引用: Pixabay
埼玉少女誘拐事件をご存知でしょうか？
埼玉県に住む幼い女の子が誘拐され、その2年後に、無事戻ってきたため、その事件の奇異性から、話題になりました。
そこまで昔の事件ではないため、まだ記憶に新しい人も多いのではないでしょうか。
埼玉少女誘拐事件の詳細
引用: Pixabay
2014年3月10日、朝霞市立朝霞第三中学校1年生の少女・斎藤杏花さんが、下校後に行方不明になります。
母親が17時ごろに、自宅へ帰りますが、いるはずの斎藤杏花さんの姿が見当たらず、不審に思い、その3時間後に、埼玉県警察に通報しました。
警察の公式情報によると、斎藤杏花さんが失踪した際、当時は、
- 身長は155センチ
- 体重は40キログラム
- 靴のサイズは23.0センチほど
- 髪を結んでいる
などを発表されています。
埼玉少女誘拐事件についてもっと知りたい人はこちらから！
Array
失踪時の髪型はロングの黒髪で二本結び、前髪はピンでとめていたと言われ、その情報で、捜索願が出されました。
失踪後、すぐに、探索のために、写真も公開されましたが、公開された複数の写真全てが、その特徴にあてはまっており、どれも非常にかわいらしい写真でした。
服装は
- 上衣が紺色のブレザー（朝霞市立朝霞第三中学校の学校指定の制服）
- 中には、白のブラウス（朝霞市立朝霞第三中学校の学校指定の制服）
- 寒かったので、灰色のダッフルコート
- 赤いマフラー
- 下衣が紺色のスカート（朝霞市立朝霞第三中学校の学校指定の制服）
- スニーカー
- リュックサック
- ジャージ入れを持つ
だったようです。
いたって普通の女子中学生の格好であり、学校帰りの格好です。
埼玉少女誘拐事件の犯人・寺内樺風が斎藤杏花さんに声をかける
引用: PAKUTASO
埼玉少女誘拐事件の犯人・寺内樺風が「両親が離婚する」と斎藤杏花さんに声をかけます。
親は、どちらも、斎藤杏花さんを欲しがっておらず、だれもあなたを必要としていない、などと言って脅し、車へ少女を誘導します。
事件当日、自宅のドアポストには「家も学校もちょっと休みたい。しばらく友達の家です。探さないで下さい」という内容の手紙が投函されています。
筆跡は斎藤杏花さんのものと酷似していたため、ほぼ間違いなく、本人が書いています。
つまり、斎藤杏花さんは、面識がない寺内樺風に急に、「お父さんとお母さんが離婚する。弁護士のところに連れて行ってあげる」と言われて、誘拐されたのです。
その際に、寺内樺風が、斎藤杏花さんに一筆とるようにうまく言ったのでしょう。
そのまま、自動車に乗せられ、連れ去られてしまったと言います。
埼玉とは離れた千葉市で監禁される
Array
引用: Pixabay
斎藤杏花さんは、千葉県千葉市稲毛区の千葉大学の真横のアパートに監禁されます。
この場所は、千葉大学に在籍していた寺内樺風が、住んでいた場所でした。当時、寺内樺風は、千葉大学工学部情報画像学科の優秀な学生でした。そのため、千葉市が住所の物件を借りていたのでした。
2016年3月に卒業するまでは、在籍していたため、学生アパートにいました。このため、斎藤杏花さんは、千葉市を住所にしばらく暮らしていたことになります。
このとき、ドアは外側から鍵がかけられていました。そのため、勝手に逃亡することはできず、また斎藤杏花さんにとっては、未知の世界だったため、声をあげるようなことや助けを求めるような行為はできなかったと言います。
元より、両親の離婚を信じていたので、自分がどういう状況に置かれているのか、いくら中学1年生とはいえ、わからなかったでしょう。
ひとまずは、鍵がかけられていたこともあり、斎藤杏花さんは逃げらない状況が続いていました。
その後、東京都中野区へ監禁される
引用: Pixabay
2016年2月25日に、寺内樺風は、千葉大学工学部情報画像学科を優秀な成績で卒業します。千葉のアパートは、学生アパートであったため、その後、東京都中野区東中野3丁目に引っ越しました。
就職先の住所に近いところを選んだのだと考えられています。そこでも変わらず、斎藤杏花さんの監禁生活は続きます。
しかし、この頃になると、寺内樺風と斎藤杏花さんの関係性が構築されてきたのもあり、斎藤杏花さんは、寺内樺風のいる場所を居場所として認識するようになります。
このため、特に逃亡したい意識・願望はなくなります。
寺内樺風の目もゆるくなり、鍵をかけることはなくなり、斎藤杏花さんが一人で外出することも許されるようになります。
