シミュレーション仮説とは?根拠や否定論者の主張も総まとめ | ToraTora[トラトラ]

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シミュレーション仮説についてご存じですか?

シミュレーション仮説とは、簡単に説明すると、私たち人類が生活を送っているこの世界が、すべてシミュレーションでできている(シミュレーテッドリアリティ)であるという仮説のことです。またの名を、シミュレーション理論と呼びます。

こうしたシミュレーション理論の諸見解については、各学者、専門家が理論を重ねて仮説を立てています。

シミュレーション仮説の概要を詳細解説!

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シミュレーション仮説に関する問題点としては各諸説の中でも最も大きく分けて2つの問題があります。

  • シミュレーション内から見た現実
  • シミュレーションの外から見たシミュレーション内の世界

以上2点です。

つまり、私たち人類が生活をしている世界がシミュレーションでできた世界であれば、シミュレーション内で見ている世界と、シミュレーションをしている世界を外から見た時の世界の相違点があるということになります。

これらの問題は、「宇宙」というキーワードが大きな観点になります。

ですが、実際にシミュレーション仮説は、各諸説の仮説を主張しているとしても、実際にシミュレーションだという根拠がありません。中には否定論を唱えている否定論者も存在しています。

ここからは、シミュレーション仮説の諸説からわかる根拠と、それに対抗する否定論者の否定論についてをご紹介していきます。

シミュレーション仮説の根拠は?

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では、シミュレーション理論が存在する根拠についてをご紹介していきます。

シミュレーション理論に関しては、所説様々ですが、今回は各諸説の中でも3つの理論をご紹介します。特に、シミュレーション理論において重要なキーワードは量子論になります。

量子論から関係してくる様々な根拠を見ていくと、本当にシミュレート理論が現実に当てはまるような根拠ばかりです。

【1】 ニック・ボストロム

スウェーデンの哲学者、ニック・ボストロムは、シミュレーション仮説を一種の懐疑主義的仮説として唱えられた諸説であるといいます。

一般的信念に異議を唱えるための現実的性質であるとも言い、パートランド・ラッセルの現実論にも密接に関連していることがわかります。シミュレーション理論に基づいたシミュレーション理論についての仮説を説明する動画です。

ニック・ボストロムが示唆したのは、シミュレーション仮説が妥当だとしたうえで、経験的理由があると推察。

その中で、例として、住民全体、あるいは宇宙全体をコンピュータ上でシュミレートすることは可能であること、そして住民に意識があるということは、十分い文明等をシュミレートすることが実行できることから、これらの仮説が実行することに可能性の高いものだといいます。

【2】 オメガポイント

アメリカのフランク・ディプラーは、オメガポイントという議論を呈し、コンピュータ知性によって物理学の既知している法則と矛盾しない形で不死性と死者の復活のための機構を提供数ことが可能であると示唆します。

こちらはコンピュータが知性を超えたという近年で話題になったチェスの対決です。ティブラーは、コンピュータのプロセス全能の知性が最高点に達すると指摘します。

その知性の計算速度やストレージの許容量は、指数関数的であり、宇宙の崩壊速度を優に超えるといいます。

このことから、経験的時間が無限に生じることで宇宙の歴史はかつて存在していたコンピュータシミュレーションを実行することが可能となり、シミュレーション理論が描くバーチャルリアリティのエミュレーションをさし、これらを「死者の復活」と総称しています。

近年では既知の物理法則の侵害を避けるため、オメガ点の存在は必要不可欠なものだという見解も発表し、シミュレーション理論の根拠として主張しています。

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さらにディプラーは、量子学理論が存在し続けていると唱えます。

アメリカの物理学者、リチャードPファイマンが、発見してからというもの、量子重力理論は存在し続けていると主張します。

こちらは量子学についてのドキュメンタリーとして配信している動画です。ディプラーは、今まで存在し続けてきた量子学の論述について、有限個の項からなる方程式を探していたことから、一貫性を保つことよりも、より高次の項数を必要とするための性質上唯一の労使力理論をシミュレーション理論には捨てました。

ディプラーはこの時、「彼らは正しい量子重力理論が一貫するのは、ある境界条件から考えられたときだけであることをわかっていなかった」と、過去の量子論についてを否定します。

ここから、ディプラーは、量子重力論に関しては、項ごとに有限であること、そして各行を有限とする機構によって項の列全体は無限にあると唱えました。

簡単にいうと、いつもと違った形で無限であるものが時空に存在することで、時空を不安定にし、さらに宇宙論的特異点に転送され、宇宙が非存在へと直ちに崩壊することを防止することができるといいます。これらのことを踏まえ、ティプラーは上述の量子重力論と拡張標準模型を統合し、物理学においてすべての力を統合する万物の議論を形成すると主張しています。

肯定論、否定論においても、量子学はシミュレーション理論を仮説するときに必要となる論述です。

そしてティプラーは、計算主義と観念的趣味レーション理論も唱えています。計算主義とは、認識を計算の形態の一種であるものと推察するもので、特に仮想移民型シミュレーションとして必要となる理論です。

しかし、認識と現象的意識の関係性には異論があり、意識が何かしらの物理的実体を必要とするのであれば、シミュレートされている人類が適切に行動をしたとしても哲学的なゾンビでしか存在意義はないという意見があります。

つまり、シミュレーション理論上、シミュレートされている人類は意識を持っていないということになります。

しかし、一部の専門学者は「意識は計算である」ことを仮説に置きます。このような派生的な計算主義者と、数学的現実主義が真の根拠とし、意識はシミュレートされているシミュレーション内に存在するものだと主張します。

そのことから、あらゆるアルゴリズムが誕生し、そのアルゴリズム内では意識を実装することのできるものも含まれているのです。観点的シミュレーション理論は、多元宇宙論や万物の理論の部分的な集合体ともいわれております。

シミュレーション仮説の否定論者の主張は?

