上田美由紀(鳥取連続殺人事件)の犯行&経歴まとめ!5人の子供の現在は? | ToraTora[トラトラ] – Part 3

Ayaさん(@aya.pulpfiction)がシェアした投稿 – 2019年 5月月5日午後8時06分PDT

皆さんは上田美由紀という女を知っているでしょうか?

上田美由紀は、10年前、鳥取で続いた不審死事件で容疑者として逮捕されました。一般的にデブでブスと言われる容姿の上田美由紀が、多くの男性を虜にして金を騙し取ったとされて、当時の報道では大きな話題となっています。

この鳥取連続殺人事件で上田美由紀は逮捕され、自白や物的証拠のないまま起訴されました。裁判となり3年後に判決が出ましたが、この事件の奇異さは際立つもので、当時から非常に注目されています。報道だけではなく、テレビ番組で特番が組まれてこの鳥取連続殺人事件や上田美由紀の過去などが詳しく紹介されることになりました。

その際や報道などで出回った写真から伺える上田美由紀の一般的な形容は「デブ」であり「ブス」と言って過言ではないものでした。しかしこの事件の発端は、いわゆるデブでブスな上田美由紀が男性を次々と虜にしていき、命を絶つほどにはまりこんでいったような実態があったのです。そのため、鳥取連続殺人事件と上田美由紀は、人々の目にとても奇妙な現象として映ったのでした。

一般的に女性の犯罪者は男性よりも少なく、また刑務所の受刑者も女性のほうが圧倒的に少ないと言います。しかし、上田美由紀の裁判で検察側は死刑を求刑しました。それほどまでに残忍かつ救いようのない犯罪者として、検察は上田美由紀を扱ったのです。

さらにこの鳥取連続殺人事件では、事件の容疑者とされた上田美由紀は自白しておらず、物的証拠も曖昧なものが多かったといいます。つまり、状況証拠だけで死刑を求刑したという、厳しい検察の判断は上田美由紀の罪を非常に重いものとしていました。

上田美由紀が裁判にかけられた鳥取連続殺人事件の内容は、2つの殺人事件であり上田美由紀が2人の男性を殺した、という罪によるものでした。

しかし、時期や場所、互いの親密度などから、他に4人の死に関与があったのではないかともされているのです。上田美由紀の周囲に短期間に続いた不審死は、それぞれ事故や自殺として処理されていますが、続いた6件の殺人事件「鳥取連続殺人事件」として世間の耳目を集めました。

裁判員裁判が導入された事件

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引用: Pixabay

判決結果は後述しますが、一般の関心がとても高い重大事件であったため、裁判は裁判員裁判となっています。

また、上田美由紀とこの事件は、テレビだけでなく書籍でも紹介されています。講談社から「誘蛾灯」という鳥取連続殺人事件を取材したノンフィクション書籍が、2013年に発行されました。これを執筆した青木理氏は「羽鳥慎一のモーニングショー」や「関口宏のサンデーモーニング」などのコメンテーターとしてもお馴染みのジャーナリストです。

この青木氏が上田美由紀に取材し書籍を刊行したことに関連して、木嶋佳苗という女が非常に激しい反応を見せました。木嶋佳苗は刊行当時、死刑囚として刑務所に服役していた女性です。

上田美由紀の鳥取連続殺人事件と同時期に、東京で男性の不審死が続き、木嶋佳苗という女が逮捕されました。この木嶋佳苗は、裁判員制度の導入後、女性としては初めての死刑判決が出た被告です。上田美由紀と同じく、木嶋佳苗の周囲では多くの男性の不審死が続いていました。

上田美由紀と木嶋佳苗は、比較されて並べられ紹介されることの多い2人です。上田美由紀と木嶋佳苗が起こした事件の内容に共通点が多く、また2人自身にも共通点があるというのが、2つの事件が並べられる要因です。

