引用: Pixabay
子供がだんだん大きくなっていくのは、お母さんにもお父さんにも大変喜ばしいことです。
でも子育てをしていると、大なり小なりいろんなことで育児上の悩みが出てきたり、きちんと育っているか子供の様子が気になったり、と様々なことで不安を感じている場合も多々あると思います。
今回は特に「4歳の壁」という特徴的な現象も持つ、4歳児の子育てについて色々な事例やデータをもとに、ご紹介してきます。
「うちの子は他の子と違うのではないか?」「他の子に比べて成長が遅いのではないか?」「こんなに育てづらいのは自分が悪いのではないか?」といった、4歳児の子育てなどで不安に思っているお母さんお父さんにも、「そうだったんだ」「これでいいんだ」というような育児上の不安の解消につながることを願ってやみません。
育児に関する記事はこちらから!
5歳児の特徴を男女別に解説!身長、体重、心の成長はどのくらい?
4歳児の特徴を男女別に解説!
引用: Pixabay
赤ちゃん段階から、成長の早い子も成長の遅い子もいると思います。
家族の系統的体質やその子の持っている個性、そして現在の栄養状態なども子供の成長には強く影響しますので、数値的なデータや平均的な例は厳密に考えずあくまで一般的なデータとして認識しておく程度で大丈夫でしょう、と専門家の先生もおっしゃっています。
多少の差異はあってもあまり気にする必要はなく、大まかに食欲があり元気であるか、何かの病気の兆候はないか、といった所に注意を注ぐ方がよい、とも言われているようです。ただ、万が一もし大きな差異があった場合は、現在の栄養状態の見直しや「何か問題があるのかも」といった不安を解消するためにも、早々に小児科のお医者さまと相談することをお勧めします。
大切なお子さんを育てている最中で、特に初めてのお子さんの場合には小さなことさえも心配になりがちですが、親自身がストレスを溜め過ぎないようにしていくことが、結果として子供の成長にも良い影響を与えているようです。
4歳児は、だんだん周囲の様子などを読み取ることができるようになる月齢です。そのためお父さんお母さんが何かとストレスを溜めがちな場合は、その気配を感じ取って自分も不安になったりぐずったりすることもあるようです。
逆に、お父さんお母さんがリラックスしている時は自分も安心して、成長に必要な冒険やチャレンジに取り組める、という側面もあるようです。
「4歳児の壁」
引用: Pixabay
近年心理学的な観点から言われている「4歳児の壁」というのは、「親として、この時期の子供が可愛くないと感じてしまう」現象のことだそうです。
後述しますが、実は4歳児のこの時期は自我が目覚め、個性的なこだわりや心の成長にともなってこれまでと変わった様子(例えば、以前は聞き訳がよかったのに急に頑固になった、以前は活発だったのに急に物怖じするようになった、など)などの子供の様子に親が混乱してしまい、不安になってしまう事のようです。
この様に、子供の変化に親(特にお母さん)が感じてしまう不安感は日本でこれまで言われていた「3歳神話(3歳までは母親が育てたほうがいい、という根拠のない育児神話)」によって「子供は3歳で落ち着くからそれまで頑張る」(根拠なしの日本のこれまでの育児スタイル)というようなスタンスで3歳までの子供の様子に注力しすぎていたため、4歳で迎えた精神的成長による子供の急激な変化に親側が驚いてしまう、というのが原因のようです。
この4歳児の急激な変化の原因は、大脳の発達によりこの頃から4歳児の中では「時間の認識」や「他人への思いやり」といった認知関連の成長が著しいため、本人も成長の中で迷ったり心が揺れる場合があります。
そのため、4歳児になると急に気難しくなったり、こだわりが激しかったり、興奮状態の処理が自分でできなくて激しくぐずってしまったり…という事が起こるのがその表れのようです。それによって、「この前まで聞き訳がよかったのに」「激しく反抗されて辛い」「何か育て方を間違えてしまったのではないか」という風に、特にお母さんが感じてしまう事が多くなってしまうそうです。
