自殺サイト殺人事件概要!「一緒に死のう」前上博は快楽殺人鬼だった? | ToraTora[トラトラ] – Part 2

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今回ご紹介する「自殺サイト殺人事件」は、2005年に大阪府で起きた連続殺人事件です。

自殺サイト殺人事件・犯人の前上博は、自殺サイトで一緒に自殺する相手を募っていた被害者に「一緒に死のう」などとメールを送って誘い出し、大阪府内に呼び出して、用意したレンタカーの中で殺害する、という殺人事件を3件繰り返しました。

自殺サイト殺人事件の犯人・前上博に自殺する気はなく、快楽殺人のために被害者を窒息死させていました。女性の遺体が河川敷で発見されたことをきっかけに、他の2件の殺害も自供したことで発覚しました。

自殺サイト殺人事件の動機は『他人が窒息する姿を見たかったから』という、サイコパス気質による快楽殺人であったことも話題になりました。

この記事では、自殺サイト殺人事件の概要や、自殺サイト殺人事件の犯人・前上博の経歴のほか、自殺サイト殺人事件以前に起こした前科や、自殺サイト殺人事件の動機などについてまとめました。

自殺サイト殺人事件の概要!

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「自殺サイト殺人事件」とは、「前上博」という大阪在住の男が、大阪府河野長野市で2005年2月~6月、インターネットの自殺サイトで知り合った自殺志願者の男女3人を「一緒に死のう」などと言って誘い出して、乗用車の車内で殺害した事件です。

自殺サイト殺人事件は、1人目の被害者の遺体が発見されたことがきっかけで前上博が逮捕され、取調べ中に2人目、3人目の殺害を自供しました。自殺サイト殺人事件の前上博は2007年に死刑判決、2009年に死刑執行され、40歳で没しています。

自殺サイト殺人事件で注目されたのが、前上博の【犯行動機】です。前上博は、社会への恨みや、被害者への感情が「自殺サイト殺人事件」の動機ではなく【異常な性癖】が犯行動機だと語ったのです。

自殺サイト殺人事件の公判で明らかになったのは【窒息】に興奮することや【白い靴下】への異常な執着でした。このことから、前上博はサイコパスで、快楽殺人者であると話題になりました。

自殺サイト殺人事件の手口

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自殺サイト殺人事件は、3件の殺人事件です。3人の被害者は、それぞれ別の日に、1人ずつ殺害されています。しかし自殺サイト殺人事件での殺害の手口はどれも似たもので、

①自殺サイトで被害者を物色

②「一緒に自殺しよう」と持ちかけ、大阪府内の人気のない場所へ誘い出す

③言葉巧みに手足を拘束して、口や鼻を塞いで窒息死させる

④証拠隠滅のため、死体は裸にし、埋めるなどして遺棄

というものでした。自殺サイト殺人事件を起こした動機としては「窒息死する姿が見たい」という異常性癖によるものなので、一般人には理解しかねる動機です。そのため自殺サイト殺人事件はサイコパス・快楽殺人者が起こしたと言われることが多いです。

1人目(25歳・女性)への犯行

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自殺サイト殺人事件、最初の被害者は当時25歳の女性です。

前上博は、自殺サイトに投稿していた女性に対し「一緒に練炭自殺しましょう」などとメールして誘い出しました。

そして大阪府河内長野市の駐車場まで用意したレンタカーで連れていき、女性を車内で緊縛し、白い靴下を履かせました。その後は口や鼻を塞いで、窒息させて、苦しませ、失神させ、意識を回復させることを繰り返し、苦悶させた末、最後は窒息死させて殺害しました。窒息する姿が見たいという動機の快楽殺人でした。

犯行が発覚しないよう、女性の服を脱がせたあと、大阪府河内長野市の川岸にあらかじめ掘っておいた穴に遺体を埋めて、遺体を遺棄しました。これが「自殺サイト殺人事件」のはじまりです。

遺体遺棄から4日後に、遺体が発見されました。しかし2ヶ月あまりが経過しても、女性の身元が発覚しなかったため、『事件は迷宮入りするかもしれない』などと考えて安堵していたといいます。

女性はうつ病を患いながらも、母親の愛情に支えられながら日々を懸命に生きようとしていた若者でした。

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自殺サイト殺人事件、2人目の被害者は当時14歳の少年です。