また、インターネットなどを自由に使うことも許され、ネットニュースなどを見ることができるようになります。
このとき、斎藤杏花さんは、自由に動けていましたが、アサガオ麻薬で、意識が朦朧としていたと言います。頭脳のある寺内樺風は、アサガオから麻薬に似た成分を取り出し、アサガオ麻薬として、斎藤杏花さんの正常な意識を壊していたのです。
機動隊も含めて大規模な捜索
引用: Pixabay
そんな中、変わらず、捜索活動は続けられていました。
また、2104年3月19日には、自宅に1通の手紙が届きます。元気に過ごしている。迷惑をかけてごめんなさい。しばらくは帰らない。といった内容でした。この手紙の消印は、埼玉県上尾市の郵便局のものが押されていました。
また、日付は2014年3月15日になっていたため、書いてすぐ投函したものとわかります。
今回の手紙も斎藤杏花さんの筆跡と酷似していたため、間違いなく彼女が書いていると判断されました。失踪から5日目に出された手紙だったので、埼玉県警察朝霞署は、機動隊も含めて大規模な捜索をします。もしかして、「上尾市が住所となる物件にいるのでは？」と考えられるわけです。
しかし、斎藤杏花さんがいる場所は、当時、千葉が住所となる物件でした。もちろん、この手紙は、犯人・寺内樺風による住所のカモフラージュ。
このため、斎藤杏花さんがいる住所とは程遠い、埼玉県警察朝霞署や機動隊がいくら動いても、まったく足取りをつかめませんでした。
おそらく、この手紙を書いたのは斎藤杏花さんでも、投函したのは、寺内樺風など他の人物であるため、そもそもここで尻尾をつかむのは難しかったでしょう。
鍵をかけずに出かけた寺内樺風
引用: Pixabay
事件から、約2年間がたちます。
2016年3月27日、寺内樺風容疑者は、秋葉原に出かけます。
中野から秋葉原ですので、そこまでの長距離の住所ではありません。電車で数駅の移動でしょう。
しかし、その日、今まではドアの外側から鍵をかけていたが、この日だけは鍵をかけずに外出していたそうです。
そのとき、斎藤杏花さんは脱出を試みます。そうして、家の外へ出た斎藤杏花さんは、お昼12時ごろ、東京都中野区のJR東中野駅の公衆電話から自宅に電話します。電話がつながり、出たのは斎藤杏花さんのお母さんでした。
斎藤杏花さんのお母さんは、今すぐその場から警察に連絡するように伝えます。そうして、斎藤杏花さんは、お母さんとの電話を切り、警察に電話します。
そうして、無事に保護された斎藤杏花さんは、自宅へ帰ることができます。
寺内樺風の逮捕
引用: Pixabay
その後、寺内樺風の行方を追う警察ですが、なかなか見つかりませんでした。斎藤杏花さんがいなくなっているのも見て、寺内樺風もどこかへ潜伏しようとしたのかもしれません。
しかし、翌日、2016年3月28日、静岡県伊東市で血だらけになって歩いているのを発見されます。
秋葉原へ出かけたのに、静岡県で発見されたその訳は、自殺しようと試みたものの、死にきれなかっただからだそうです。
発見した警察官は、寺内樺風は方針状態だったと証言しています。
斎藤杏花さんの両親は安心
引用: Pixabay
本日、娘が都内で無事保護されました。本当にすごくホッとしています。今まで、番組やニュース、紙面等で取り上げて頂きまして本当にありがとうございました。
今後は、娘との2年間の空白の時間を取り戻すべく、ゆっくりと時間を掛けて娘との時間を過ごしていきたいと思います。娘がいた場所、娘の2年間の状況等については何もまだわかっておりません。
今後は、警察の捜査も有りますので、詳しい状況は、警察の捜査の進展を見守りながら皆様にお伝えできることはお伝えしていきたいと考えております。2年間家に戻れないという状況は、15歳の少女にとっては大変な苦痛であったと想像できます。
皆様、どうか私たち家族のことをそっと見守って頂けたら幸いです。最後に、自宅への取材は近隣の迷惑となりますのでお控え頂きますようお願い申し上げます。何卒、よろしくお願い致します。
とコメントを出しています。
探索活動に熱心だった、斎藤杏花さんのご両親。斎藤杏花さんが無事に帰ってきて、本当に安心したことでしょう。
犯人の寺内樺風はどんな人物だった？
埼玉少女監禁事件で逮捕された寺内樺風とは、どのような人物だったのでしょうか。
容疑者の動機が次々と明らかになっています。その明らかになった事実が、あまりに恐ろしく、狂気的なものでした。