上田美由紀、木嶋佳苗というこの2人が合わせたように容姿に華のないいわゆる「デブでブス」であるということ。そのデブでブスな女の周囲にいる男性たちの惑わされっぷりが似通っていること、連続で多くの男性が犠牲になってしまっていることなどが、比較の対象となったのでした。

木嶋佳苗は、容姿には華やかなところがなく体系も標準的な体重を少々超えていると思われ、前述したようにいわゆる「デブでブス」な平凡以下に見える女です。

しかし「木嶋佳苗の拘置所日記」と称してブログを立ち上げたり、刑務所に服役中もブログを更新して自らの主張や自慢を展開したりと、自己主張が強く承認欲求も高く持っていました。第一審裁判では、男を虜にしてきた手口を己れのセックス自慢のように演説をぶったそうです。

その木嶋佳苗が、前述の青木理氏について、その容姿や仕事ぶりを絶賛するコメントを出していたのです。そんな中、青木氏が取材の対象としたのは、木嶋佳苗と並び称されることの多い上田美由紀のほうでした。

青木氏は、上田美由紀本人や周囲の人間、過去の環境などを完全取材して一冊の本を執筆するに至ります。そのことに関し木嶋佳苗は嫉妬心を燃え上がらせて「私を対象としてくれればすべてを正直に話すのに」「私を取材してほしい」「上田美由紀は青木氏に選ばれた栄誉をもっと深く感じるべき」などといった言葉を乱発したのでした。

死刑囚である木嶋佳苗は、獄中でブログを頻繁に更新していますが、前述のコメントは主にその中での発言です。ちなみに木嶋佳苗の事件は「婚活殺人事件」とも呼ばれ、木嶋佳苗はネットの婚活サイトを主な出会いの場としていました。

セレブを気取って男たちに近づき、虜にさせて資産や保険金を根こそぎ奪い取っていくようなことを繰り返していましたが、そのセレブ詐偽の手段のひとつとして木嶋佳苗が熱心に文章や写真をアップしていたのが「ブログ」なのです。

高級料理教室での様子や料理写真、ブランドものなどの写真やオシャレな日常を装った写真とブログの文章で、男たちを釘づけにしていたのでした。

そういう自己発信を続けていた木嶋佳苗は、服役後も似たようなスタイルでブログを続けていて、なんと獄中結婚は3度目になるとの話です。その獄中ブログではさまざまな時事に関するコメントも出していますが、その中で上田美由紀の事件や青木理氏の著書にも触れていたのでした。

ちなみに木嶋佳苗の事件は佐野眞一氏が「別海から来た女」で書籍化していますが、前述の青木氏自身は木嶋佳苗のラブコールに応える様子はありません。青木氏の出版関係者は「青木氏は木嶋佳苗には一切興味をそそられないと言っている」とのコメントを発表しています。

平成の毒婦の代表とでも言えるような、この「東の木嶋佳苗」に対し、上田美由紀は「西の毒婦」と並び称されています。しかし、木嶋佳苗の都会と上田美由紀の田舎では事件の状況も人間関係も違っていて、華やかさの見える「東の木嶋佳苗」と比べ「西の上田美由紀」はいかんせん地味さや野暮ったさが目立ちます。

上田美由紀が捕まったときに、マスコミが訪れた自宅がゴミ屋敷であったこと、木嶋佳苗とは違って上田美由紀には5人の子供がいたことなどがその理由としてあげられるかもしれません。セレブを称した木嶋佳苗とは違った、庶民的な舞台での上田美由紀の鳥取連続殺人事件を見ていきましょう。

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木嶋佳苗の現在!男を殺す名器&ベッドテクニックが凄すぎる

上田美由紀が起こした鳥取連続殺人事件の概要

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引用: Pixabay

鳥取連続殺人事件で上田美由紀が逮捕されたのは2009年11月で、後述しますが上田美由紀の周りで不審死が続いていたその最後の死が10月27日でした。

しかし、この逮捕は詐欺罪で、スナックに勤めていた上田美由紀が、店の常連客や近所の男性らを騙してお金を奪っていたというものです。しかし、年が明けて1月、改めて強盗殺人罪で逮捕されたのでした。