1人目の女性への犯行では飽き足らなかった前上博は『もう一度人を窒息死させたい』という動機で、自殺サイト殺人事件2人目の相手を探しました。

前上博は大阪府堺市のインターネットカフェから自殺サイトに投稿し、大阪府在住の自殺志願者の少年とコンタクトを取り始めました。この時も練炭自殺に同行するかのように装って誘い出しました。

少年を大阪市東住吉区の南田辺駅まで呼び寄せると、前上博は少年を用意したレンタカーに乗せ、大阪府泉南郡へと向かいました。こうして未成年者である少年を誘拐しました。

大阪府泉南郡に連行すると、車内で少年の手足を緊縛し、白い靴下を履かせました。そして多数回にわたって、窒息させて苦しませ、失神させることを繰り返しました。

失神した少年の頬を叩いて意識を回復させた時は、少年に「なんでこんなことをするんですか」と動機を問われ、「俺の趣味や」と快楽殺人者であることを告げたといいます。

少年の失神中に大阪府和泉市に移動し、そこでまた口や手を塞いで窒息死させました。全く抵抗できない中学生の少年を、自らの性的興奮のために快楽殺人するという、サイコパス的な残虐行為でした。

ここでも犯行が発覚しないよう、少年の服を脱がせた後、大阪府和泉市の道路脇に遺体を遺棄しました。

快楽殺人を犯した後は、少年の携帯電話を使って、少年の父親に身代金要求の電話をかけました。既に少年は亡くなっていましたが、『少年の父親に精神的苦痛を与えてやりたい』という前上博のサイコパス的欲求による動機による行動でした。

少年は学校生活の悩みからうつ病を患っていましたが、思春期という揺れやすい時期にあり、いずれはうつ病を克服して夢や希望を叶えようとしていた経歴の若者でした。

精神的に不安定になりやすい中学生であることを知りながら、快楽殺人という動機のために、弱みに付け込んで犯行に及んだ前上博は、自分勝手なサイコパスと言うほかありません。

3人目(21歳・男性)への犯行

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自殺サイト殺人事件、3人目の被害者は当時21歳の男性です。

上記2人への犯行を通して、自信を深めた前上博。「自殺サイト殺人事件」では被害者への良心の叱責も、後悔の念も覚えることなく、3人目の相手を探し始めます。

自殺サイトに投稿していた男性に、一緒に練炭自殺しようと持ちかけて誘い出し、男性を大阪府河内長野市の空き地まで同行させました。前上博は乗用車内で男性の手足を緊縛し、白い靴下を履かせました。

効率よく窒息させる道具として用意した「ビニール袋を貼り付けたタオル」で口や鼻を塞ぎ、男性を窒息で苦しませました。ここでも窒息と失神を繰り返し、最後は窒息死による快楽殺人が行なわれました。

犯行が発覚しないよう、ここでも男性の服を脱がせ、大阪府河野長野市の道路脇の崖下に、男性の遺体を転落させて遺棄しました。

男性は奨学金の給付を受けながらアルバイトをし、大学生活を送っているという経歴の若者でした。抑うつ状態などの症状がありましたが「頑張って病気を治す」と父親と約束しあうほど暖かな親子関係の中で生きていた、人生これからの前途有望な若者でした。

以上のように、自殺サイト殺人事件の被害者3人はいずれも若者でした。彼らは、当時はうつ病などを患っていた影響で自殺サイトに投稿していたかもしれませんが、治療によって回復する可能性がじゅうぶんにあったし、周囲の支えもあった前途有望な人たちです。

自殺サイト殺人事件では、そのような若者たちが快楽殺人のために狙われてしまいました。

本来なら若者を諭すべき立場ですらある、自殺サイト殺人事件・前上博は、そのサイコパス的気質によって、異常性欲を動機に快楽殺人を行なったのです。

到底許される動機ではなく、自殺サイト殺人事件の公判で、前上博は死刑が求刑されました。

前上博の経歴

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改めて、「自殺サイト殺人事件」の前上博の経歴についてです。

まずは自殺サイト殺人事件・前上博の経歴を簡単にまとめたものです。

【名前】前上博(まえうえ ひろし)

