5億年ボタンとは?押すだけで100万円もらえる代償とは?【閲覧注意】 | ToraTora[トラトラ]

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引用: Pixabay

「5億年ボタン」をご存知でしょうか?初めて聞いた人は「何だろう?」と思うかもしれませんが、知っている方は思い出してトラウマ的な恐怖を感じるかもしれません。

「5億年ボタン」とは

何もない空間で5億年過ごすだけで100万円が貰えるというアルバイトを持ち掛けられる、というもの。

ボタンを押すと空間に飛ばされて、そこは餓死などの心配もなく、寝る事も出来ない。自分の身一つで5億年生きられる設計となっている。5億年経過すると、全ての記憶が消去され、元の場所へ戻る。

そして100万円を入手できる。

という内容のマンガ作品のインターネット上の呼び名です。

原作は菅原そうたさん著作のマンガ「みんなのトニオちゃん」の中の「アルバイト(BUTTON)」という一話なのですが、その内容が怖すぎるとネット上で話題になり「5億年ボタン」と呼ばれるようになったのだそうです。ちなみに上記作品はCGマンガのため、キャラクターや背景の描かれ方もCG独特の無機質さが現れているので、実際に原作を読むとより恐ろしさが際立って感じるようにも思えます。

ところで、ボタンを押すだけのアルバイトと聞くととても簡単に思えますが、気をつけなければいけないのは5億年というとてつもない長さの時間です。そんな想像できないような長すぎる期間を人間はひとりで耐えられるものなのでしょうか。

ちなみに5億年と言われてもいまいちピンときませんが、他の単位に換算すると

1,825億日 4兆3,800時間 262兆8,000分

1京5,768兆秒

だそうです。

これでもやはり実感するのが難しいですが、眠れない夜を過ごした経験がある人なら、一晩が途方もなく長い時間に感じたことがないでしょうか。それがひたすら気の遠くなる期間ずっと続くと思うと、耐えがたい苦しさがほんの少し想像できるかもしれません。

作品が発表されてから、ネット上では「5億年ボタンを押す派」「5億年ボタンを押さない派」に分かれて議論がされたりいろいろな意見や解釈が出るなど、多くの人の関心を惹きつけているということが伺えます。

ただしこういった類の話が苦手な方は、うっかり読んでトラウマにならないようくれぐれもご注意ください。

今回はそんな「5億年ボタン」のストーリーをまとめました。「5億年ボタン」を知っているか知らないかでは、もしかしたらあなたは今日と明日で全く違う感覚で世界が見えるかもしれません。

5億年ボタンを押したスネ郎

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引用: Pixabay

主人公のスネ郎は、楽ちんで稼げるいいバイトはないものかと考えていました。

そんなある日、スネ郎は「一瞬で100万円を手に入れられるアルバイト」を持ちかけられます。しかも仕事内容は誰にもできるとても簡単なものだというのです。
そのアルバイトの内容は、ただボタンを押すだけ。ただし、ボタンを押すと何もない世界にワープし、ひとりきりで5億年を過ごすことが条件です。その間に寿命がつきることはありませんが、自分以外の生物や物質が何ひとつ存在しない環境の中、眠ることも気絶することも出来ません。

意識を継続して持ち続けながらただひたすら5億年の時をひとり過ごすのが、100万円との引き換え条件なのです。

しかし5億年が無事終了するとボタンを押す時の状態に戻ってきて、5億年間の記憶は消されてしまいます。そして報酬の100万円をゲットできるというのがそのアルバイトの仕事内容だというのです。

最初は話のうさんくささに、もちろんやろうとはしないスネ郎。しかし、その友達が自分の目の前でボタンを押す→一瞬で戻ってくる(注:戻ってきたように見えますが実際は5億年を経験済みで記憶を消されているだけ)→100万円を手に入れるのを繰り返し、あっさりと2回も報酬をゲットしています。

それを見ていたスネ郎もなんだか簡単そうに感じてしまい、ついにスネ郎もその5億年ボタンを押してしまうのです……!