最終的に事件として立件されたのは、後述する【4】【5】の2件のみです。他の4件は事故や自殺として処理されていて、上田美由紀が犯した殺人事件とはされていませんが、余りにも関わりが深く不審な点が多いため、起訴事案の2件と同様にピックアップしていきましょう。

わかりやすいよう時系列ごとに記述していきますのでご覧ください。

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引用: Pixabay

読売新聞鳥取支局の記者(当時42歳)が、2004年(平成16年)5月13日、JR因美線の列車にひかれて死亡しました。段ボールに詰められた状態での轢死だったとのことです。

その段ボールには「出会えて幸せ」だった旨のことが書かれていて、文章の内容からこれが遺書とされたそうです。上田美由紀の交際相手であり、上田美由紀とは金銭面でのトラブルがありました。この読売新聞記者は、同僚からたびたび借金をしていたようですが、これが上田美由紀に使った金の穴埋めだったのではないかとみられます。

ですが、轢死であり遺書もあったと判断されたことから、この事件は自殺として処理されました。前述したように、上田美由紀の犯行もしくは怪しい点は盛りだくさんの事件です。

【2】2007年(平成19年)8月18日

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事件当時27歳の警備員が、2007年(平成19年)8月18日に海で溺れて病院に運ばれ、約10日目に亡くなりました。警備員は上田美由紀の同居相手で、この日、上田美由紀の子供たちとともに鳥取砂丘近くの海岸へ遊びに行ったとのことですが、そもそも泳げなかったというのです。

上田美由紀とは2001年に知り合っていて、2005年から同居が始まりました。ところがこの青年は上田美由紀から日常的にDVを受けていて、熱湯を掛けられたり暴行を受けたりということが頻繁であったそうです。

暴虐の限りを尽くした上に、疎ましく思った相手を海へ連れ出して殺したのか、ただ、海で泳げない相手に嫌がらせや暴力を振るうようなことを続け溺れさせてしまったのか…あるいは、金づるとしては不要になった相手を切る機会を探していたのかのかもしれませんが、事件としては立件されていないので真実は闇の中、想像はつきませんが事実は明かされていません。

結局、この事件は夏の日の海難事故とされてしまいました。

【3】2008年(平成20年)2月

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引用: Pixabay

鳥取市郊外の山中で、2008年(平成20年)2月に41歳男性の首吊り死体が発見されました。このご遺体は、鳥取県警所属の警察官だったと報道されています。そして、この警察官の男性は、上田美由紀が働いていたスナックの常連客だったということです。

さらには上田美由紀の交際相手だったとの話もあり、また2人の間には金銭トラブルがあったことも周囲には周知の事実でした。

後述する裁判の起訴事案である2つの事件もまた金銭トラブルが動機とされていますので、同様のこの男性の死に上田美由紀が関わったのではないかとの見方もされていますが、やはり自殺ということで処理されてしまっています。

【4】2009年(平成21年)4月11日早朝

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この2009年(平成21年)4月11日に起きた事件が、上田美由紀の起訴事案のひとつです。4月11日の早朝、北栄町沖の日本海で、男性の水死体が発見されました。

47歳のトラック運転手で、遺体からは睡眠導入剤が検出されています。また、水死だというのに肺からは本来検出されるはずのない砂が出てきたのだということです。

この男性と上田美由紀とは、お金の貸し借りで揉めていたという話が出ています。

【5】2009年(平成21年)10月6~7日

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自営で電気工事業を営む57歳の男性が、自宅から4kmほどの鳥取市摩尼川でうつ伏せに死亡しているのが発見されました。2009年(平成21年)10月7日午後2時のことです。男性は、10月6日に集金のため自宅を車で出掛けていました。