【生年月日】1968年

【出身】大阪府堺市

【家族構成】4人家族の長男

【最終学歴】金沢工業大学中退

【犯行内容】自殺サイト殺人事件:殺人3件、死体遺棄3件、未成年者誘拐1件、脅迫1件

自殺サイト殺人事件を起こすまでの、前上博の詳しい経歴を見ていきましょう。

自殺サイト殺人事件の裁判での弁護人の説明による経歴では、前上博は地元で大阪の小学校、大阪の中学校、大阪の高等学校を卒業した経歴があり、昭和62年に石川県内の工業大学(金沢工業大学 情報工学科)に入学した経歴があります。

しかし、自殺サイト殺人事件・前上博は大学生の頃、男性同級生に対する暴行事件を起こし、中退してしまいまった経歴があります。中退後は、インク会社の配達業務や、印刷工などの職を転々としていた経歴があります。

その後はなんと公務員試験に合格した経歴があり、自殺サイト殺人事件・前上博が普通かそれ以上の知能を持ち合わせていることが伺えます。

平成5年から郵便局で郵便物の配達などの仕事をした経歴があります。しかし平成7年2月に、またしても同僚男性に暴行事件を起こします。当然ながら解雇されてしまい、せっかくの公務員という経歴が無駄になってしまいました。

その後、通行人を窒息させる事件を起こし逮捕・勾留のあと、実刑判決となりました。服役期間を経た後は、運送会社やタクシー運転手などの職についていていた経歴があります。自殺サイト殺人事件で逮捕される平成17年8月までは、登録制の派遣社員として、コニカミノルタの印刷機械の製造工として勤務していた経歴があります。

職を転々としているのが目立ちますが、職務経歴としてはいずれも至って普通の職業に就いていたと言えます。

また、自殺サイト殺人事件の前上博は平成11年から約5年間、結婚を前提として交際する女性がいた経歴もあります(これについては後述します)。

前上博の前科

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経歴の次に、「自殺サイト殺人事件」を起こす前の、前上博の前科についてまとめると、

【前科】小学校高学年の初犯から50件以上

【累犯】平成13年11月:傷害、暴行の罪により懲役1年(大阪地方裁判所堺支部)/ 平成14年8月:上の事件の執行猶予期間中に傷害の罪。懲役10月(大阪地方裁判所堺支部)

となっています。

自殺サイト殺人事件も酷いものですが、それ以前にも小学生の頃から50件以上の前科があるというので、驚きの経歴です。これは小学校の頃から高校を卒業するまで、エタノールを染み込ませたハンカチを使い、子供の口をおさえるという事件を50件以上繰り返したものだと言います。

自殺サイト殺人事件以前も、窒息という性癖に目覚めた頃から青年期まで、己の性欲を満たすという動機のためだけにサイコパス的な犯罪を繰り返していました。

前上博の父親は警察官?

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「自殺サイト殺人事件」という残虐な事件を起こした前上博ですが、前上博の父親は元警察官という経歴も話題になりました。

大阪府で警察官を勤めたという経歴を持つ父親の元に生まれた、自殺サイト殺人事件・前上博は、他の家庭に比べて厳しく育ったと言われています。しかし前上博は、大阪府の警察官で白バイ隊員という経歴の父親を尊敬していました。

父親の仕事は忙しく、あまり前上博の面倒は見れなかったようですが、前上博は『お父ちゃんは正義の味方なんだ!』とあこがれの気持ちを持っていたようです。

そして、自殺サイト殺人事件の前上博は幼稚園の頃【郵便局員の白いヘルメット】に性的興奮を覚えるようになり、郵便配達員を追いかけていたと言います。これは、忙しくてめったに会えない、大阪府の白バイ隊員の父親がかぶっていた【白いヘルメット】への思いを重ねたものではないかと見られています。

そんな自殺サイト殺人事件・前上博の父親が豹変したのは、前上博が小学4年のことでした。父親が突然、前上博に馬乗りになって、首を絞め上げたと言います。後に前上博は”父の能面のような、血気のない顔が忘れられない”と語ったそうです。

その直後、父親が飲酒運転で事故を起こしていたことを知った前上博は『父親は正義の味方ではなかった。犯罪者だったのだ』と思うようになりました。

このことは、自殺サイト殺人事件の前上博がサイコパス気質・快楽殺人者になった直接的なきっかけではないか、異常な性癖【窒息】の動機に繋がったのではないかとも言われています。

自殺サイト殺人事件が起こった後、接見した臨床心理士によれば『尊敬していた父親から【窒息】させられるという虐待・暴力を受けたことで、自分を父親に同一化させるようになったのではないか』と分析されています。

前上博は快楽殺人鬼だった?

