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皆さんはデジタルタトゥーという言葉をご存知でしょうか。今回はそのデジタルタトゥーについておすすめの消し方をご紹介していこうと思います。
ご紹介していく前に、デジタルタトゥーという言葉をご存じない方もいらっしゃると思います。ですので、そもそもこのデジタルタトゥーとは何かについて説明します。
デジタルタトゥーとは、一度入れてしまったら消すのが不可能である入れ墨(タトゥー)になぞらえて、一旦ネット上へ流出した投稿や個人情報などについても完全に消すことが不可能であるという比喩表現のことです。
このデジタルタトゥーという言葉は2013年のTEDカンファレンスにてフアン・エンリケス氏の講演の中で、使用された言葉で、その後、世界で注目されるようになります。
日本でも、同時期に社会問題として注目を集めるようになった「バカッター」「バイトテロ」などに関与した者達の個人情報などが、特定班と呼ばれる人たちの手によって、ネット上で流布され始め、それと同時にデジタルタトゥーという言葉が普及し始めました。
そんな二度と消せないと言われているデジタルタトゥーの消し方なんてあるのでしょうか。
デジタルタトゥーを紹介!
中條 広大さん(@kodai4220)がシェアした投稿 – 2017年 3月月5日午前7時27分PST
デジタルタトゥーの消し方を紹介する前に、その事例をご紹介します。
こちらは、おでんツンツン男というバカッターの免許証の画像になります。このバカッターの詳細については他記事で何度も紹介されているので割愛します。
このように一度でもバカをやらかすと、ネット上にデジタルタトゥーとして顔画像や個人情報が残ってしまうのです。
また、画像だけではなく、そのバカッター行為そのものの動画なども相当数ネット上に残ってしまっています。
次項では、このようなデジタルタトゥーの消し方として、おすすめの消し方を10選ご紹介していきます。
デジタルタトゥーの消し方10選!
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いよいよ、本題となりますが、皆さんの中にも、バカッターとまではいかなくとも、過去に投稿した画像や個人情報がデジタルタトゥーとしてネット上に残っている方がいらっしゃるかもしれません。
他にも、自身によってではなく、他者の悪意によって、デジタルタトゥーがネット上に残されてしまったという方も中にはいるでしょう。
デジタルタトゥーは消せないが故に、タトゥーに例えられています。ですが、その状態や数など条件によって異なるものの、実は消せるものも相当数存在します。
「そうなの?」とお思いのそんな方の為に、おすすめのデジタルタトゥーの消し方を今回10件、選んでみました。それでは本編をご覧ください。
デジタルタトゥーの消し方【1】自身のアカウント、ファイル等削除
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まず、初めにご紹介するおすすめのデジタルタトゥーの消し方として、自身のアカウント、ファイルの削除が挙げられます。
こちらは、本当の初期なら効果があります。やはり出回った画像や個人情報などのデジタルタトゥーはその本人のFacebookや、Twitter、instagramなどのSNSから流用されています。
早急にその画像や、ネット上に上がっている画像ファイルなど自身で消すことで、多少はデジタルタトゥーによる被害が食い止めれる可能性があります。
ただし、超初期でないとその効果は非常に薄く、また、それらを消したことで逃走したと見られてしまい、炎上に拍車がかかってしまう場合があります。
ですので、おすすめというよりも、初手として必須の対応かと思います。
デジタルタトゥーの消し方【2】サイトの管理者等に削除依頼を申請
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次にご紹介するおすすめのデジタルタトゥーの消し方として、サイトの管理者等に削除依頼を申請するという方法があります。
デジタルタトゥーの掲載元サイトやそのホスティングプロバイダへ自身で連絡し、削除依頼を申請することで、快く対応し、削除してくれるサイトも相当数存在します。
この方法を取ることで、少なくともそのサイトを訪れた人間へのデジタルタトゥー流出は防げることでしょう。しかし、こちらにもいくつか問題はあります。
そもそも、サイトというのは有象無象に存在しているので、デジタルタトゥーの流出度合にもよりますが、そのすべてに対応できない場合もあります。また、サイトの中には削除対応自体をしてくれないところもあります。
その場合には「プロバイダ責任制限法」という法律に基づいて削除申請を実施することなどもできます。また、削除申請には「送信防止措置依頼書」という正式な書類もあるのでそちらも使用しましょう。