川は、溺れるには浅すぎる20cmほどの深さの流れで、浅い川に犯人が顔を押し付けて殺した可能性があるとして、殺人の可能性を視野に入れて捜査されていました。

遺体からは【4】の事件と同様に睡眠導入剤が検出されており、上田美由紀と同居人で46歳の交際相手は、この自営業の男性に対して、140万円ほどの家電製品代や工賃の未払金があったのだそうです。

自営業の男性の10月6日の足取りを調べ、当日の集金は上田美由紀の自宅へ行ったのではないかとして車のカーナビの記録を見たところ、走行軌跡を調べることができたということでした。車は、男性の自宅から事務所を経由して上田美由紀のアパートへ向かっていて、それから遺体発見現場から約10mの場所に到着していたのです。

こういった状況証拠をもって、上田美由紀は殺人罪で逮捕され起訴されたのでした。

【6】2009年(平成21年)10月27日

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上田美由紀と同じアパートに住む無職の58歳男性が、10月27日、鳥取市内にある自宅の部屋で昏睡状態に陥り死亡しているのが発見されました。この男性は上田美由紀が勤めるスナックの常連客で上田美由紀とも親しく、アパートの鍵を預けているほど信頼している様子だったとのことです。

1ヶ月ほど前から上田美由紀との間に、少し複雑な金銭トラブルが持ち上がっていました。男性は、上田美由紀の車を借りて運転中に、鳥取駅前で事故を起こしてしまったのです。上田美由紀に相談すると男性は「事故相手と示談するために必要だから」と言われ、8万円を上田美由紀に支払ってしまいました。

しかしその後、示談相手との話し合いがまとまった様子もなく、男性はその事故の相手と揉めることになってしまったというのです。

そんな中での男性の死亡であり、また遺体からは睡眠導入剤が検出されたということでしたので「上田美由紀が男性にウソをつき金を巻き上げ、示談するはずの事故相手との処理もせずに放っておいた挙句、うるさい男性の口を塞いだ」などと見る向きもあったのですが、この事案は病死として処理されています。

上田美由紀の犯行動機&内容を解説【鳥取連続殺人事件】

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引用: Pixabay

上田美由紀の犯行については、起訴事案となった2件の事件以外は、事故・自殺・病死として処理されており、真相は明らかではありません。

しかし、亡くなった6人の男性のほぼ全員と金銭トラブルを起こしていた上田美由紀に、犯行の動機があったことは事実です。同居していて海難事故で亡くなった、不審死2番目の青年のみDVの果てのように思われますが、他はすべて間に金の貸し借りや詐欺に近い不払いなどがありました。

5人の子供たちを抱えてゴミ屋敷に住まわせる、母親としての上田美由紀の生活は乱れたものでした。その乱れた生活を支えるために、男性たちのお金が必要だったようです。上田美由紀は、堅実に生活してれば必要がないほどの金額を手に入れて、何の役にも立たせないまま浪費するような日々を暮らしていました。

それでも、男性を立てることが上手く付き合い方ではマメなタイプの上田美由紀は、被害者となった年配の男性らからすると「女手ひとつで子供を育てる健気な女性」に見え、守りたいと思わせるような相手だったのかもしれません。それも、残念ながら上田美由紀が本性を顕すまで、の話でしょうが。

ここでは、裁判でも争点となった前述のトラック運転手殺害と自営業男性が殺された事件について、犯行動機やその事件内容を追っていきましょう。

【1】300万に近い金額を貢がせていた

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上田美由紀が2009年4月に殺害したとされるトラック運転手は、睡眠薬を飲まされた上で溺死させられています。動機は金の返済を迫られたためだとされています。

このトラック運転手は、上田美由紀に惚れ込んでか、何度も何度も金を貢ぎ、その金額は最終的に270万円ほどにも上ったとされています。殺される直前に、これでは際限がないと気付き上田美由紀に貢いだ金の返却を申し入れていたのでした。