この壁の乗り越え方として心理学者からは、「脳の成長により、お子さんの内面の変化が急激なのに本人も戸惑っているだけなので、深く心配することはない」とのことでした。
4歳児の心の揺らぎを温かく見守る姿勢と、心のどこかで持っていた「3歳まで頑張ったのに」というお母さん側での区切り感を改めることで、子供も親もかなり過ごしやすくなるのではないか、とのことでした。
「3歳過ぎればお兄ちゃん・お姉ちゃん」といった以前の育児神話風には区切れず、実は4歳児はちょうどその「赤ちゃんと子供の間」を行ったり来たりする時期でもあると言えます。いつでも抱きしめてくれる親の存在は、成長によって不安定になっている4歳児を安心させる作用があるとのことです。
4歳児の特徴!身長、体重、心の成長はどのくらい?【男の子編】
引用: Pixabay
4歳児の男の子の特徴を、日本の平均的なデータを交えて見てみましょう。
4歳児の平均的な情報を集めてありますが、子供にはそれぞれ個性があります。また、男女性差があまりない部分もあるため、後述の女の子の情報なども合わせて参考とされることをお勧めします。
Array
引用: Pixabay
4歳児の男の子の身長は、個人差はありますが100㎝前後から110㎝前後が大体の平均のようです。
日本での平均身長のデータでは、月齢4歳0か月では100.2㎝となっており、月齢5歳0か月までの間には106.2㎝という平均が出ています。4歳の男の子は、一年間で平均的に約6.6㎝伸びている計算となっています。
身長はそれぞれ成長の個性もあるので、データと多少違っても心配しなくても大丈夫です。
【4歳児の男の子の特徴2】体重
引用: Pixabay
4歳児の男の子の体重は、個人差は当然ありますが15㎏前後から20㎏前後が大体の平均のようです。
日本での平均体重のデータでは、男の子で月齢4歳0か月から月齢4歳6か月目までで16.15㎏となっており、月齢4歳6か月から4歳12か月目で17.27㎏となっています。
こちらの平均を出した体重も、あくまでデータ上の平均ですので多少「うちの子は小さいのでは?」「大きすぎるのでは?」と思っても特に心配しなくても大丈夫です。
【4歳児の男の子の特徴3】足のサイズ
Array
引用: Pixabay
4歳児の男の子の足のサイズは14㎝から16㎝が平均のようです。
足のサイズにおいての同じく4歳の女の子との差はあまりあまりないようですが、足は大体半年で0.5㎝ぐらいは成長するようですので、3か月から半年に一度というペースで、細かく足に靴のサイズがあっているかどうかを見てあげる必要があるでしょう。
因みに、この成長の著しい4歳の頃に正しいサイズではない靴を履き続けると、軟骨から骨への成長する子供の足の成長過程に影響が出るそうです。
小さい靴を履いていると、つま先に余裕がなくなるため足先が曲がり、指の指が曲がったりすることによる正しい歩行ができなくなる危険性があります。逆に大きすぎる靴を履いていると、足が靴の中で泳いでしまうため、転びやすかったり歩くのに「変な癖」がついてしまう場合もあるそうです。
【4歳児の男の子の特徴4】運動
引用: Pixabay
4歳児の男の子は、もちろん個人差もありますがかなり活動的になってきます。
片足でケンケンしたり、50㎝ぐらいの高さから両足で飛び降りることが出来たり、20分ぐらい歩き続けることが出来たり…と、できることが沢山増えてきます。
一方で、かなり動き回ってお母さんがついていけない程に動きまわるのが早くなったり、道路の縁石を歩いたがったり、とちょっと目が話せなくて対応にするのにドキドキする頃でもあるかもしれません。
公園のジャングルジムは自分から上まで登ったり、ブランコに乗ったり、色んな冒険を楽しむようになります。三輪車もスピードを出すことができるようになります。ボールの上手投げができるようになりますが、コントロールはあまりまだ定まらないようです。スキップなどもでき始める頃です。
【4歳児の男の子の特徴5】言語
引用: Pixabay
いろんな大人や子供と会話をした経験によって、だんだん色んな発語が多くなってくる時期です。