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3つ目にご紹介するおすすめのデジタルタトゥーの消し方として、弁護士に相談するというものがあります。やはり、一般個人のITや法律の知識がない方がデジタルタトゥーを消すためにできることにはどうしても限界があります。
そこで、弁護士という法律のプロに頼み、デジタルタトゥーを消してもらうのです。昨今、デジタルタトゥーの社会問題化によって、弁護士の先生たちの中にも、「ネットに強い」デジタルタトゥーを消すプロがたくさん生まれました。
彼等は法律に基づいて、また場合によっては裁判などを通じてデジタルタトゥーを消す作業をしてくれます。
さらに、デジタルタトゥーの削除というのは、名誉棄損、プライバシーの侵害等の違法性を主張して行うため法律に基づく行為となります。
そのため、弁護士以外の者がそういった法的観点からデジタルタトゥーを削除する行為は非弁行為となり、違法になります。
これらの点を鑑みて、弁護士の先生にデジタルタトゥーの削除をしてもらうことはおすすめであると言えます。しかし、費用の方はそれ相応にかかってしまうことを覚悟しておいて下さい。
デジタルタトゥーの消し方【4】警察に相談
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4つ目にご紹介するおすすめのデジタルタトゥーの消し方として、警察に相談するというものがあります。
警察に相談することで、正式に捜査や立件がなされ、そういったデジタルタトゥーに関与した者を逮捕し、処罰してくれる場合があります。実際に、近年そういった投稿や、書き込みをしたものが、逮捕、書類送検された例もあります。
また、上記のように正式な捜査や立件がなされない場合でも、解決に向けて協力的な対応をとってくれる可能性もあります。
ただし、この対応はあくまで可能性であるのと、警察内部での対応がITに対する知識レベルや、そういったデジタルタトゥー案件に対する認識が地域などによりかなり異なっており、場合によっては何の対応もないということもあります。
ですが、警察に相談することでデジタルタトゥーの削除等にかなり有効に働く場合もありますので、手段の一つとして考えてみるのもいいと思います。
デジタルタトゥーの消し方【5】Googleに削除依頼を申請
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こちらのおすすめのデジタルタトゥーの消し方はGoogleに削除依頼を申請するというものになり、次項でも記載しますが、かなりおすすめです。
なぜなら、先ほど、サイト等に削除申請を依頼するという消し方をご紹介しましたが、その有象無象のサイトにアクセスするために、ほとんどの方がGoogleやYahooで検索してたどり着いているからです。
要はサイトを木だとするならば、Googleは森に当たるので、木を一本一本伐採するよりも大元の森ごと一気に伐採してしまおうという考え方です。
これによって、かなりのデジタルタトゥーが根こそぎ消せることになります。よって、こちらのデジタルタトゥーを削除する方法はかなり有効でありおすすめであると言えます。
デジタルタトゥーの消し方【6】法務省人権擁護局へ相談
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続きましての、おすすめのデジタルタトゥーの消し方として、法務省人権擁護局への相談というのがあります。
あまり聞きなれない方も多いと思いますが、法務省人権擁護局とは、差別、虐待、いじめなどそういった人権問題について相談を受け、救済する機関のことです。
ここに相談することで、そのデジタルタトゥーが人権問題に抵触したと判断されれば、即座にサイトなどへ削除要請を出してくれる可能性があります。
ただし、そのデジタルタトゥーが人権問題に抵触するかどうかの判断は法務省人権擁護局に委ねられている場合、もしかすると対応してもらえない場合もあります。
一つのデジタルタトゥー削除の方法としてはやってみる価値はありそうです。
デジタルタトゥーの消し方【7】逆SEO対策
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ここからのおすすめデジタルタトゥーの消し方は個人ではなく業者が対応しなければ難しいと思われる消し方です。
逆SEO対策とは、読んで字のごとくSEO対策の逆の行動を指します。SEO対策とは簡単に言うと検索順位を上げるための対策のことを指します。
つまり、逆SEO対策とは検索順位を下げる対策であり、要は人の目にデジタルタトゥーが触れないように、厳密に言うと隠すような感じになります。
根本的に消すわけではなく、順位を下げ、デジタルタトゥーを隠すことで対応しているので、根本解決には至らないのが一つの問題ですが、一定の効果はあるようです。
あと、個人レベルでこれをやるにはかなりのIT知識が必要でやはり業者への依頼となります。そのため費用が一定額かかってしまいます。
それでもデジタルタトゥーが人の目に晒されるよりはいいと思います。
デジタルタトゥーの消し方【8】ポジティブSEO対策