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自殺サイト殺人事件の犯人・前上博は、東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件の「宮崎勤」、神戸連続児童殺傷事件の「酒鬼薔薇聖斗」などのようなサイコパスで、快楽殺人鬼だったと言われています。

その理由は、自殺サイト殺人事件での異常な殺し方です。【窒息マニア】という異常性癖だった前上博は、自殺サイト殺人事件では、被害者を用意したレンタカーに連れ込み、窒息死させました。

自殺サイト殺人事件の被害者たちは、決して窒息死させられることを望んでいませんでした。練炭自殺など、苦しむ時間が短いと言われる死に方を望んでいました。

しかし、自殺サイト殺人事件では「窒息死する人を見たい」、しかも「できるだけ苦しんだ姿を見たい」というサイコパス・前上博の勝手な動機によって、自殺サイト殺人事件という酷い快楽殺人が犯されたのです。

自殺サイト殺人事件で前上博は、被害者を拘束して逃げられなくした上、口・鼻をタオルやゴム手で塞いで窒息させることを、何度も繰り返しました。意識がなくなるとアンモニア等を嗅がせて、無理やり被害者の意識を回復させ、再び被害者を窒息させて苦しめることを繰り返したと言います。

また、自殺サイト殺人事件・前上博は【白い靴下】にも異常な執着を持っていて(詳しく後述します)、自殺サイト殺人事件でも、持参した白い靴下を被害者に履かせてから、快楽殺人を犯しています。一般人には理解できない、サイコパス的な一面です。

裁判で「サイコパス」「快楽殺人」はどう扱われる?

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「自殺サイト殺人事件」は、前上博が、一般人には理解不可能な異常な性癖・執着を持っていたため、サイコパス的な病質によって引き起こされた快楽殺人事件のように見えます。

それでは、日本の裁判において「サイコパス」や「快楽殺人」はどのように扱われるのでしょうか。

結論から言えば、サイコパスや快楽殺人者といった精神病であっても、それだけで罪の重さを決められることはないです。刑事責任能力の判断は、もっと複合的な要素で判断されるからです。

例えば【精神障害者による殺人事件】が起こったとして、動機が『電磁波で殺人を命令された』というものであったとします。一見、責任能力がなく、罪に問えない事案に見えます。

しかし、遺体を隠蔽していたり、証拠隠滅のために入念に計画していたりした場合、善悪の判断はできているし、制御能力もあったと判断されます。この場合、精神障害者であっても有罪となる可能性が高いです。

犯行動機が誰が聞いても支離滅裂な上、逃走・隠蔽などを行なわないで現場でボンヤリ立っていたなど、明らかに心神喪失と見られる場合もありますね。その際は、医師による精神鑑定が行なわれます。鑑定結果も鑑みて、責任能力には問えないと判断される場合もあります。

サイコパスによる快楽殺人が動機であっても、それだけで罪に問われない理由にはならない、判決が軽くなることはない、ということです。

一般的には、何でもかんでも『精神障害者は無罪になる!』と考えてしまいますよね。新聞・マスコミも扇情的な報道をして注目を集めようとしますので、そう思いがちです。

しかし様々な事件は、検察官・鑑定医・警察によってきちんと捜査されているため、サイコパスや快楽殺人者などの精神障害者であっても簡単に無罪にはならない、というのが実情のようです。

前上博は「責任能力あり」

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翻って、サイコパス・快楽殺人者と言われていた、前上博の「自殺サイト殺人事件」はどうでしょうか。

・自殺サイト殺人事件を起こす前に、精神科に通院して「解離性障害」と診断されていたが、離人感・健忘の症状を訴えることはなかった(=自殺サイト殺人事件は精神病が原因ではない)。

・自殺サイト殺人事件を起こす前に、犯行用具を予め購入するなど、計画性があった(=自殺サイト殺人事件の犯罪性を自覚している)。

・自殺サイト殺人事件の犯行中、通りがかりに車・通行人が近づいてきた時、バレないか固唾をのんだ(=自殺サイト殺人事件中に善悪判断できている)。

・自殺サイト殺人事件では、遺体を土に埋めて隠蔽したり、使用した犯行道具を都度捨てていたり、車を入念に洗ったりしている(=自殺サイト殺人事件に罪の自覚があって証拠隠滅している)。

・自殺サイト殺人事件犯行時の経緯などを、事細かに覚えていて供述している(=自殺サイト殺人事件のとき、意識障害などは生じていなかった)。

・自殺サイト殺人事件のために、他のことが全く考えられなくなるような病的な精神状態ではなかったし、仕事・日常を順調にこなしていた(=社会生活を営む能力あり)。

前上博は「自殺サイト殺人事件」の違法性や、重大性を十分に認識していたと考えられます。その上、処罰を免れる目的で犯罪を隠蔽する能力もあることがわかります。

以上の理由から「自殺サイト殺人事件」の前上博は、サイコパスの快楽殺人者であれど「刑事責任能力あり」と判断され、死刑が求刑されたのだと考えられます。

前上博の異常エピソードまとめ!