お父さんやお母さんとの会話の成立もし、いろんな受け答えができるようになってきます。子供同士の名前や保育園などの先生の名前などを覚えて呼べるようになります。
また、この頃は時間の概念も分かってくるので「昨日、今日、明日」といった言葉も使い分けるようになります。赤ちゃん言葉も少なくなり、そして「ちょっと悪い言葉」を使ったり憎まれ口をきくのが目立つ頃ですが、成長に伴って少なくなるので心配して無理に矯正する必要はないでしょう。これは響きの面白さや周囲の反応を楽しんでいるのにすぎません。
【4歳児の男の子の特徴6】手先の器用さ
引用: Pixabay
4歳児になると手先の器用さがぐんと進み、これまでできなかった様々な動作ができるようになってきます。
鼻を自分でかんだり、大きめのボタンなどなら留めたり外したりも自分でできるようになってきます。はさみも使えるようになって、まっすぐ切ったり袋を開けたりすることもできるようになります。文字を書く子はごく稀ですが、絵を書いたり線を正確に近くなぞったりすることができるようになる頃です。
何でも自分でしたがる傾向もみられますが、まだまだ不安定な時期でもあります。やりたがる気持ちを尊重しつつ、親がちょっとだけ手を添えてあげる、という距離感で接してあげられれば、子供も安心して取り組めるでしょう。
【4歳児の男の子の特徴7】手遊び
引用: Pixabay
これまでの一人遊びが多かった3歳児までと違って、どんどんお友達や手先を使った遊びを好むようになる時期です。
4歳児の手遊びとしては、3歳頃までの単純なものは退屈に感じてきてしまうため、頭を使うような手遊び系が好まれる頃です。例えば昔からの手遊び歌「ずいずいずっころばし」などは、様々な動作をするのに頭を使うので好まれるかもしれません。
男の子は特に興味の範囲がだんだんはっきりしてくる頃なので、レゴブロックなどで飛行機や車などを作って分解して、嬉しそうに説明していたり…という事もあるかもしれません。4歳の男の子は握る力やパンチもかなり強くできるようになっています。
手遊びの種類も、4歳の男の子の様子や好みを見ていろいろ試してみるのもいいかもしれません。
【4歳児の男の子の特徴8】おもちゃ
引用: Pixabay
4歳児の男の子には、知育玩具としても有名なロゴブロックや、車輪の回るミニカーなどがよく選ばれているようです。また、自分で乗れる三輪車なども人気のようです。
4歳児の男の子は、体力的にも知力的にも「赤ちゃんから子供へ」と成長を辿っている時期で、様々な刺激があるものを選んであげることが望ましいようです。
ただ4歳児のこの時期は、既に自分の「こだわり」がしっかりしてくる頃でもあるので、自分好みのキャラクターグッズやミニカー、「この種類のこれが欲しい」といった希望も出てくる頃でしょう。
【4歳児の男の子の特徴9】心の動きと社会性
引用: Pixabay
4歳児にもなると、保育園・幼稚園などの経験を通して集団で過ごすことも慣れてくる頃です。
先生の指示もきちんと聞き、走り回ったりせずにおとなしく椅子に座って待つこともできます。自分とお友達の違いも理解するようになり、例えばお友達が泣いている時には「痛いの?」と声をかけることが出来たり、兄妹がいるときにはやきもちを焼いたり、と内面の世界の広がりが見られます。
特に下に弟や妹がいる場合などは、赤ちゃん扱いを嫌い「お兄ちゃん」として扱われたがる傾向もありますが、タイミングやその時々の心の状態によって、反対に赤ちゃん返りがあったり…という事もあるかもしれません。
また自我が芽生えてきたこともあり、決まった好きなお友達と遊ぶ、といった行動も見られるでしょう。お友達から言われる「好き」「嫌い」などの評価を気にしたり、遊んでいる時にお友達同士で喧嘩をしたりすることもありますが、その時に仲直りの仕方を学んだりするいいチャンスになっているようです。
【4歳児の男の子の特徴10】注意が必要な点
引用: Pixabay
前述にもあり各々の個性もありますが、この頃の男の子はとにかく活動的です。
