「宇宙の終焉」の真相まとめ!3つのシナリオを個別に解説!

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「宇宙の終焉」とは?

引用: Pixabay

私達が現在「存在している」この宇宙の終わりについて考えたことはありますか?

ちなみに今私たちがいるのは、宇宙の中の銀河系の中で、その中のさらに細かな太陽系の、太陽を中心に回る惑星の数えて第三番目が地球…と考えると、とても果てしなくて膨大な空間が私たちの頭上に広がっていることに、今更ながら気が遠くなってしまうのではないでしょうか。

さて、そんな私達を含むこの宇宙が終焉を迎えるかもしれない…という説が現在も様々な理論を経て議論され存在していることはご存知でしょうか?そして、そんな事態を回避することは可能なのでしょうか?

今回は、果てしないと未来と思われている「宇宙の終焉の3つのシナリオと仮説」を、少し乱暴かもしれませんができる限り簡単に説明します。

 

「宇宙の終焉」の3つのシナリオをご紹介!

引用: Pixabay

20世紀の初頭までは「この宇宙に終わりはなく、未来永遠に同じ形で存在し続ける」といった仮説が主流でした。

しかし、1920年にE.P.ハップル(1889-1953アメリカの天文学者)がウィルソン山天文台での観測によって「宇宙が膨張していること」を発見したことがきっかけとなり、以後は宇宙の始まりと終わりについて考えることが各分野で重要な研究課題となりました。

今回は、この宇宙の終焉についての大きな「3つのシナリオ」と、6つの仮説を元に、学術的な歴史的背景も含めてご紹介します。

天文学はもちろんのこと、気象学や物理学、数理学、宇宙科学…など多くの分野の専門家たちが、国を越え真剣に議論を重ねて宇宙の謎を必死で解き明かそうとしてきた歴史を紐解くと、数字的なものなどは難しいことはこの上ないですが、専門家でもない私達でも興味を惹かれる様々な点も見つけることが出来そうです。

 

シナリオ①宇宙に終わりはない!


引用: Pixabay

これは前述の、20世紀初頭まで唯一信じられてきた宇宙モデルであり、現在ではこの仮説は「定常宇宙論」と呼ばれています。

膨張しても縮小しても、いかなる観測結果にも関わらず「宇宙はそのまま存在する」という仮説です。ただ、現在の学術界では”宇宙はビックバンから始まった”という説を主軸とする「ビックバン理論(仮説)」が主流の流れとなっています。

そのため、主流学説を推奨する立場からは、今ではこの定常宇宙論が「非標準的宇宙論」と呼ばれ、今では過去の理論といった扱いをされているようです。

【仮説・定常宇宙論】宇宙空間の質量は変化なし

宇宙空間にあるものは変化がない、という前提条件の理論です。

多少大雑把に説明してみると、「宇宙空間内に存在する銀河の数は変化せず常に一定に保たれ、基本構造の時間的な変化は起こらない」という理論になります。簡単に言えば「宇宙は不変」なので、宇宙はそのまま未来永劫に存在し続けます、という、滅亡を恐れる人類にとってはかなり理想的な説に思われます。

ただ、この説に基づくと宇宙の始まり(ビックバン)は存在する必要が無く、「遠い昔から宇宙は居間と同じ形で存在していた」ということになり、一方では質量保存の法則から「宇宙では(質量の変わる)新しいものは発生しない」ということになるため、現在としては様々な分野の主流からかけ離れてしまった説と考えられています。

 

シナリオ②宇宙は一時的に終焉するが、循環していく


引用: Pixabay

3つのシナリオの2番目にあたるのは、「宇宙の終焉は、繰り返し起こって循環する」という仮説です。

1915年から1916年にかけて発表されたA.アインシュタイン(1879-1955ドイツ生まれの理論物理学者)の一般相対性理論が発表され、その方程式からA.A.フリードマン(ソ連の宇宙物理学者・数学者・気象学者)が導き出した宇宙モデルの中に「膨張する宇宙」説が含まれていました。

しかし実はアインシュタインは「宇宙が(膨張したり収縮したり)変化している」ということを当初は考えたくなかったので、宇宙項Λ(ラムダ)という係数を場の方程式に入れることで「静的宇宙でも存在可能」という理論上の仮説既に作って発表していました。