【2】贅沢家電の代金不払い

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2009年10月に上田美由紀のもとへ集金に訪れた電気工事業を営んでいた男性は、翌日には遺体で発見されてしまいました。集金時、ツケのような形で上田美由紀に販売していた贅沢家電の金額は53万円ほどに膨れ上がっています。

当時、上田美由紀と同居していた元自動車セールスマンの男性のものと合わせて未払い金は140万円になっていて、この自営業の男性は、支払いを催促した途端に殺されています。前述のトラック運転手と同じ手口で、睡眠薬を飲まされ溺死させられたのでした。違いは、打ち捨てられた場所が海か川かの1点です。

上田美由紀の判決は?

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前述しているように、鳥取連続殺人事件では、6件もの不審死があるうち、上田美由紀が起訴された事件は2件のみです。しかも、直接的な証拠がなく、自白もない、状況証拠の積み重ねでの起訴となっていました。

そんな中、鳥取地方裁判所での一審では上田美由紀はほぼ黙秘で通しています。検察側は死刑を求刑していて、物的証拠や目撃証言などはないものの、さまざまな状況証拠を提出していました。

一審の判決では、被害者2人の自殺や事故死の可能性が否定されました。また、2人の遺体から検出された同じ成分の睡眠薬を上田美由紀が入手していた、ということと、借金の返済を免れるため、という動機があったということで、求刑通りの死刑判決が言い渡されています。

上田美由紀側は即日控訴して、広島高裁松江支部にて控訴審が争われました。弁護側は無罪主張し、上田美由紀は事件への関与を否定したと言います。一審と同じく検察側の直接的な証拠はなかったために、争点が「上田美由紀の供述の信用性」が争点となっていました。

検察側は上田美由紀の供述に関して「虚偽の供述であり、すべて客観的証拠に反する言葉だし、実際にある借用証書なども否定する証言をしており、とても信用できるものではない」と一蹴しています。

そうして2014年3月20日、広島高裁は第一審を支持し、控訴を棄却しました。しかし、弁護側はさらに即日上告したのです。最高裁判所の第一小法廷にて上告審口頭弁論公判などが行われました。しかし結局、2017年7月27日に最高裁は上告を棄却し、死刑が確定しました。

女性としては戦後16人目の死刑囚、裁判員裁判制度では木嶋佳苗に続く女性2人目の死刑判決です。警察から強要されてのウソ自白による冤罪が問題となっている昨今ではありますが、裁判官にはやはり自白を重要視している人物が多くいます。

そんな中、決定的な物証なし、自白なしでの死刑判決となったのです。上田美由紀の供述が、客観的に見ていかにウソに彩られたものだったのか、が良くわかる結末となりました。

上田美由紀はブスなのになぜモテる?

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一般的にはデブでブスな上田美由紀が、家庭も地位もある男性らに何故これほどモテたのでしょうか?

上田美由紀が働いていたスナックは、裁判で検察側が「ふっくらとした女性が主に働く飲食店」のような言葉で紹介した、デブ専スナックです。ここでホステスをしていた女性が語る話では「さとみちゃん(上田美由紀の源氏名)スナックで一番人気だった」ということでした。

写真を見る限り、容姿は美しいと形容できるものではなく、小太りのおばさんといったイメージの女です。週刊誌などでは当時良く「デブでブスなホステスに金を貢ぐ男たち」「デブ専スナックにハマった末の犠牲者」「上田美由紀のブスさ加減にオチた男性」などと表現され、鳥取連続殺人事件の発端の奇異さを浮かび上がらせていました。

前述した木嶋佳苗は、料理の腕前や夜のテクニックなどで男性を虜にしたようですが、都会の華やかさなどない鄙びた歓楽街で、上田美由紀はどのようにして男性の心を開いていったのでしょうか?その生い立ちと共に検証してみましょう。

