足歩行ということでした。そのおかげで、脳が大きくなり、道具がうまく使えるようになりました。しかしながら、姿は二足歩行のチンパンジーといった体でした。

パラントロプスはアウストラロピテクスの進化した形であり、アウストラロピテクスより、脳の容量が大きく、身長もアウストラロピテクスの120㎝から140㎝よりも一回り大きい個体でした。植物、根などを主食としていたらしいです。

この猿人の時期、400万年か300年前に猿人は石器を使うようになりました。その武器によって、狩猟的な文化が生まれました。

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猿人が進化し原人になります。ジャワ原人北京原人がそれです。原人はアフリカを超え、アジアにまで広がりました。これは猿人にはできなかったことです。

原人の最も特筆すべきものは、初めての火の使用があげられます。

六十万年前、氷河期が訪れました。北京原人はその氷河期時代、動物で初めて火をつかったといわれています。火を使えるようになると、暖をとったり、食べ物を焼いたり、夜でも行動できるようになりました。

ちなみに原人は猿人のアウストラロピテクスなどに比べると、身長が20㎝ほど高く、170㎝から180㎝だといわれています。

しかし、例外としてはフローレス人があげられます。このフローレス人はホビットという愛称から推測される通り、ひどく身長が低かった人類です。身長はだいたい1mたらずでした。その分脳の容量も小さくなっています。

このフローレンス人の化石人骨については色々と説があり、単純に小人症やクレチン症などの発育障害をもった原人であるだけではないか、という説もあります。

【3】旧人

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原人の次は旧人です。ネアンデルタール人が有名です。

ネアンデルタール人は今の現生人類よりも、頭がよかったといわれています。その推測の要因として、脳の大きさがあげられます。ネアンデルタール人は脳の大きさが1500㏄ぐらいであったそうです。

脳味噌が大きくなったので、ネアンデルタール人の精神は発達しました。埋葬の文化もこの頃に生まれたそうです。石器も改良が加えられました。石器には狩猟用と動物解体用がありました。これによって、食物を得る効率が大きくなったといえます。

ネアンデルタール人の頭蓋骨の形状としては頭が後ろに広く、額が頭上から斜めに傾斜しています。顔の骨格は大きく、顔の下が前に出ています。

頭蓋骨から下の骨の形状としては、腕は前腕が短く、足は脛の部分が短く、胴長短足といった体型でした。

【4】新人類

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旧人の次は新人類です。この中にクロマニョン人も含まれています。約四万から一万年前に生息していたといわれています。

クロマニョン人はクロマニョン人の特徴、文化についてはもう少し後に書こうと思います

【5】クロマニョン人の発見

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クロマニョン人がはじめて発見されたところは、南フランスのある洞窟です。発見されてから洞窟にあった骨は『クロマニョン人』と名づけられました。

この洞窟の中からは、計五体のクロマニョン人の化石人骨が発見されました。その後ヨーロッパや北アフリカでもクロマニョン人の化石人骨が発見されました。

クロマニョン人の特徴は?

【1】骨格

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骨格は180㎝前後の身長に大きな頭蓋骨。

また旧人のように目の位置が高い、額の後退などはみられません。筋肉のつき方も似ていると思われますが、現生人類と比べて強く、たくましかったと言われています。

【2】思考

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彼等は芸術的思考をもっていたといわれています。

その根拠はラスコー洞窟の中の絵、壁画があります。ネアンデルタール人は埋葬に花を使うという文化があったのですが、壁画はみつかっていません。

【3】遺伝子

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2015年の調査により、スイスのクロマニョン人がハプログループI2a(Y染色体)とハプログループU5b1h(mtDNA)に属すことがわかりました。

ちなみに旧石器時代のチェコ、ベルギー、ロシアスンギール遺跡の人骨はハプログループC1a2(Y染色体)に属していたので、クロマニョン人はヨーロッパ人の祖先といえるのではないかと明らかになりました。

クロマニョン人の文明はどんなもの?

【1】クロマニョン人の文化

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クロマニョン人は主に狩猟をして暮らしていました。

一部学者によれば、クロマニョン人は犬以外の家畜などを飼う、生産させるなどという文化はもたなかったそうです。それには、家畜を飼って育てるよりも、狩猟のほうが安易だったということがあげられます。また農耕も知りませんでした。

クロマニョン人は旧石器時代の石刃によって、精緻なオーリニヤック型などの石器を作りました。また、クロマニョン人は服も着ていました。石器文化の進化により、服を生産できるようになっていました。

クロマニョン人は先に書いた通り、芸術的な思考をもっていました。クロマニョン人が作ったものは、動物の脂に火をつける石製ランプ、歯や貝殻、象牙のペンダントなどのアクセサリーなどがあります。容姿にも気をつかっていたということです。

クロマニョン人は像などもつくりました。有名なものに女性像があります。それは自然の生産力をあらわしたものだといわれています。

ちなみに、クロマニョン人が残した動物を書いた洞窟壁画(ラスコー・アルタミラ・その他多数)は、彫刻刀のように尖らせた石器で線を彫り、土から絵の具をつくり、色を塗ったといわれています。

それらの装飾や像、絵などにより、クロマニョン人の文化は芸術的爆発ともいわれるようになりました。

【2】クロマニョン人の滅亡

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ある学者によれば、クロマニョン人の滅亡の原因はその生活によるといわれています。前に書いた通り、クロマニョン人は犬以外の家畜をもたず、農耕も知らず、主に狩猟で暮らしていました。

そのため、地球の環境が変わり、ノウマ・ヤギュウ・マンモスなどの大きな動物が減少したことにより、絶滅したといわれています。

しかしながら、それは確定的とはいえないと思います。

クロマニョン人が崇めていた神とは?