前述にもあるように、それを1920年にハップルによって「宇宙に何らかの時間的変化がある」ということが計測事実で実証されたため、アインシュタインはこの「宇宙項(=宇宙係数)」の理論を撤回しなければならなくなり、彼自身「生涯最大の失敗」と言っていたそうです。

そして「膨張宇宙モデル」に代わる可能性を考察していきました。

「宇宙がビックバン(膨張)とビッククランチ(収縮)の循環によって続いていく」とされる仮説です。そのため、終わり(ビッククランチ)の後には必ず始まり(ビックバン)があるという理論になります。

この「ビックバン宇宙論」から、過去と現在と未来の宇宙の姿を説明する理論として、研究と議論が今も引き続き活発に重ねられて続けています。

【仮説・振動宇宙論】宇宙の始めと終わりが振動の様に連続する

1930年、アインシュタインによって「膨張宇宙モデル」に代わる理論として簡潔に説明された「ビックバンによって始まり、ビッククランチによって終わる振動が永遠に連続する」という宇宙理論です。

その後様々な時系列の遡りと実際の計測値などから、物理数学者や化学者からもそうした現実の動きをより詳細に説明できる理論が求められました。

【仮説・サイクリック宇宙論】宇宙は膨張と収縮を永続的に繰り返す

同じくアインシュタインによって、「振動宇宙論」を更に発展させた永続的な循環宇宙(サイクリック宇宙)モデルの可能性を考察していました。

しかし、R.トルマン(1881-1948アメリカの数理物理学者・物理化学者)による熱力学的アプローチでは理論的に困難な状態として何十年も解決できなかったそうです。しかし、21世紀初期になって「暗黒エネルギー成分」の発見をきっかけに、論理的整合性を持つサイクリック宇宙論が提唱されるようになりました。

まるでスター・ウォーズを想像させるようなネーミングですが、この「暗黒エネルギー成分」とは、宇宙全体に広がって負の圧力を持つ「実質的に反発する重力」となっている仮想エネルギーの事なんだそうです。

この「サイクリック宇宙論」で長い間論理的整合性が取れなかった「現在計測されている宇宙の加速膨張や宇宙にある大半の質量が正体不明であるという観測事実」を説明するために、標準的理論にこの暗黒エネルギーの効果を加えることでやっと、実際の観測結果と理論の整合性が取れるようになったんだそうです。

因みに、アインシュタインの死後この「暗黒エネルギー」の発見後の研究で、実はアインシュタインが撤回した「宇宙項(=宇宙係数)」が見直され「撤回する必要が無かったのでは?」という再評価がされているんだそうです。生涯最大の失敗さえ、偉大な発見だったということになったようです。

現段階で、この暗黒エネルギーの存在根拠となっていることが「超新星」の観測なども関係しているらしいのですが、これ以上はものすごく専門的になるので興味のある方は是非調べてみてください。

 

「宇宙の終焉」のシナリオ③永久的な事象として、終焉を迎える

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引用: Pixabay

3つのシナリオの3番目として挙げられるのは、「宇宙自体に終焉はないけれど、宇宙内部の存在全てが一様に平衡状態になる」という説です。

取りあえず、宇宙は消えてなくならないけれど「宇宙の内部がある限界に達する」という事を指しているようです。どこを安心として捉えていいのかは分かりませんが、簡単にその節にも触れて行きたいと思います。

実はこの三番目のシナリオにある以下の説も、前提条件はアインシュタインの「一般的相対性理論」が根本にあり、「一般的相対性理論の方程式の解に、宇宙の平均密度や宇宙係数の値といったパラメーターだけが違う」という事なので、ふり幅の状態は大きくても、とにかくなんとか宇宙は終わらなくて済みそうです。

【仮説・宇宙の熱的死】宇宙は死なないけど生命は維持できない

現在の宇宙の観測結果から、宇宙は永遠に膨張を続けるのではないか、という事が推測されているようです。ただ、この宇宙が膨張し続けることに伴って、宇宙は冷却されてしまうんだそうです。そのため、宇宙は最終的に「生命を維持できなくなる」という事が定説になっているんだそうです。

簡単にそのプロセスを説明するなら、宇宙が膨張して拡大されていくことにより星の間隔が広くなり光が届かなくなる。→光が届かないと新たな星を生むエネルギーも無くなる。→既存の星はエネルギーが尽きると消滅していく。→宇宙はどんどん暗くなる、という事が起こります。

更に、最終的には宇宙にはブラックホールだけが残る状態になったのち、そのブラックホールも蒸発して消滅する方向でに向かい、完全に宇宙はその活動を止める、という事態になるんだそうです。

生命が生きていない状態で宇宙はその活動を止めるけれど、宇宙は永遠に残る…これはある種の滅亡では?とも思いますが、「大枠」である宇宙は存在し続けるようです。

宇宙が最終的に動かなくなった時に「ビッククランチ(収縮)」がもし起こればまた、再び宇宙創造の「ビックバン(膨張)」への起爆へとつながるのかもしれない、とのことですがこの説ではその可能性は不明、となっているようです。

【仮説・ビックリップ】分子や原子までもが全部破壊されてしまう!