母親の虐待

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幼い頃、上田美由紀は六畳二間と八畳一間の平屋建て住宅に、両親と5歳年上の兄と共に暮らしていたといいます。

母親は後年の上田美由紀とそっくりの女性で、家族に題するDVは当たり前だったのだそうです。上田美由紀は母親から恫喝や殴打を受けながら育っていました。

田舎町では母親の派手な化粧が悪目立ちし、上田美由紀の素行の悪さとほら吹きは有名で、近所の人々は遠巻きにしていたという話です。

上田美由紀は小学生の頃、友達同士の間ではリーダー気取りでいたらしく、グループ内では率先してトップに立っていたと言いますが、現実は腫れもの扱いだったのでしょう。口を開けば嘘ばかりの上田美由紀には、本当の友達はいなかったようです。

盗みと暴力の日々

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中学時代はクラスのボスとして君臨し、行動がより凶暴化しました。

近所の家に勝手に上がり込んでは物を壊し盗むなど、非常にたちが悪かったそうです。父親は土木工作員で物静かな人だったようですが、父とは似ても似つかず、堅実さの欠片もない行動を繰り返していました。

そのため、前述している事件を起こした上田美由紀に対して地元の古い知り合いは誰も驚かなかったと言います。そうして高校は中退し、結婚相談所の事務員や工場で働きましたがどれも長続きしませんでした。

結婚しては離婚の繰り返し

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十代の後半に大阪に出て自衛官と結婚し、子供を2人産んでいますが、その後すぐに離婚してしまいます。土木工作員だった父親が亡くなった頃、子供を連れてまた実家に戻ってきました。

地元ではまたとある男性と知り合い結婚。今度は会社員の男性でしたが、この男性とも子供が2人生まれた後に離婚しています。短い結婚を2回繰り返して子供を得ましたが、上田美由紀に事件当時いた5人の子供のうち、最後の1人の子供は誰の子供かわからないのでした。

夜の世界へ飛び込みゴミ屋敷を形成

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20歳頃から鳥取のひなびた歓楽街でスナック勤めを始め、当初は月給7万円だったと言います。

子供の都合で良く休むことが多かったためのようですが、この他に資金源となる母子手当や生活保護を受けていた様子はありません。噂では風俗や病院の清掃員などの副業があったとされていますが、本当かどうかはわかりません。

無免許で車を運転していたりと、眉を顰める行動の多い上田美由紀は、とても成人女性とは思えないだらしない生活習慣のまま5人の子供の面倒を見ていたのかもしれません。洗濯もせずに汚くなったものは放置、の状態で、自宅をゴミ屋敷に仕立て上げていきます。そのゴミ屋敷で5人の子供たちを育てていたのです。

上田美由紀のとある日常では、朝コンビニに行き、おにぎりを大量に買い込むとゴミ屋敷に戻って、そのままポンッと子供たちに与えていた、という話もあります。家事をせずにゴミ屋敷に住まい、男たちから貢がれた金で気軽に贅沢品や日々の生活用品を買い込んでいるのでした。

母親としての当たり前のことができない上田美由紀はゴミ屋敷にさらなるゴミを積み上げた上に片付けることもしなかったのです。

上田美由紀を知る人は「最初は人当たりの良い女性」だと評しますが、付き合うにつれて本性を顕すと言います。次第に態度はデカくなり、口を開けば息を吸うように自然にほらを吹くのだそうです。勤めた店は昔ながらの店舗で、ママは七十代、上田美由紀意外のホステスは六十代という高齢スナックでした。

そんなスナックで一番人気だった上田美由紀は、自然とついた嘘で多くの男性を騙して虜にしていったのです。

年金生活の男性がツケで酒やカラオケを楽しむようなスナックだったそうで、そんな寂しい男性たちを、上田美由紀は次々に篭絡していきました。それだけでなく、上田美由紀に騙されて金を貢いだ男性には、家庭も地位もあった働き盛りな人物もいたのです。