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しかし、こうしたシミュレーション理論に対して否定論を唱える否定論者もいます。

ここからは、シミュレーション理論を否定する各学者・専門学者の理論をご紹介していきます。

【1】シュレーテンガーの猫

シュレーテンガーの猫とは、オーストラリアの物理学者であるエルヴィン・シュレーテンガーが発表した量子力学の思考実験です。量子論主流派のコペンハーゲン解釈を身近なものにあてはめ、問題を指摘する手法です。

これらの理論を、シュレーテンガーの猫を使用することによって説明するという論説から始まります。シュレーテンガーの猫について、わかりやすい動画があります。

シュレーテンガーの猫についてを開設していきます。「放射性物質」「検出装置」「放射性崩壊」を検出すると、毒ガスを発生する装置を入れた箱に猫を入れ、蓋をしていきます。

この状態で、箱の中に入れられた猫は、一定の時間がたつことで放射性崩壊が始まり、毒ガスが発生すると猫が死んでしまいます。

この仮説から、量子学的にミクロ粒子が崩壊しているかどうかについては観測するまで判明しません。そのことから、ミクロ粒子は崩壊していると同時に崩壊していない状態であることから、箱を開けるまで猫の生死はわからないのです。

この結論から、シミュレーション理論を充てると量子学とシミュレーション理論の論点は相いれるものではないのです。

【2】コンピューティングの法則

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もう一つの理論は、コンピューティング理論について。

否定論として、シミュレーション理論の世界は、世界を完全に描写する方法であり、各法則が基盤とするものが、異なる量子学の解釈を用いて粒子物理学(または特殊相対論と一般相対性理論)のすべてが法則上再考しなければいけません。

見方を変えると、コンピューティング理論は宇宙を描写できるかというと、プログラミング上不可能といえます。現に宇宙のような描写を作ったとしても、宇宙上では停止という動態的な問題も浮上します。

このことから、シミュレーション理論で宇宙上の最期を作り上げることができるのかという否定論に値いします。こちらはコンピューティング理論ではなく量子論についての解説がされている動画です。

コンピューティング理論が量子学と関係性があることから、こちらを押えていただくとシミュレーション理論についてがよくわかります。

【3】宗教的要素

最後のシミュレーション論の否定論者が言う否定論は、宗教的な観点があるということです。

シミュレーション理論は各理論を調合させても不可解な点が多く、「本当にシミュレーションでできている世界なのか」という疑問も多い所説です。そのことから、証明できない理論=宗教的要素があるという過程が浮上します。

シミュレーション理論について、実践的証拠が必要になるという観点からすると、コンピュータと同様で証拠が必要にあり、それらを証明することは困難です。思想的観点と位置付けられるのであれば、こうした思想は宗教的要素に合致すると考えられます。

シミュレーション理論について、世界の存在についてを説明しています。宗教的な面も多いですが、歴史的に世界の神秘を信仰する人類の様子が描かれています。

シミュレーション仮説まとめ!

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ここまでシミュレート理論についてご紹介していきましたがいかがでしたでしょうか。

各学者・専門家のシミュレート理論は、様々な観点から肯定論・否定論といった仮説が誕生しています。そのことから、量子論という物理学的観点は非常に重要なことであるとわかります。

そして、各諸説の中でも、量子論のほかに、数学的見解だけではなく、非科学的見解も推察されていることがわかります。こちらは否定論の一環ですが、シミュレーション理論はそもそも根拠があっても証拠が難しい理論であることから、架空の話だという意見も非常に多く、都市伝説として語られるなんてこともよくある話です。

どの理論に関しても、現代の感覚を考えるとシミュレーション理論のシミュレートは実現可能であることも間違いない反面、実現することも不可能であると断言できることも。

そのような諸説を考えると、仮にシミュレーションされた世界だったとしたら、シミュレートされている宇宙人の主観的時間と現実世界の時間は違っていても気づくことができません。その気づきを防ぐためにもシミュレートをしているものが住人にばれないように細工をするということも可能だという根拠が億、時間の進行等は妨げるものではないのです。

中には道徳的問題を定義している人もいます。シミュレーション仮説に沿って考えると、住民の世界で起こった犯罪等は、シミュレートによって犯罪への罪悪感すら感じないのではないかとも考えられているようです。

もし、自分の住んでいる世界がシミュレートされている世界だとしたら、と思うと背筋が凍ってしまいます。

近年ではプライバシー等にうるさい時代ですが、シミュレートされている辞典でプライバシーすら守られているものではないということや、仮に時代の流れや文明の流れもシミュレートされる想定内の背景だったとしたら、シミュレート自体を私たち人類が制御したり防衛する行為こそ困難なことだと感じます。

また、AIという存在も、量子論やシミュレーション仮説において重要な材料となるでしょう。AIの普及は人類の大きな進歩であること、そして、量子論がシミュレーション仮説によって可能である根拠も見出している。

そのことから、シミュレーションされている世界というのも、実際は存在することは可能であることも考えることができますね。