このビックリップ(Big Rip)は、2003年に公表された、ダートマス大学のR.コードウェル博士による宇宙終焉の仮説だそうです。

宇宙の膨張の加速のために、未来のある時点で「恒星や銀河、分子や原子・粒子に至るまで宇宙にある物質はバラバラになる」という事態なんだそうです。

この宇宙終焉の仮説には数式があって、「宇宙の物質がすべて破壊された後に、全ての距離が発散して無限となり、単一状態になる」となるまでの時間を計算できるんだそうです。因みに、それは今から220憶~1000憶年後とのことです。

でも、単一状態になる(=一種の平衡状態)というのは、もう人間どころか星さえも存在していない事態ですよね。そんな事態になる以前に、銀河系どころか太陽系自体もとっくに無くなっている状態なので、心配になるよりは気が遠くなる、というイメージかもしれません。

【仮説・宇宙の低温死】もう既に、生命ではなく電波の世界に

宇宙が膨張し続けることで、持っていたエネルギーがどんどん薄まってくると、エネルギーが質量を失って宇宙が極低温状態になるそうです。

その場合、もうすでに宇宙は放射(熱を失うだけ)の状態で電磁波波長だけが永遠に引き延ばされるだけの状態になって、「数学的にも0の世界になり、実際は有限の時間内で事実上の0になる」という、ことなんだそうです。

事実上0、というのはもう何も存在しませんという事かと思います。前述のビックリップ同様に、宇宙がそこにあるだけで、宇宙の内側にあったもの(生命体はもちろん、銀河・恒星など形あるものは全部)は存在しないという事なので、逆にここまで来るとあまり気にもならなくなってくるのではないでしょうか。

 

「宇宙の終焉」の真相まとめ!

引用: Pixabay

宇宙の終焉には様々な理論や仮説があることをご紹介しました。

今回は、かなりざっくりと細かい説明を省きましたが、宇宙の終焉までにはまだまだ膨大な時間がある、ということをなんとなく分かっていただけたかと思います。

そして、「宇宙は存在し続けるのに、そこには何もない」という仮説も理論上ではありえるということも興味深かったのではないでしょうか。こういった実際の観察計測と計算、そして理論を結び付けようとしている、過去から現在までの数多くの研究者の果てしない努力には頭が下がる思いです。

宇宙の終焉、と聞くと「人類滅亡」を連想しがちですが、実は今回挙げた仮説での「宇宙の終焉」に行きつくかなり前には、人類だけではなく生命体全てがこの宇宙内で滅びてしまっている可能性もあります。

それでも、そんなことが起こるのは天文的には今から何百億年後なので今の私達とはかなりかけ離れてしまっている存在のような気がするかもしれません。でもこれはあくまで天文学的に、という観点からです。

ここでこれまで述べた天文学的な「宇宙の終焉」から逆算した生命体の滅亡は、これから人類によって変わってしまうことも実は可能なのです。現在の人類は、既に地球を飛び出して、人工衛星や惑星探索などを繰り広げている時代です。

人類が今後、何か道を誤って地球や宇宙に対して行動してしまった時にも、人類自身の滅亡だけではなく宇宙内にある生命体の絶滅も影響を与えてしまう可能性だってあるのです。その顕著な事例が自然破壊や核兵器開発などで、実は科学の急速な進歩もその一端かもしれません。

研究家が計算してきた天文学的な「宇宙の終焉」さえ変えてしまい、天文学的な宇宙の終焉、そして人類や生命体の滅亡を前倒ししてしまうかどうかは、今後の人類の行動一つに掛かっている、ともいえるのかもしれません。

そう考えると、人類の一員である私たち一人一人が持っている「小さな責任」から大切にして、少しでも滅亡を回避することに尽くせれば…と願わざるをえません。

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