デブでブスなモテ人生

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デブでブスな容姿は相手に警戒心を解かせますし、上田美由紀は初対面では人当たりの良い小柄な女性、という印象を持たれています。

さらに男性を上手く立てることを知っており、そんな男好きする謙虚さで、中年男性の心を掴んでいったのかもしれません。

赤いビロード張りのソファがある古びたスナックで、たくさんの子供を抱えながら影を見せず、豪快に飲んでは喋る姉御肌の上田美由紀はデブでブスな容姿に関わらず人気がありました。

地位や家庭もあるとはいえ、犠牲となった男性は、家庭に不満を持っていることが多かったようです。そんな中年男性がスナックで知り合った女を「健気に女手ひとつで子供を育てる優しい女性」と思い込み、支援してやろうと仏心を持ったのが、上田美由紀に付け込まれる糸口となってしまったのでしょう。

ゴミ屋敷で詐偽三昧の日々

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幼い頃から「ほら吹き」で有名だった上田美由紀は、スナックでも息をするように自然とウソを積み重ねていき、知り合う男性を地獄へと誘っていったのでしょう。

実際に上田美由紀を知る人は「話が二転三転してどれが真実かわからない」「ウソをつき慣れているのがわかる重ね塗りのほら吹き」「何を聞いてもまともに答えない」といった印象を持っています。

男性たちから金を巻き上げるためにも、さまざまなウソを付き通し、詐欺のような日常生活を送っていたのでしょう。そうして、収集がつかなくなれば相手を自分の目の前から消すような、その場しのぎの人生を送ってきたのかもしれません。

ウソで塗り固めた上に「デブでブスだけどとってもモテる人生」を積み上げようとしていたのでしょう。

上田美由紀の5人子供の現在!

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上田美由紀は、5人の子供を抱えて生活のために家賃3万円以下のボロアパートでの生活を送っていました。ちなみにトイレは汲み取り式だったそうです。

事件当初、マスコミが訪れるとアパートはゴミ屋敷の惨状でした。衣服を洗濯して使うようなこともしていなかったのか、汚れたら打ち捨ててまた新しいものを買う、といった生活スタイルに、部屋はゴミ屋敷と化してしまっていたのです。

このゴミ屋敷の惨状はご近所にも迷惑を掛けていて、上田美由紀のだらしなさは有名なようでした。当然料理もせずに前述したように出来あいをコンビニやスーパーで購入して子供たちに与える、といったままにゴミ屋敷で生活を続けていて、とても子供を育てる母親の行動とは思えません。

ただ安い食べ物を目の前にポンと置くだけで、きちんと世話をしていたのか疑問を持つものでした。事件当時は5人の子供と犬3匹、猫5匹がいたようですが、とても面倒を見ていたとは思えない、ゴミ屋敷の惨状がテレビ画面に映し出されていたのです。

5人の子供たちは事件後、ゴミ屋敷から逃れ国に保護されたとの話でしたが、現在の暮らしぶりなどは公表されていません。

上田美由紀は刑務所で死刑待ち?

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上田美由紀は、現在、広島拘置所に収監中です。裁判員裁判で自白なしに死刑の判決が出てしまったということで、不満を持った裁判員もいたそうです。

今現在でも上田美由紀は無実だとして、支援を行っている団体もあります。自白を強要されて服役し、その罪が冤罪として覆された例は少ないものです。自白なしで死刑判決が出たこの事件に対しても、果たして判決が覆ることはあるものでしょうか。

逆に、ウソを付き通しほら吹きで有名だった上田美由紀が、裁判に於いて最後まで罪を認める供述や謝罪の言葉を口にしなかったことを残念に思っている遺族は多いのです。

服役中にも「信頼する相手が現れれば真実を言います」などと語ったことがあるそうですが、上田美由紀を知る人々からすれば「またほらを吹いている」と一笑に付すことでしょう。