そして常に冒険心に溢れ好奇心には素直に従ってしまう方向に行きがちです。更には運動量も以前よりも多くなるため、思わぬところで怪我を拾ってしまうこともあります。
また、急に飛び出したり走り回ったりする点も、常に注意を払って気を付けなければならない点でもあります。体力もある4歳児に振り回されてしまう親も多いと思いますが、この時期は無駄に事件事故などを拾ってしまわないように、常に目を離さずしっかりとしたコントロールが必要のようです。
「4歳の壁」のところでも述べましたが、大脳の成長により4歳児は大変移り気だったり、変なところで頑固だったり…という事がありますが、これは育て方の問題ではなく「子供の成長の証である」という事を認識してほしい点です。
4歳児の特徴!身長、体重、心の成長はどのくらい?【女の子編】
引用: Pixabay
それでは、男の子と同じように4歳児の女の子の特徴について、データを交えて見てみましょう。
4歳児の平均的な情報を集めてありますが、子供にはそれぞれ個性があります。また、男女性差があまりない部分もまだ多いため、前述の男の子の情報なども合わせて参考とされることをお勧めします。
【4歳児の女の子の特徴1】身長
引用: Pixabay
個人差はありますが、4歳児の女の子の身長は100㎝前後から110㎝前後が平均値のようです。
日本での平均身長のデータとして、月齢4歳0か月の女の子では99.5㎝、月齢5歳0か月までには105.6㎝という平均値が出ています。4歳の女の子は、一年間で平均で約6.7㎝伸びているデータとなっています。
身長はそれぞれ成長の個性もあるので、データと多少違っても心配しなくても大丈夫です。
【4歳児の女の子の特徴2】体重
引用: Pixabay
4歳児の女の子の体重は、個人差があることを前提に、15㎏前後から18㎏前後が平均値のようです。
日本での平均体重のデータでは、月齢4歳0か月から月齢4歳6か月目までで15.73㎏となっており、月齢4歳6か月から4歳12か月目で16.79㎏となっています。
男の子のケース同様に、多少の差は特に心配する必要はありません。
【4歳児の女の子の特徴3】足のサイズ
引用: Pixabay
4歳児の女の子の足のサイズは男の子とそれほど変化なく、14㎝から16㎝が平均のようです。
男の子と同じように、この年齢の足は大体半年で0.5㎝ぐらいは成長するようですので、前述でも述べましたように、3か月から半年に一度というペースで細かく足に靴のサイズがあっているかどうかを見てあげる必要があるでしょう。
特に、「親が足のサイズをチェックしてあげることの必要性」としては、この頃の年齢を前後して、「好み」という自覚もだんだん芽生えてきます。そのため、例えばお子さんが靴を履いている時に「小さいかな?」と聞いても、もしお気に入りの靴であればちょっときつくても「(まだこの靴を履きたいから)小さくない」といった事をお子さんが言ってしまう場合もあります。
そのため、本人に聞くときには「今履いているお気に入りの靴」ではなく、客観的に見れるものさし・メジャーなどで測ったり靴屋で試し履きをしたりするような方法が望ましい場合もあります。
そしてこれは男女ともにいえることですが、新しい靴を買う場合は実寸から0.5㎝ぐらいのゆとりがあるものを選ぶと、足の指もきちんと伸びて、4歳児の足のための正しい歩行ができる助けになるようです。
【4歳児の女の子の特徴4】運動
引用: Pixabay
もちろん個人差もありますが、4歳の女の子も男の子同様、行動の幅が広がります。前述の男の子の特徴と同様に、片足ケンケンや飛び跳ねたり走ったりすることに不安が無くなり、行動範囲が広がり活発になってきます。
男女差というよりも個性の差かもしれませんが、この頃の4歳児は大変冒険好きです。男の子のケースでも書いたように、公園の鉄棒やジャングルジム、ブランコにチャレンジしたくなる時期です。が、中には高さや初めての遊具に対して怖がる場合があります。
それは揺れや高さを把握している証拠なので特に心配はいりません。むしろ慎重さが出てきている立派な成長ともいえます。まずはやってみたいことを親が見守りながらさせてあげる、というスタンスでいると子供も安心して新しいことにチャレンジできるのではないでしょうか。
