目次
- 1 北口聡美さんの経歴は?【広島高2刺殺事件】
- 2 広島高2刺殺事件の真相!
- 3 犯人鹿嶋学の経歴は?
- 1 残虐!広島高2刺殺事件。
引用: Pixabay
広島高校2刺殺事件の被害者になった北口聡美さんは事件当時高校2年生の17歳で学校で定期テストを終えて自宅に帰ってきていました。
北口聡美さんは小学校の頃から学習塾に通うなど熱心に勉強していたといいます。
学校ではおとなしい性格ながらも天然キャラと周りからは認知されており、多くのクラスメートから愛されていました。
それを象徴するようなエピソードがあります、事件後聡美さんのお墓には多くの同級生が花を供えに訪れたり、その数年後には結婚を報告する手紙が置かれていたといいます。
容疑者として捕まった犯人はたまたまやったなど突発的な犯行だったと主張しており、そのような事件の犠牲者に北口聡美さんが巻き込まれ殺害されてしまったことに苛立ちを隠せません。
高校でも将来は設計士になるという夢を学友に話しており、遺族もコツコツ真面目に勉強していたという話をしていました。
広島高2刺殺事件の真相!
引用: Pixabay
大学は理系を目指しておりその為に高校2年生のうちから頑張っていたそうです。
有望な未来が待っているはずだったのになんでこんなにも絶望は突然やってくるのでしょう。
【1】普段はいない時間に自宅にいた
引用: Pixabay
2014年10月5日昼過ぎに事件は起きました。
当時自宅には北口聡美さんと妹、祖母の3人が在宅していました。
事件当日は平日で本来なら学生である聡美さんは学校にいる時間帯だったのですが、学校では定期試験が行われており全校生徒は昼前にテストを終えて帰宅していたのです。
そのテストは日程を前倒しして行われてたということでまさに不幸が重なってしまいました。
聡美さんは昼前に帰宅しており、妹に16時まで寝てくるといって自宅近くにある離れの2階に昼寝をしに1人で向かいました。
この日の午後にはアルバイトを控えておりその為に仮眠を取っていたそうです。
聡美さんは離れの2階で音楽プレーヤーを聞く為にヘッドフォンを付けたままベッドに横になりました。
【2】妹と祖母が悲鳴を聞く
引用: Pixabay
自宅にいた妹と祖母は離れからの突然の悲鳴を聴き、慌てて離れに向かいました。
離れに着くとそこには血だらけで倒れている聡美さんを発見しました。そこには犯人と思われる男もおり妹と祖母は助けを求める為に逃げ出しました。
犯人は逃げようとした祖母にも襲いかかり体を4カ所もナイフで刺し、祖母も一時重症となる怪我を負いました。
その場から裸足のまま逃げた妹は近所の園芸店に助けを求めそこで警察に通報がいきました。
Array
引用: Pixabay
警察が到着するとそこには犯人の姿はなく、倒れている聡美さんと祖母がおり2人は救急車で運ばれましたが聡美さんは出血多量でまもなく死亡が確認されました。
祖母の方は治療の末回復し退院されたそうです。ですが孫を失った苦しみもつらいものがあります。
妹と祖母の2人は間近で犯人の顔を見ており直ぐに警察による捜査が始まりました。
証言から似顔絵と犯人像が作られ公開されました。
短髪にニキビのある顔で年齢は20代ぐらいの男性。また現場には犯人のものと思われる土足の足跡が残されており履いていたシューズが割り出され、血のついた指紋も発見されました。
犯人はわざわざ2階に上がって聡美さんを刺していたことが分かっており、聡美さんと何らかの関係がある人物や土地勘のある者と考えられていましたがそこから犯人に繋がる情報は得られませんでした。
この事件はそこから犯人逮捕までに約14年の歳月を費やします。
【4】別事件の容疑者と指紋が一致
引用: Pixabay
事件は突如急展開を迎えます。別の事件で逮捕取り調べを受けていた山口県宇部市在住の鹿嶋学容疑者の指紋と聡美さんを殺したとされる犯人の指紋が一致したのです。
警察が慎重に捜査を進めると鹿嶋学は自分が14年前に北口聡美さんを殺害したことを認めたのです。
事件を起こした動機については仕事をクビになり、自暴自棄になっていたなど突発的に起こしたと話しており、他にも聡美さんは路上で偶然見かけたのであとをつけた、猥褻目的でやったと証言しています。
この猥褻目的での犯行という点については疑問が投げかけられています。
まず離れで見つかった北口聡美さんには衣服の乱れが無かったのです。また合計10カ所にも及ぶ刺し傷が確認されており普通ならば怨恨や強い思い入れを持っていたと考えられます。
もし聡美さんと初対面であるならこのように何度も刺すことができるのでしょうか?猥褻目的と話しながらも聡美さんに衣服の乱れがない点も学被告の証言は矛盾しており正直に話しているのか分かりません。
【5】警察の捜査
Array
引用: Pixabay
長い時間のかかったこの事件では警察はどのような捜査をしていたのでしょうか?