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8つ目のデジタルタトゥーの消し方でおすすめなのがポジティブSEO対策というものです。これは逆SEOの一つとも言えます。デジタルタトゥーが掲載されているサイトはその本人にとってはネガティブサイトと呼ばれます。
それに対して、ポジティブサイト、すなわち本人にとっての良い情報を掲載したサイトを乱立させて、検索時にネガティブサイトの順位をどんどん下げるという方法です。
こちらも、逆SEOと同じで、業者に頼むこととなりますが、他のデジタルタトゥー対策と組み合わせることでかなりの効果を生み出せるのではないかと思います。
デジタルタトゥーの消し方【9】検索キャッシュの削除
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また、おすすめのデジタルタトゥーの消し方として、検索キャッシュの削除というものもあります。
デジタルタトゥーが掲載されているサイトが消えても、GoogleやYahooの検索結果に残ることがあります。この時に有効なのがこの検索キャッシュの削除という方法になります。
ただし、上記【7】、【8】と同様で、自分自身でも調べてできなくはないですが、完全にできるかどうかは定かではなくやはり業者の協力が必須です。
さらにある業者ではこのキャッシュの削除を1件6,500円で引き受けていました。数が多くなればなるほど費用が莫大になってしまうのは言うまでもありません。
しかし、デジタルタトゥーが晒される恐怖に怯えるよりはいいと思います。
デジタルタトゥーの消し方【10】サジェスト対策
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最後のおすすめデジタルタトゥーの消し方はサジェスト対策というものになります。こちらの対応はGoogleやYahooの検索窓の予測変換から表示させないようにするというものです。
デジタルタトゥーを消すものではないのと、他のいくつかの対策と合わせて行った場合、その効果が表れるものであって、これ単独では、効果が薄いのが難点です。
しかしながら、他の対策との相性はばっちりで、相乗効果を生み出します。こちらも是非業者にお願いして試してみてほしいと思います。
デジタルタトゥーを消すにはGoogleに連絡するのが吉?
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こちらの項では、デジタルタトゥーを消すにはGoogleに連絡するのが吉?という疑問についてお答えしていきたいと思います。
上記の、デジタルタトゥーの消し方【5】でもご紹介した通り、ほとんどのデジタルタトゥーはGoogleや、Yahooを経由し、サイトを通じ、人々の目に晒されています。
流出範囲、状況によってもかなり違いますが、そのサイトを一つ一つ訪ねて削除依頼を出すのは至難の業です。
しかし、Googleというそのサイトへたどり着く大元のルートで削除がなされたならば、ほとんどのデジタルタトゥーが消えることになると言っても過言ではありません。
ですので、Googleに連絡するのが吉?という問いに対してはYESであると言えます。
ただ付け加えたいのは、これをきちんと弁護士の先生を通じて行ってもらうことでさらに確実性が増すということです。弁護士の先生に適切な法律知識をもって、Googleに削除依頼を出してもらいましょう。
これをやるやらないでその後の結果は大きく異なると思います。
デジタルタトゥーまとめ!
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いかがだったでしょうか。今回はデジタルタトゥーの消し方について10選紹介させていただきました。
デジタルタトゥーは消し方はあっても完全に消すのは相当難しいことが、分かっていただけたのではないかと思います。それでは以下に簡単ですが、まとめていきます。
●デジタルタトゥーとは、ネット上に流出した、画像や個人情報を指し、完全に消すことのできないタトゥーになぞらえて2013年頃できた言葉である。
●デジタルタトゥーの消し方には、個人レベルでできることはアカウント削除など少なく、やはり弁護士等のプロや、業者、公的機関の協力が必要である。また、Googleへの削除要請は最も効果があると言える。
●Googleへの削除要請はかなり有効であるといえるが、それを弁護士の先生に頼むことで確実性が上がる
デジタルタトゥーを消すのは重ね重ねですが、個人レベルでは至難の業です。だからこそ、「消し方」ではなく、SNSなどの利用時にまずデジタルタトゥーを「生み出さない為には」を考えてみてください。
「この動画を投稿することでどのような反応になるか」「個人を特定されるような情報は投稿していないか」など、そういった予防について注意を払っていただきたいと思います。
SNSは本来正しく使えば人と人とを繋ぐ楽しいツールのはずです。もうすぐ夏本番ですし、是非正しく使って楽しい思い出をたくさん作ってください。