【4歳児の女の子の特徴5】言語
引用: Pixabay
前述の男の子の言語特徴と同様に、会話を通してどんどん話すようになります。
自分の経験や一日の出来事などたくさんのことを話したがるように、大変おしゃべりな時期になります。特に女の子はお母さんの口真似をしたり大人びたことを言うことも多くなるかもしれません。
例えば、「お菓子を買ってあげた時に別のお菓子を持ってきて色や味の違いを主張する」といったことなど、時には屁理屈のような面もでてくるかもしれませんが、これもその子の成長の一部だと考えてください。
4歳児は語彙だけではなく、遊びの中や大人との会話から自分の意思を表現することができるようになってくるので、なかなか発語が難しかった以前の様に話したくても話せないもどかしさも減り、おしゃべりをするのが一番楽しく感じている時期なのかもしれません。
【4歳児の女の子の特徴6】手先の器用さ
引用: Pixabay
4歳児の女の子も、男の子同様に手先の感覚が発達してきていろいろなことができるようになってくる時期です。
動物などもやさしく撫でることができたり、簡単な工作ができるようになったり、と様々なことがどんどんできるのが本人も一番楽しい時期でしょう。男の子同様に、ボタン留めやこれまでは難しかったこともできるようになって、着替えも自分で大体できるようになる頃です。
女の子はお母さんのお手伝いなどもしたがる時期でしょう。
【4歳児の女の子の特徴7】手遊び
引用: Pixabay
4歳児の女の子の手遊びも、男の子同様に活発となってくるので様々な手遊びができるようになるでしょう。
4歳児の女の子が楽しんで取り組める手遊びの例としては、折り紙やあやとり、粘土遊びや紙やハサミなどで作る工作なども興味を持って取り組めるのではないでしょうか。テッシュケースやトイレットペーパーの芯やラップの芯など工作に役立ちそうなものや、カラフルな色紙やシールなどをよけておくと、喜ばれるかもしれません。
【4歳児の女の子の特徴8】おもちゃ
引用: Pixabay
4歳児の女の子も、男の子同様にだんだん自分の好みやこだわりがしっかりしてくる頃です。
特に女の子はお母さんの真似をしたがったりする時期のため、おままごとセットやおもちゃの鏡台セット、子供キッチンなども良く選ばれているようです。男の子同様に知育玩具ももちろんのようですが、このころは「ごっこ遊び」ができるようおもちゃなども人気のようです。
「お店屋さんごっこ」などは、特にセットなどを用意しなくても、手作りやあるものでやってみたりと、親も子供と一緒に楽しんでみる遊びの一つでしょう。
この時期は脳の発達が著しい時期でもあるので、いろいろなことを違った立場化から体験できるような様々な刺激(おもちゃや遊び)を用意してあげると、子供の興味も広がり色々考える訓練にもなっていくのではないでしょうか。
【4歳児の女の子の特徴9】心の動きと社会性
引用: Pixabay
男の子のところでも触れましたが、4歳児の女の子は好みや自我の目覚め、自分のこだわり、というものが顕著に出る時期でもあります。社会性としては、集団の中で自分とお友達の立場などが理解できるようになり、いろんな人との交流を経験するたびに、内面的にも成長していくのが外から見ていてもわかるでしょう。
またこの時期は男女ともに「勝ち負け」を理解する年頃です。競争などの中でも、どうやったら勝つか負けるかという事も学んでいる段階です。少しずつ複雑なゲームなども楽しめるようになるでしょう。
またこの時期は、少しずつ思慮や思いやりも出てくる年頃です。女の子に限らず男の子も何かと自分の役割を体験したい時期となることでしょう。
そのため、この4歳児期にできるだけお手伝いをさせたり役割分担の一つを任せてみることは、子供の精神的安定と成長に大きな良い影響を与えるのではと考えられています。