まず通報を受けて警察が駆けつけると犯人はすでに逃亡しており、現場から証拠を集めることしかできませんでした。
当時の現場付近では今のように監視カメラもなかったと考えられ付近の住民らの目撃情報が唯一の手がかりだったと考えられます。
ですが逮捕された犯人鹿嶋学は現場に多くの証拠を残していました。
DNA片が見つかる
殺された北口聡美さんの爪からは犯人のものと思われるDNA片が付着しており重要な証拠とされました。
これがのちに鹿嶋被告のDNAと一致し逮捕に至ったのです。
北口聡美さんは鹿嶋被告と激しくもみ合いになりその際に付着したのでしょう。直前まで聞いていた音楽プレーヤーはそのままでベッドに置かれており急に襲われたと考えられます
血のついた指紋
現場では北口聡美さんの多量の出血がありそこからは犯人の指紋も入手されました。
当時の警察は学校関係者や聡美さんと親しかった人たちから指紋を集めていたと考えられます。
土足の痕
鹿嶋被告は土足で家に上がっており現場には土によるシューズの足跡が付いていました。
その後の捜査で靴裏の形からダンロップ製のスニーカーだったことが分かり販売経路や周辺で販売していたお店が調べられました。
【6】捜査が難航した理由
引用: Pixabay
14年の歳月を費やした広島高2刺殺事件、難航したのにはいくつか理由があります。
犯人は被害者と接点がなかった
犯人である鹿嶋学は山口県宇部市在住で犯行現場となった広島県廿日市市とは直線距離でおよそ140キロも離れており、車で訪れるには片道2時間掛かります。
犯人は北口聡美さんとの接点が全くなく捜査線上に浮かび上がるのは難しいと考えらえます。
また犯行は何度も刺すなどするほど残虐で警察では怨恨による殺人で捜査を進めていたのではないでしょうか。
目撃者がほとんどいない
事件は被害者の自宅で起きており悲鳴を聞いて駆けつけた妹と祖母は犯人と鉢合わせをしていますが、それ以外は誰も鹿嶋学を目撃しておらず情報が集まらなかったと考えられます。
現在なら店頭に設置してある監視カメラの映像を追いかけて犯人を特定、捜査することが可能ですが2004年当時ましてや広島県にはそのようなお店が少なく有力な証拠を集められなかったのでしょう。
現在でも地方へ行けばそのような地域は多くまた少子高齢化が進み人口は減っていく一方なので目撃する近所の目も少なくなります、ですが今は1人一台スマホを持ち歩く時代なのでSNSに気軽に投稿などもでき逆に不審な行動はできないのかも知れません。
捜査から4年を迎えた2008年には事件は捜査特別報奨金制度対象事件とされ、犯人に繋がる情報には賞金が設けられるなどして最高300万円を支払うとされました。
テレビでも大々的に情報を募る報道がされ元FBI捜査官を招いて犯人を捜査調査する番組が作られるなどもされました。
犯人鹿嶋学の経歴は?