寺内樺風は2014年3月、埼玉県朝霞市に住む当時13歳・中学生1年生だった斎藤杏花さんを車で拉致すると、自宅へ連れ、監禁生活をスタートさせます。
寺内容疑者は警察の取り調べに対し、中学時代から誘拐願望があった。と正直に供述しています。
さらに、わざわざ埼玉県まで車で何度も現場を下見に行ったり、下校中の斎藤杏花さんをつけ回して、誘拐のイメージトレーニングをしたりするなど、していたと言います。
幼いころから、斎藤杏花さんを誘拐し、自分の手だけで監禁することに非常に興味があったようです。中学時代には、図書館で、誘拐に関する本を読んでいたみたいです。異常な執着を感じさせます。
つまり、大学生になり、中学時代からため込んでいた誘拐欲求がついに爆発したと言えるでしょう。
ちなみに、寺内樺風は千葉大学を1年間休学しています。2012年10月から翌13年9月までカナダに留学していたのです。語学勉強と小型航空機の操縦免許取得に尽力していたようですが、帰国と同時に誘拐実現を考えています。
例えば、留学前は1人暮らしの物件を借りていましたが、帰国してから借りたアパートは2つ部屋のある2Kの物件でした。帰国後に、近い将来、監禁を行うために、物件を変えたのではないかと考えられます。
また、寺内樺風の留学中、米国を震撼させ、後に映画化もされる、クリーブランド監禁事件が発覚します。
寺内樺風の留学先のカナダのテレビでは、連日その報道がありました。
クリーブランド監禁事件とは
引用: Pixabay
女性3人が次々と行方不明になり、失踪から約10年後に、行方不明となっていた女性3人が警察に保護された事件です。
元スクールバス運転手のアリエル・カストロが、自宅で女性3人を監禁していたのでした。犯人であるアリエル・カストロは、被害者女性を繰り返し強姦し、5回妊娠させました。
しかし、妊娠がわかるとアリエル・カストロはナイトさんの腹部を蹴り、むりやり流産させようとします。当然この状況で、出産できるはずもなく、妊娠の後、死産してしまいます。
アリエル・カストロと、被害者女性は、肉体関係があったということでした。他の女性の妊娠についてはわかっていませんが、妊娠させるような肉体関係があったことは事実です。
また、アリエル・カストロは、妊娠を軽視していました。妊娠の発覚後に、暴力を振るったり、また、死産させています。
ただ、1人、妊娠後に、出産もしているので、どの程度、妊娠について考えているのかはわかりません。
寺内樺風の鬼畜エピソードまとめ&真相は？
引用: Pixabay
寺内樺風の鬼畜エピソードですが、幼いころから、犯行に憧れて入念な計画のもと、少女を殺害している点に怖さを感じます。
また、アサガオ麻薬（自身でアサガオから麻薬に似た成分を抽出）を使用していたことから、頭脳的な犯行が伺えます。恐ろしいです。
ただ、妊娠や肉体関係については、クリーブランド監禁事件とは違い、明らかになっていません。寺内樺風本人はもちろん、被害者である斎藤杏花さんも、肉体関係は一切なく、もちろん妊娠などもしていないと話しています。
寺内樺風の逮捕後は？
引用: Pixabay
今回の記事では、寺内樺風の犯行に至る経緯について、情報をまとめていきました。
彼の異常性と、斎藤杏花さんを誘拐する犯行への深い執着心がおわかりいただけたのではないでしょうか。裁判も終わった今、埼玉少女誘拐事件の一連は終わりを迎えたと言えます。
生い立ちを辿っていくと、真面目な面が多く、寺内樺風は、到底、監禁をするような人物には見えませんでしたが、幼い頃から長く少女を監禁する夢をもっていたのには、異常性を感じます。
寺内樺風は鬼畜外道だった！
引用: Pixabay
以上が、埼玉少女誘拐事件の全貌です。
しかし、妊娠や肉体関係については何も明らかになっていません。インターネット上では、斎藤杏花さんが無事に保護され、寺内樺風が犯人だとわかってから、「肉体関係があったのでは」「妊娠させられていないのか？」といった憶測が飛び交いました。
実際に、成人男性と若い少女が、一つ屋根の下で暮らしており、監禁されていたこともあり、主従関係もあったのだとしたら、肉体関係や妊娠は怪しいものです。
しかし、被害者である斎藤杏花さんも、そういった性的な行為や肉体関係、もちろん、妊娠はなかったと証言しています。
とはいえ、肉体関係の有無や妊娠についての事実が仮にあったとしても、斎藤杏花さんの口からは、なかなか言えないでしょう。特に、妊娠などしてしまっていたら、斎藤杏花さんの今後の将来にも関係してきます。
正直なところ、真相はわかりません。