5億年ボタンを押して100年後のスネ郎

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引用: Pixabay

押すまでは「何も起こらないだろう」と思い込んでいたスネ郎。

ですがボタンを押した後、急に意識に激しい違和感を感じます。そして気がつくと5億年のスタートが切られていました…‼︎ ついにここから100万円ゲットへの道のり開始です。

ただこの頃のスネ郎の認識はまだまだ甘いもので、「やっべ やっぱこうなるのかよ」「あーマジで5億年? ウソだろ?」と、周りをうろついてみたり、出口(そんなものあるのでしょうか?)を探してみたりと、とりあえず思いつくことをやってみます。

そして3日間走り回って出た答えは「出口なんかない」。このあたりでようやく、今いる場所が以前にいた世界と違うことや、あの5億年ボタンを押した事の重大さに認識がついて来るのです。そんなスネ郎の口から出たのは「……帰りてェよ…」

この一言はかなり切実さを感じさせます。そしてスネ郎は、5億年が始まって最初の1週間を家族と友達のことを思い出しながら過ごすのです。

そして3ヶ月後、スネ郎はここでこれから過ごさなければいけない時間が途方もなく長いことに気づき始めていました。空腹など肉体的な苦しさはないものの、漠然とした恐怖、そしてさみしさに襲われることを実感したのです。この得体の知れない不安感がやってきて誰とも共有できないことは、かなり恐ろしい感覚だと思います。

さらに6ヶ月後、スネ郎はそれでもまだまだ前向きに時間を過ごすことに挑戦していました。暇つぶしとして、ひとりじゃんけんやひとりしりとり、さらに抜いた歯を投げて自ら探しにいく謎ゲームなどとにかく何かしらオリジナルの遊びを編み出します。

そのように自分の身ひとつで遊びを開発し、飽きてはまた開発を繰り返してとにかく5億年という時間をつぶすための努力を続けます。

というのもスネ郎はこの頃には、先に広がっている途方も無く長すぎる期間、何もやることがないままでは気が触れてしまいそうになると感じているからです。このあたりはじりじりとした恐怖感があります。

時は経って40年後、ここでスネ郎にひとつの変化が訪れました。「何かをする」ことを止めたのです。前向きな行動に意味を感じられず、諦めに支配されるようになったのでしょうか。これまでは何かしら行動をしていたスネ郎と比べて大きな違いに思えます。

しかもこの時点で既に、もともと生活していた世界よりも5億年ボタンを押した後のこちらでの生活が長くなってしまっているのです。

生まれてから今日までの自分の生活より長い時間を別世界でひとりで過ごすなんて、あまりに辛い拷問ではないでしょうか。そしてこの頃スネ郎は、あの時に5億年ボタンを押した自分の愚かさを後悔するようになっていたのでした。

100年、人間としては寿命を迎えている頃、もちろんスネ郎は元のままの姿で存在していました。しかし以前あった気力などはもちろん消えています。

「だいぶ長い事生きた…」

「あと何年くらいこうしてればいいんだろう…」

この時点で、残りはあと499,999,900年。恐ろしいことになんとまだ、全体の5百万分の一しか経過していません…。

5億年ボタンを押して1億年後のスネ郎

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引用: Pixabay

しかしこの後、さらに時が経つにつれてスネ郎に想像もしなかった変化が起こり始めます。

あれからも気の遠くなるような時間が経過し、1万2,066年後、スネ郎は考えるのを止めていました。何かをするのを止めたのに続き、考えることさえ諦めの地点に達してしまったようです。

しかし意識を失うこともできないので、この間も時間を一秒一秒じっくり認識させられながら生きているのです。その感覚を想像するととても怖いと感じませんか。時を過ごすことを怖いと思ったら、理性を保っていられる自信なんてなくなるかもしれません。

そこからさらに時は経過していき、504万9272年目を迎えたある日。ここでスネ郎に突然ある衝撃が走ります。

「ホントはこっちが現実なのでは?」

その恐ろしい考えが浮かぶと、次々にそれまで思いもしなかった哲学的な疑問が湧きだします。 「一体ここはどこなのか? 宇宙の中なのか宇宙以外のどこかなのか?」 「なぜ前いたところに戻りたいのか?」 「元にいた世界は一体なんだったのか?」