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クロマニョン人は呪術を行っていたといわれているのですが、崇めていた神についてはわかっていません。

埋葬をしますから、についての概念はあったのでしょう。また、呪術を行っていたのですから悪魔についての概念もあったのかもしれません。ですから、なんらかの神を崇めていたということはあると思いますが、実際ははっきりとしたことはわかっていません。

この問題についてはさらなる研究が待たれます。

クロマニョン人と現生人類との違いをわかりやすく解説!

【1】現生人類とは

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この記事で登場してきた現生人類、広い意味では現生する人類と化石人類を包括する名称の事であり、つまり、ヒト科の事です。今生きている我々は、現生人類の亜種のホモ・サピエンス・サピエンスといわれています。

現生人類の狭い意味では、今生きている人類、ホモ・サピエンス・サピエンスだと解釈されます。この記事では狭義の現生人類=ホモ・サピエンス・サピエンス(旧石器以降の現代人)だと解釈し、現生人類という言葉を使っています

【2】クロマニョン人と現生人類の似ているところ

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似ているところは、姿形、と芸術を生み出すところです。思考形式もわずかながら似ているといえます。遺伝子についてはあまり似ていないといわれています。

ですから、どちらかと言うと似ているところは少ないです。その似ていない決定的なところは思考方法です。

【3】クロマニョン人と現生人類の違い

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先程出た思考方法の違い、これが我々の文明の発展を大きく左右したといえます。クロマニョン人は石器しか使えませんでしたが、我々ホモ・サピエンス・サピエンスは様々な器具を使い、発展してゆきました。

その発展は今までの旧時代の人類と違い、様々なものを必然的に生み出しました。住居をつくり、家畜を飼い、作物を生産し、高度な文化を作りました。その果てにはネット、スマホ、パソコンなどIT文化があります。

次はクロマニョン人と現生人類の思考の違いについて考察します。

【4】クロマニョン人と現生人類の思考方法の違いについての考察

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我々現生人類と旧人、その思考方法の違い、その違いは人間的行動へと繋がります。思考方法が現生人類とクロマニョン人を含めた以前の人類を分けたのです。

思考方法の違いとしては以下の3つがあげられます。

抽象思考力…、具体的な例に依存しない思考です。それによって哲学が生まれ、その後に科学などの学問に発展しました。

発想力…、新たな解決法を見つけるという力です。これは抽象思考に似ていて、様々な学問の発展・発明に貢献しました。この発想力によって、新生人類の社会も変わりました。巨大な芸術文化が生まれ、物に対しての様々な改良がくわえられ、貿易の発達が促進されました。それが現代の社会や機器につながるのです。

計画力…さらなるゴールを目指すための過程を考える。これによって、現生人類の文化的進化はとまりません。ゴールにたどり着けば、さらなるゴールを目指す。それは社会に様々な弊害を生んだのですが、様々な大きな発展に貢献したのです。

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クロマニョン人の研究

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クロマニョン人の発見という項目に書いたのですが、クロマニョン人が発見されたのはある洞窟です。その洞窟の名はクロマニョン洞窟といいます。ですから、ここから出土した化石人骨にクロマニョンとつけたのです。

洞窟からはクロマニョン人の化石人骨が五体出土し、ルイ・ラルテという古生物学者が研究しました。

その後、ヨーロッパ、北アフリカでもクロマニョン人の人骨化石が見つかり、さらに研究が盛んになりました。

ちなみに、クロマニョン人の発見以来、同種の人類化石がヨーロッパで発見されました。南フランスでシャンスラード人、グリマルディ人が発見されました。前者はエスキモー、後者はネグロイドに分類されましたが、以後否定され、クロマニョン人の一種と断定されました。

クロマニョン人とネアンデルタール人の関係

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クロマニョン人とネアンデルタール人は共存していたといわれています。クロマニョン人がアフリカからやってきた時、ユーラシア大陸にはネアンデルタール人が住んでいました。そして、彼らが生きていた年代も重なっています。

一説によると、彼らが交配し、現代人がうまれたという説もあるのですが、それは遺伝子検査によって否定されました。現代人にはクロマニョン人の血が流れているのですが、ネアンデルタール人の血は流れていないようです。

クロマニョン人まとめ

【1】クロマニョン人の概要

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クロマニョン人は四万年から一万年前にいました。

分布はヨーロッパであり、クロマニョン人はヨーロッパ人の祖先です。そしてクロマニョン人はユーラシア大陸でネアンデルタール人と共存していたという説もあります。クロマニョン人は新人類です。同時期にいたネアンデルタール人は旧人と呼ばれています。クロマニョン人は芸術を好み、その文化は芸術的爆発と呼ばれることもあります。

クロマニョン人はクロマニョン洞窟で発見、クロマニョン人は古生物学者ルイ・ラルテによって研究されました。その後、クロマニョン人の同種の人骨化石として、シャンスラード人、グリマルディ人のものが発見されました。

【2】クロマニョン人の遺物と思考の概念について

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クロマニョン人の残したものに、石器で作った近代的な形の武器・服・針・像・アクセサリー・壁画があります。

ちなみにラスコー洞窟には動物の絵、幾何学模様の彩画、手形などが多くありました。そして、クロマニョン人は呪術などを行っていた形跡があるので。悪魔や神の概念を知っていた可能性があります。

クロマニョン人と現代人を分ける差に遺伝子があるのですが、もっとも決定的な違いは思考方法です。それは抽象思考力、発想力、計画力の3つです。それによって、クロマニョン人と現代人の発展の差は大きくなりました。

【3】クロマニョン人の謎

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クロマニョン人について、一つのがあります。

どうして、クロマニョン人が突然芸術的爆発を起こしたのかという謎です。今後、その謎はさらなる研究によって解き明かされるかもしれません。

その時をまちましょう。

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