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自殺サイト殺人事件という快楽殺人事件を起こすほどのサイコパス的病質を持っていた前上博ですが、はじまりは【窒息】という異常性癖に目覚めたことでした。そしてもう一つの異常性癖が【白い靴下】へのフェチズムです。

この2つが、自殺サイト殺人事件の前上博の犯した犯罪の主たる動機と言えます。ここでは、自殺サイト殺人事件という快楽殺人を犯した前上博の、サイコパス病質を物語る異常なエピソードをご紹介します。

小学生から「窒息」性癖

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自殺サイト殺人事件の前上博は小学校4、5年生の頃、推理小説を読んでいた時、犯人が薬品を付けたハンカチを使って、失神させて誘拐する場面(の挿絵)で興奮し、その様子を思い出して自慰を繰り返すようになりました。

これが「人が窒息している姿に興奮する」という、異常性癖を持つサイコパスになる始まりでした。

それからというもの、小学5年の頃から、近所の子供を襲って口や鼻を塞ぐ事件を起こすようになりました。「性的欲求を満たしたい」という動機で、高校卒業までに50件以上、通行人の鼻や口を塞ぐ事件を繰り返しました。

自殺サイト殺人事件の前上博が、自らがサイコパスであることに気づいていたかという事に関しては「中2の時、同級生がエロ本を見て興奮しているのを見て、初めて自分の性癖がおかしいと気づいた」と語っていることや、「女性の裸を見ても一度も興奮したことがない」という風に語っているので、【窒息】という性癖は異常で、自分はサイコパス気質であることの自覚は持っていたようです。

また、自殺サイト殺人事件の公判で、性欲対象として前上博は「男でも女でもどちらでもよく、年齢も老人以外なら対象」であると語っています。

中学生から「白い靴下」性癖

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自殺サイト殺人事件の前上博は、中学生になると、窒息という性癖に加え【白い靴下を履いている人】に興奮するようになりました。中学生の頃の教育実習生が【白い靴下】を履いていることに興奮したのが始まりだと語っています。

幼稚園の頃【郵便局員の白いヘルメット】に性的興奮を覚えるようになったというエピソードを上述しましたが、それが時を経て白い靴下への執着に変化したのではないか、と分析している人もいるようです。

自殺サイト殺人事件の前上博が大学生になると、同級生の男性が白い靴下を履いているのを見て興奮したという動機で、首を絞めるという事件を起こしました。前上博は、この事件が理由で大学を中退せざるを得なくなった経歴があります。

また、自殺サイト殺人事件を起こす前に、公務員試験をパスして郵便局員として働いていた経歴がありますが、同僚男性の履いていた白い靴下に興奮したという動機で、同僚に手錠をかけ、口や鼻を手で塞いだり、スタンガンを押し当てるなどしました。この暴行事件で前上博は逮捕され、懲戒解雇処分を受けることになります。また、理由はわかりませんが、この際は逮捕されても起訴はされなかったようです。

前上博は、自殺サイト殺人事件を起こす以前も、異常性癖に振り回されて学業も就労も上手く行かなかったという印象を受ける経歴ですね。本人もサイコパス気質の自覚があったようで、郵便局員の同僚を襲って逮捕された後は、精神科に通院するようになりました。

しかしサイコパス病質がよくなることはなく、その後も身勝手な動機による犯罪行為を重ね、自殺サイト殺人事件へと進んでいくことになります。

暴行事件を繰り返す

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精神科に通院しはじめた後も、サイコパス的犯行は止まりません。

同様の動機で、大阪で通行人の女性を襲って窒息させる暴行事件を起こします。その3ヶ月後、大阪で別の少女にも同じような暴行を加えて、全治1週間のケガを負わせる事件を起こしました。