引用: Pixabay
犯人として逮捕された鹿嶋学は山口県宇部市在住で結婚はしておらず独身で家族との3人暮らしだったそうです。
鹿嶋学は広島県に住んでいた経歴はなく学校を卒業したあとは地元の土木会社に勤務していました。
務めていた会社でも一番の古株であり勤務態度は真面目、欠勤や遅刻をほとんどした記憶がないと会社の社長が言うほど鹿嶋被告はトラブルなく働いていたことが分かっています。
逮捕された理由
引用: Pixabay
鹿嶋被告が広島高2刺殺事件の容疑者として逮捕された理由は別の事件で警察が事情聴取をしていたことがきっかけです。
土木会社で働いていた際、鹿嶋被告の職場での後輩の態度が悪くそれにキレて鹿嶋被告は従業員に対し暴力を振るってしまいました。
会社の同僚が初めてキレているところを見たというほど鹿嶋被告は柄にもなく怒り、後輩の尻を足で蹴るなどしていたそうです。
この様子を通りかかった人が目撃し通報、警察が呼ばれる事態となりました。
警察の取り調べで指紋を採取されたのですがその型が未解決となっていた広島高2刺殺事件の犯人のものと分かり急遽容疑者として逮捕されました。
鹿嶋学も事件に関わったことを自ら証言し、北口聡美さん殺害容疑また祖母を刺殺した罪でそれぞれ逮捕起訴されました。
鹿嶋学の犯行の動機
引用: Pixabay
鹿嶋学が語った犯行の動機は「事件当時、仕事をクビになって自暴自棄になっていた」「路上で見かけた聡美さんの後を付けた」「猥褻目的で事件を犯した」等どれも身勝手な理由で到底許される者ではありません。
初対面の聡美さんを無差別に襲ったことが分かっており凶悪性を感じます。
鹿嶋学の印象
引用: Pixabay
鹿嶋学被告はどのような人物だったのでしょうか周りからの証言で少しづつ明らかになっています。
鹿嶋被告の父親は会社を経営しており、急な息子の逮捕に驚きました。
「最初に逮捕の話を聞いた時地名がどこか分からなかった」「息子は普段人を殺すような性格ではなく、どちらかというと大人しい印象だ」とマスコミのインタビューに答えており、息子を擁護するような発言をしたりして批判の声を上げられたりしました。
ですが学校の同級生の発言からは鹿嶋被告の残虐な一面が浮かび上がってきます。
「急に人が変わったような時もあるけど普段は大人しい」
「車に乗った際に猫をひいて、よっしゃーと声を上げていた」
鹿嶋被告は周りからキレると人が変わってしまう。猫を殺すなど残虐な面を見たことがあるとなど少し危ない人物と思われていたようです。
鹿嶋被告自身もこういった性格を分かっていて普段の生活や会社ではコントロールしたり抑えていたのではないでしょうか。
他の人の話では中学時代からナイフを持ち歩いており動物をイジメていたなどの声もあります。
学生時代にナイフを持ち歩いたり動物を虐待するのは大量殺人者などにみられる経歴でありやはり鹿嶋被告もどこか人と違う部分を持っていたのかも知れません。
そういった事実がなければ学生時代のクラスメートからこのような発言は出てきませんし、また犯した事件も初対面の女子高生を何度も刺し殺すなどとても凶悪です。
北口聡美の遺族の現在は?
引用: Pixabay
事件の解決には14年間という長い年月がかかり、残された家族はその間中ずっと犯人逮捕を願っていました。
北口聡美さんの父忠さんは事件の翌年から犯人逮捕の情報を募るブログを始めました。
ブログのタイトルは「SA・TO・MI~娘への想い~」聡美さんの名前を冠しています。毎年命日の前後には捜査員と共に街頭に立ってチラシを配るなど一刻も早い犯人逮捕を望んでいました。
鹿嶋被告が逮捕されブログでは「逮捕されるまで13年6か月かかったが、自分の気持ちの中では未解決というもやもやとした気持ちが払拭された」と綴っており、それ以降の更新は止まっています。
父親の忠さんはブログ内で聡美さんのことをなぜじぶんが守ってやれなかったんだと後悔の念を書いており長い時間が掛かりましたが犯人逮捕という解決を迎えられました。
残虐!広島高2刺殺事件。
引用: Pixabay
鹿嶋被告は北口聡美さん殺害容疑で逮捕起訴されましたが、執筆時現在判決内容などが見つからず裁判はまだ行われていない可能性が高いです。
鹿嶋被告は初対面の女性を何度も刺して殺すなど凶悪性が高くまた動機も不明瞭な点が多いです、このことから警察は慎重に被告の動機や犯行目的を調査しているのでしょう。
鹿嶋被告は自暴自棄になっており犯行に及んだとしていますがはたして初対面の人をそのような理由で殺してしまうことができるのでしょうか、北口聡美さんは当時離れの2階におり鹿嶋被告は2階に上がったのち犯行に及びました。
聡美さんが見つかったのは1階なので逃げた後も執拗に追いかけて刺していたと考えられます。そこまで執着した理由は何だったのでしょう。
クラスメートのインタビューから鹿嶋被告の残虐な面も浮かんできており精神に何らかの異常を抱えているのかも知れません。
捜査は14年にも及びその間に捜査員のべ30万人が投入され、事件に関する情報は5900件も集まっていたそうです。別の事件がきっかけで鹿嶋被告の逮捕に結びつき広島高2刺殺事件は終わりを迎えました。
鹿嶋被告は法廷で何を語るのでしょうかしっかりと罪を償ってほしいと願うばかりです。