例えば「食事が終わったら、自分のお皿を片付けさせる」「料理のちょっとした作業をお願いしてみる」「朝、植木に水をあげる担当にする」といった簡単なお手伝いは、「お母さんと同じことをしている!」という満足感と責任感を感じることができたりと4歳児の子供にとってはかなり「進歩」を感じさせる行動です。こういった社会性もこの4歳児ならではの芽生えです。
【4歳児の女の子の特徴10】注意が必要な点
引用: Pixabay
4歳児の女の子の注意点としては、男の子同様に活発な子の行動範囲の広がりや事件・事故・怪我などを拾ってしまわないように、細心の注意が必要です。
女の子は男の子ほど飛び出したり「新たな冒険に繰り出したり」することはないと言われていますが、やはり同じ4歳児なので注意を怠ってはいけないようです。
また、男の子のケースでも触れましたが、成長による変化が多々あり、それぞれの個性にもよりますが「急に物怖じするようになった」といったこともあるかもしれませんが、全ては知性の成長や認識力が増したことから来る現象ともいえます。
またこの時期の4歳児の女の子は、とにかくおしゃべりが凄い時期でもあります。自分の思った事や経験した事などを一生懸命話したい時期になっているようです。単に制すのではなく、時にはゆっくり聞いてあげることも、4歳児の女の子にとっての心の安定にもつながることがあるとのことです。
4歳児の特徴まとめ!
引用: Pixabay
ここまで細かく4歳児の男の子・女の子について説明してきましたが、多少の男女差はあれども4歳児は様々な変化の過渡期にある、と言っていいのかもしれません。
特にこれかで説明してきた4歳児の変化(脳の発達や、体力・握力や脚力の向上、言葉の発達や内面の深み、など)は、お父さんお母さんを戸惑わせるだけではなく、4歳児本人自身も内面的にその成長に戸惑い迷っている状態でもあるのです。
4歳児は、3歳児よりも急激に成長しているがまだ5歳児ではない、という微妙な位置です。3歳児まではどちらかというと「まだまだ赤ちゃん」という部分が多かったと思いますが、4歳児からは急に自立する気持ちが芽生えたり、行動力が広がったり、という「子供」への階段を一歩踏み出した状態です。そのため、時々「3歳のような状態に戻ったり、5歳のような状態になったり」というのを繰り返して行きつ戻りつしつつ、どんどん成長している過程が見られることも多いでしょう。
時には不安も感じて、前述の「4歳の壁」のような事態もあるかもしれませんが、この時期の4歳児にはそういった成長の戸惑いの中にいるのだという事を親が認識していれば、「どうしてうちの子はこうなんだろう」「自分の育て方が、どこか間違ってしまったのでは」といった不安感からすこし気を楽にできるのかもしれません。
因みに育児で「壁」と呼ばれている年代は、小学校1年生、小学校4年生、中学校1年生、中学校2年生…という所を節目に言われているそうですが、この「4歳児」は最初に来る壁と認識されているようです。
5歳児になればもう一歩更に進んで、更に自立が進んでいくことでしょう。毎日疲れ切って寝る間もなく子育てを続けることは、喜びもあれば辛さも感じるときもあるでしょう。そのため、日本では古来からの「3歳児神話」が存在したのも、終わりのない子育てに対するお母さんへの応援の一つとしての生まれたものかもしれません。
でも、一番大切なのは親と子が一緒に成長できる環境です。どちらも初めての体験の場合もあるでしょう。また、1人育てても2人目は全く違う個性を持った子なら、やはり初めての気持ちで育てなければならない場合もあるでしょう。そういった中で必死に子育てをするお父さんお母さんには本当に頭の下がる思いです。
また近年では社会的なサポートが増えた半面、以前とは違った様々な育児の壁や社会の対応によって、時には育児に疲弊して、時には育つ我が子に感慨を覚え…といった場面もあるかもしれません。我が子の成長に、育て方の不安な気持ちやもどかしさや悔しさなどを感じて辛いこともあるかもしれません。でも、一方そういった育児の貴重な経験や楽しさ、喜びを味わえるのは唯一の親としての特権です。
4歳児にとってもお父さんお母さんにとっても大切な時期となる育児の時間を、少しでも苦労や心配事が軽減できることを願ってやみません。