これらの事件では、平成13年11月、大阪地方裁判所堺支部において懲役1年、執行猶予3年が課せられています。

窒息の小説を書き始める

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前科を重ねても、自殺サイト殺人事件の前上博の欲望はとどまるところを知りません。

平成14年1月ごろ、人を襲って窒息させて苦しませたいという欲望を動機に、自ら窒息の小説を書き始め、それをホームページに掲載するようになります。

いわゆるネット小説ですが、内容としては『人の口や鼻を塞いで苦しませ、最後には窒息死させる』というものでした。普通の人であれば、欲望を制御する動機で創作活動をするものですが、自殺サイト殺人事件を起こした前上博というサイコパスにとっては逆に、欲望を増幅させてしまったようです。

自殺サイト殺人事件の前上博は、ここでついに窒息で『死に至る姿を見てみたい』という願望を持ちます。この願望が、後に起こす快楽殺人事件「自殺サイト殺人事件」に繋がっていきます。

自殺サイト殺人事件の前上博は窒息への願望が抑えられず、執行猶予期間中にも関わらず事件を起こします。大阪で通行人の男子中学生の口を手で塞ぐなどして転倒させ、全治4週間のケガを負わせた傷害事件です。

執行猶予期間中の犯行でしたので、この件では当然実刑に服することとなりました。前刑と合わせて10ヶ月服役し、平成16年3月に出所しました。

自殺サイト殺人事件を計画

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出所後も窒息への欲望を持ち続けていた前上博。平成16年12月ごろ、インターネット上の自殺サイトで「練炭自殺で失敗してしまった」、「失敗しないようにするには手足を縛って逃げられなくすることが重要だった」といった失敗談書き込みを見かけます。

これを見た前上博は『練炭自殺を一緒にしようと呼び出し、失敗談を口実に手足を縛れば、窒息プレイによる快楽殺人が楽しめるのではないか?』と、ついに「自殺サイト殺人事件」を思いつきます。

そして「練炭自殺の計画があるのでご一緒しませんか」などとメールで投稿し、まるで一緒に練炭自殺をするかのように装って、快楽殺人を行なう相手を探したのです。これが自殺サイト殺人事件です。

前上博に恋人はいたのか?

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自殺サイト殺人事件を語る上で、インターネット上でよく話題にされているのが「前上博に恋人はいたのか」ということです。前述の通り、自殺サイト殺人事件の犯人である前上博には、彼女がいました。平成11年から約5年間、結婚を前提として交際する女性がいた経歴があります。

しかし自殺サイト殺人事件の公判で前上博は「女性の裸体などに興味がなく、興奮しない」と語っていた通り、彼女がいても童貞だったことがわかっています。自殺サイト殺人事件の前上博の彼女によれば「性交渉を求めたときも、前上博はそっけない態度で、関心がなさそうだった」と語っているようです。

そんな自殺サイト殺人事件の前上博も、長い交際期間の中で、彼女と一度だけキスをしたことがあると言います。しかしその際も、キスしている時に彼女の口・鼻を、前上博の太った顔で押し付けて呼吸困難にし、彼女を苦しませて興奮していたといいます。

つまり彼女に対しても【窒息】以外に興奮することはなかったということで、自殺サイト殺人事件の前上博は、通常の恋愛関係は構築できていなかったことが伺える経歴がありました。

前上博の現在【自殺サイト殺人事件】

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今回は、大阪でおきた「自殺サイト殺人事件」の犯人・前上博の経歴や、犯行動機のほか、快楽殺人者であることや、サイコパス的病質を持っていたことをご紹介しました。

自殺サイト殺人事件を起こす前から、通行人を窒息させるといった問題のある経歴があった前上博。その動機が「窒息して苦しんだ姿で興奮するから」という異常なものであったため、世間からはサイコパスの快楽殺人者であると言われてきました。

自殺サイト殺人事件・前上博は、IQが約130あったことがわかっています。IQの平均値は100と言われていますから、前上博の知能は相当高かったと思われます。また、自殺サイト殺人事件の鑑定医によって、30年以上前のことを事細かく描写できるといった、驚異的な記憶力も持っていたことが明らかになっています。

「自殺サイト殺人事件」以後も、インターネットを使った類似事件が起こっています。最近では「座間9遺体事件」などが起き、自殺サイト殺人事件に類似していることで話題になりました。今後はこのような残酷な事件が起こらないよう祈るばかりです。

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