以前、自分が普通に生きていたはずの元の社会の存在、そして宇宙の存在、ついには宇宙の一部である自分の生物としての存在がわからなくなるのです。

これが「悟る前の気づき」とでも言うのでしょうか。普通の生活をしていたら、自分の生物としての存在を疑問に思う機会はそうそうあるものではないですが、とにかくアルバイトで100万円稼ぐとかそういうレベルの話ではとっくになくなっています……。

その衝撃的な気づきの後も、スネ郎は引き続き考え続けます。幸い時間はたくさんあるので、ひたすら根源的な問いに対して考え続け、真理を追及しようと試みます。自分なりの自然科学物理生物学を編み出していくその姿は、もう完全に以前のスネ郎ではない存在になっているようです。

そして20万年後。人類の英知をはるかに超えた発想と理論に達した中で彼はなお真理を追及していました。

さらに1億年以上経った頃。彼は宇宙を理解しました。そして悟るのです。

宇宙を理解して、悟る。あまりに哲学的な展開です。

その後も途方もない時間は変わらず流れて3億年をすぎた頃、彼は空間と調和したのです…。
人が空間と調和するとは一体どういうものか一般の想像力や理解力では認識できそうにもありませんが、人の存在を超えた仏的・神的な超人的存在とでも言えばいいのでしょうか。

途中からあまりにスケールが壮大になり読者も驚くでしょうが、それほど5億年という期間は人の思考や存在を変えてしまう長さということを描いているのかもしれません。

しかしそのような出来事の後も刻々と時間は過ぎていき、ついにあの日ボタンを押してから5億年後の日がやってくるのです。

5億年後、元の世界に戻ってきたスネ郎

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引用: Pixabay

宇宙を理解し、悟りを開き、空間と調和して人の限界を超えた超人的存在となったスネ郎。

ついに5億年目が来て、来た時と同じように意識に変化が現れます。そして気がつくと、確かに5億年が始まる直前のあのボタンを押した瞬間に戻っていたのでした。

しかしここで、これまでの5億年間の記憶がすべて抹消されてしまいます。つまりスネ郎の頭の中には、もうボタンを押した時の記憶しか残っていません。

約束通りの報酬、100万円を手にしたスネ郎は、5億年分記憶を消されたおかげで、ボタンを押した直後に100万を手に入れたような気になります。そして同じ状態の友人と

「一瞬で100万円!」

「こんな割りのいいバイト他にない!」

と喜び、恐ろしい事に

「何回押してもいいの?」

と言い出すのです‼︎

5億年を終えてさっきようやく元の世界に戻って来たスネ郎は、もう100万円欲しさに、あろうことかためらいもなくボタンをもう一度押してしまったのです…!

そしてまた5億年間のひとり旅が幕を開けます。

スネ郎は5億年から戻っては5億年ボタンを押し続けるループにはまってしまう未来を予測したところで作品は幕を閉じます。

あなたは5億年ボタンを押しますか?

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引用: Pixabay

「5億年ボタン」の内容はいかがだったでしょうか。これを読んで、あなたは自分ならボタンを押すと思いましたか?

「簡単に100万円」という魅力と「5億年ひとりで過ごす、ただし後で記憶は消される」という条件では、一体押す押さないのどちらの選択を取るべきなのか、かなり迷うかもしれません。

あまりに長い時間をたったひとりで過ごすのも恐ろしいものですが、一瞬で簡単に100万円が手に入るように見えても、実際にボタンを押したら押す前には永遠に戻れなくなってしまうのも「5億年ボタン」の話の怖さです。

それにしてもただバイトを探していたはずの普通の人が宇宙を理解し悟る境地まで行くなんて、何も知らずにこのマンガを読んだ人には想像もしない展開だったことでしょう…。

しかも、長年の旅から戻って即同じ行動を繰り返して終わるのもあまりにブラックな結末です。それだけにインパクトやショックが大きかったことでしょう。ネット上で話題になるのも頷けます。

やはり人間にとって、長い期間をひとりでいることはとてつもなく恐ろしいものに違いないのかもしれません。

「5億年ボタン」は二次制作物も多く発表されていて、別のアニメキャラクターだったらどうするかなど登場人物を置き換えたSSなども人気なようです。また実写版動画もあるようですので、興味がある人は見てみても面白いかもしれません。

それにしても、いつの時代も簡単で楽に稼げるバイト話にはやはり注意が必要なのかもしれませんね!

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